2013年1月~ of [ゼクランクラブ] -北海道の登山ガイド-

登山レポート

イチャンコッペ山(828m)

2014.02.03

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過激な発言

久々のドラミちゃんが復帰参加です。
ファンクラブのモンベルオヤジさんとガングロオヤジさんも オレ達もも行くー と参加してくれました。

昨年12月から正社員で働いているのに そのうち辞めてやるんだ! と過激な発言。
おおっと もう少し冷静に考えたほうがいいんじゃない?・・・・たしなめる場面も。

今日は スノーシュ-で膝に負担のない景色の良い山 というリクエストなので イチャンコッペにしました。
幌平山に向かう前日のトレースはありましたが イチャンコッペは ラッセルになりました。
天気が良いので 20cmのラッセルもさほど苦になりません。
登るに従って恵庭岳が槍の穂先のように天を差しています。
真っ白な樽前、風不死岳 モラップ山 多峰古峰など支笏湖周辺の山々が美しく見え出しました。
まるで国立公園の支笏湖が自分の庭のような気がしてきます。
なんという傲慢な思考でしょう。
思考だけなら タダだから まあいいッかー
クライアントもテンションは最高に上がってきているようです。

途中でラッセルを代わってもらいながら 見晴らしのいい台地で休憩しました。
風もなく 日が差して暖かで 春山みたいです。

たまにはスノーシューも 気楽でいいですねェ~
昨日は やっぱり冬山はスキーだね と言っていたのに・・・・
どっちも それなりにいいんです・・・

一汗かいて 遠くに見えた頂上に着きました。
クライアントの皆さんは 良い条件に満足してくれたようでした。

登山口10:15 コル11:00 12:45イチャンコッペ13:00  14:30下山

恵比寿山(723m) 大黒山(724m) 2

2014.02.02

大黒スロープ小海.JPG

スピード感あるターン

恵比寿と大黒の中間尾根を登り返して いよいよ本日のメーンイベント 標高差350mのスロープです。
20cm下には固い層がありますが 上に乗っている雪とは馴染んできています。
ここもパウダーではありませんが・・・よく滑る雪質でした。
雪崩に注意して滑りはじめます。
昨日のトラックが1本だけで ほとんど手付かずの斜面でした。
ヒデ&ロザ さんはスピード感のある見事なターンで・・・・勢い余って吹っ飛んでいきました。
もう 気持ちよさそー です。
シロタビさんは 足腰に力を入れて 入れすぎて 攣ってしまったようですが ・・・バランスも体力も向上してきました。

私は ジャンプしてしまいベントが刺さり 顔面制動で一回転して着地・・・やはりスキーヘルメット買おうかと 少し悩みました。

仁木さくらんぼ園登山口9:20  11:45恵比寿山12:00  12:20ボトム12:30 13:20大黒山13:40 下山14:30

恵比寿山(723m) 大黒山(724m)

2014.02.02

恵比寿スロープ勝見.JPG

標高差280m ボトムまで滑降

手稲西峰の予定でしたが・・・・人気が無いようで・・・延期となりました。
定番の恵比寿と大黒山を連続で滑りに行きました。
クライアントはシロタビさんと ヒデ&ロザさんです。
日曜日なのに・・・誰もさくらんぼ園の駐車場に車を停めていません・・・・こんなことってあるのかなあ???
恵比寿に向かうトレースは完全に消えていて 10~20cmほどのラッセルでした。

まずは北尾根から恵比寿に登って北西斜面の小さな尾根をボトムまで滑ります。
雪質は 表層が少し湿っていますが 下層が硬いので滑りにはいい雪です。
降雪後なら雪崩に注意が必要ですが 今日は 安定していました。
いやあ~ここは標高差280mのノートラック 素晴らしい斜面でした。
もう・・・ウハウハ・・・ワッショイ ワッショイ・・・  ソレー イケー ・・・突っ込めー てな調子でハイテンション。
今年一番の 楽園です。
シロタビさんの華麗なターンを撮影出来ました。

チセヌプリオフピステ

2014.02.01

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標高差180m 小粒の斜面

今シーズンからリフト運行を停止したチセのスキー場が どのように変身するか楽しみでした。
中山峠を越えて昆布からチセのスキー場に辿り着いたのは11時近くでした。
スキー場の手前にある駐車スペースはきれいに除雪されていて 既に10台ほどが停まっています。
きれいに整列すればまだまだ駐車できるのに 勝手気ままに駐車するからほぼ満車になりました。
最近の若いもんは・・・・とは言いませんが・・・・自然を舞台に遊ぶBCスキーヤー・ボーダーは 同好仲間のためにもマナーが求められます。

スキー場ロッジの屋根には1m以上の雪が積もっていて ちょっと寂しい風景に映りました。
斜面には重たい新雪が30cm積もっていました。
踏み固まったトレースが1本 上部に向かって延びています。
私達も後に続きます。
降りてきた往年の山スキー爺さん(決してBCスキーヤーとは呼べない雰囲気でした)は 立ち止まって・・・・いやあ・・・・重くて重くて滑らないよー と嘆いていました。

リフト終点まで来ると やはり吹雪いていました。
チセヌプリもかろうじて見えますが 風が唸っています。
BCツアーらしい7名のグループが東の沢に向かって滑る準備をしていました。
パウダーではありませんが・・・・下の雪よりはマシなようです。
登頂を諦めて 私達もつまみ食いすることにしました。
標高差180mの小粒の斜面ですが、風は当たらなく そこそこ樹林もあるので雪崩の危険も少なそうです。

膝上の新雪ですが クライアントのガングロオヤジさんは・・・・ いい調子で・・・快適そうにターンを繰り返して滑っていました。
1本滑って ラッセルで登り返します。
いい天気でパウダーなら 数本滑りたいところですが・・・・今日は1本で止めときましょう。

改築のため4月で閉鎖されるという ボロボロの雪秩父の温泉に入って温まりました。

手稲山 北西斜面

2014.01.30

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昨日は牛乳の中  今日はハチミツの中 

昨日は地吹雪で車の運転もままならず、山行は中止となりました。
石狩の生振で17台の玉突き事故がありましたが、その直前を運転していました。
5m前の車が見えなくなるほどの強烈な地吹雪で、ホント生きている心地がしませんでした。
瞬きもせず目を大きく開けていても 牛乳の中を泳いでいるみたいに真っ白で 自分が眠っているんじゃないかと錯覚するくらいでした。

今日は温暖前線が通過して 札幌は南風7m最高気温6度の予報です。
北斜面なら風の影響がなく登れるかな? 
音江山を変更して手稲の北西斜面に向かいました。
朝のうちは予想通り ハイランドスキー場は穏やかな曇り空でした。
駐車場からゲレンデを通り西に向かいます。
ボーダーやスキーヤーの滑ったトレースがありバーンが硬くなっていました。

幾つかの沢型と小尾根を越えて 西峰のコルに突き上げる沢にジグを切ります。
沢は35度くらいの傾斜になってきて 雪崩注意報が出ていたことを思い出しました。
昨日降ったらしい湿った雪が クラスとした斜面の上に5cmほど積もっています。
左右の小尾根沿いにルートを取りたいのですが どうしても沢の真ん中を通過してしまいます。
あまり気持ちよくありませんが 祈るように上を見上げて通過します。

稜線を越えて南風が轟音のように聞こえてくると あっけなく目的のコルに着いてしまいました。
スキーは・・・・まるでハチミツの中に足を突っ込んだように動きが悪く 酷い滑りとなりました。
3年前はパウダーで最高の斜面だったんだけどなあ~・・・今は灌木も増えています。
ブッシュに引っかからないように滑るのがやっとでした。
ショウガナイねえ・・・・こんな日もあるさ~

スキー学校で賑わう聖火台コースからは 西峰がはっきり見えました。

旭岳オフピステ

2014.01.25~26

旭岳オフピステ.JPG

吹雪~ 吹雪~ 氷の世界ィ~

陽水の歌詞じゃないけれど 旭岳スキー場の姿見駅は視界20mでした。
風速は毎秒13mです。
観光客がロープウェイから降りて そのまま下りのロープウェイに乗っていました。
ブリザード体験に来たようです。

コースの両端のポールがやっと見えます。
コース外に出るなんて・・・・遭難覚悟です。

ACコース と BDコースをそれぞれ1本滑って ゲレンデに慣れてもらいました。
3本目はコース外に出てみましたが 視界がないので 転倒続出です。
新雪パウダーでなく 重たい雪なので 吹き溜まりに突っ込んだり エッジが引っかかったり苦労します。
4本目になると  ワタシはもう満足で~す 宣言がでました。

クライアントは 小料理屋の女将さん 釣り師匠のご主人 下宿屋のオカミさん  メディカル系さん ヒデ似のドクターさん です。

白樺荘に入ると 日本人より欧米人が多数派で 驚きました。 
納豆や味付け海苔を珍しそうに見ていましたが 日本酒は旨そうに飲んでいました。
温泉の洗い場では 小さいプラ椅子にデカイお尻が乗っていて ひょうきんでした。
円山動物園のオランウータンが子供のオモチャで遊んでいたのを 何故か思い出しました。(失礼)

2日目は 視界も良くなり やっとオフピステに入りました。
斜面はボーダーに荒らされていてモーグル競技みたいですが シュプールのない雪を探して そこそこ楽しめました。
4本滑ると・・・もうワタシは十分です 宣言が出されました。
了解!
温泉に入ると 若い女の子の笑い声が 壁越しにいつまでも反響していました。

盤渓山(607m) 

2014.01.23

盤渓山.JPG

いくつになっても 男と女

江別(ジャンビエ)グループのオーダーで盤渓山に登りました。
去年は八剣山、野牛山、美笛の滝や朝日岳にも登った パワフルな後期高齢者揃いの あのグループです。
平均年齢は とうとう 75.8歳になりました。

ワタシはね~ こうして元気でいられるのも~ 山のおかげなんです。
山に登って カラダを動かして 新鮮な空気を吸って 仲間と楽しんでいるから元気なんですゥ。
ワタシはね~ 死ぬまで山に登ろうと思っているの~。
ガイドさん~ 頼みますよ~。

死ぬまで山に登る ということは 山で死ぬつもりなんだろうかなあ?
ガイドの私が 死に水を採らせる 看取る ということかなあ~?
あまり・・・好ましくない・・・クライアントですね。
頼むから・・・・山では死なないでね。
その時は 病院か畳の上で・・・・子どもたちに囲まれて 安らかに眠ってくださいね・・・・お願いしま~す。

市民の森駐車スペースから歩き出しました。
今朝 妙心寺までブルで除雪したらしく 道路は滑り台のようにツルツル路面です。
スノーシューならいいのですが、アルミのカンジキでは爪が邪魔で歩けません。
登山靴で恐る恐る道路の端を歩きましたが すでに転倒者もいました。
この200mが一番の難所?でした。

新雪が20cmほど積もっていますが 単独の先行者がツボ足で歩いていました。
尾根の途中で 降りてくる先行者とすれ違い 挨拶しましたが 返事もありません。
ラジオをガンガン鳴らして 長靴を履いた仙人のような風貌の 爺さんでした。
完全に シカト されました。

ところが 後期高齢者のクライアントとは 話をしていました。
このくらいの雪は ドオってことないさあ~ と聞こえます。
同世代の 女子 に見栄を張っているようです。
いくつになっても男と女 って聞いたことあるけれど・・・あれはホントだったんだァ~。
ガッテン ガッテン ガッテン!

ゆっくり歩いて 2時間弱で 頂上に到着しました。
吹雪だったり止んだりの生憎の天気で 眺望は良くありませんが 冬の低山歩きを楽しんでいただけたようです。
元女子のクライアントの皆さま お疲れ様でした。

登り1時間50分 下り55分


大沼山(1,111m) 

2014.01.22

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蝶のような華麗な舞

久しぶりに ヒゲの殿下が登場しました。
山スキーは今季4回目の 釣りキチノリちゃんさん も 《大沼山 気になっていたの~》と参加してくれました。

豊羽鉱山は いつものように相変わらず雪が降っています。
学校尾根の麓のヘアピンカーブは タンクローリーやらパトロールやら除雪車やら 盛んに行き交っていて まるで街ナカみたいです。

登山口からはトレースが残っていて 今日も助かりました。
何も考えず・・・いつものようにトレースを辿って行くと・・・830ポコで間違って東の尾根を下りかけてしまいました。
視界がないのに 先行者のトレースを疑わず、方向を勘違いしてしまいました。  
そう言えば 最近はGPSばかり見て マップやコンパスを出さなくなったなあ~。
大沼山は今月3度目だからといって・・・油断もしていました。
初心に立ち返りましょう・・・現在位置の確認。

875標高点を下って 一休みです。
雪も降り止まず・・・視界もなく・・・でも雪質は良さそうです。
見えない雪庇を避けて右から回りこみ、頂上が近づくと・・・次第に高揚してきます。
尾根を越えて北西風が強くなってきたら・・・・いつもの頂上です。

サッサとシールを外して・・・・さあァ~ 行きますよ~
ヒゲの殿下は 今季初めてと思えない連続ターンでブッチギり。
まるで蝶のような華麗な舞に・・・・美しい・・早期退職の釣りキチ・ノリチャンさんはため息が出ます。
私も あんなに上手になれるのかしら?
大丈夫・・・スキーに掛けた時間は裏切らないよ。
釣りキチ・ノリチャンさんも 少しづつ確実に上達していますよ!

オレも早く定年を迎えて・・・スキー三昧の日々・・・いいな~・・・でもカアチャンが許してくれそうもないな~ とは ヒゲの殿下の弁。 アハッ!
学校尾根登山口9:15  11:45頂上11:55   13:20登山口下山

小喜茂別岳(970m) 

2014.01.20

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ワクワク ハラハラ ドキドキ ドッキーン

ランディーは仏語で月曜日です。
月曜日に山に登るランディーさんのオーダーで小喜茂別岳に行きました。
中山国道の黒川下流にある除雪スペースに車を停め、 300m戻って道路際の尾根に取り付きました。
珍しくトレースがないので、10cmほどのラッセルが小一時間続きました。
先週の長峰と違って、雪が軽いのでランラン気分です。
天気も・・・時々晴れ間が覗き 風も少なく 絶好のスキー登山日和です。

小さなコブを超えたら皆伐されたらしい真っ白な丸坊主の風景です。
雪がなかったらきっと酷い景色なのでしょうが、白いベールに包まれると美しく変身します。
花嫁のベールもそんな効果があったのかなあ~ (カアチャン ゴメン)

丸坊主の山に造材林道が1本通っていましたが、300mほどで終点となりました。
標高点636mは平地の樹林帯でした。
標高点を過ぎると広い傾斜地の植林帯に出ます。
右の尾根から登ってきた昨日のトレースと合流しました。

標高700mからは雪質も傾斜も素晴らしいオープンスロープが待っていました。
ジグを切ってゆっくり登ります。
滑る前から・・・・ワクワク ハラハラ ドキドキ ドッキーン。
デート前に喫茶店で待ち合わせしている学生のような・・・・不安定な 喜び。
嬉しすぎて 嬉しずぎて 誰かに話しかけてもらいたい・・・・衝動。
自分が滑るイメージを想像して 思わずニタニタしてしまいます。
嗚呼 また 夜のススキノで一人フラフラと歩いているイヤラシそーな オヤジに見られたかなァ~

傾斜が緩んだら頂上が見えてきました。
今年一番の 快適なハイクでした。
記念撮影して・・・・・さあ 行きますよー!それッ~ ヒャホー ヒャホー

どこを滑っても どこで転んでも 大声出して騒いでも 誰にも文句を言われない 雪質も抜群の広大な斜面に  心も広く大きくなりました。

スキーってこんなに楽しいモノだって 忘れかけていました。

登り1時間50分 下り55分

恵比寿山(723m) 

2014.01.18

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必要十分条件

仁木の登山口には既に5台の車が駐車していましたが 何とか一台分のスペースが残っていました。
それにしても ここの農家さんは 登山者のために 冬はほとんど毎日ブルで除雪してくてています。
ありがたいことです。
トレースは210m二股から大黒山に延びていると思ったら 珍しく恵比寿山に進んでいました。
ニセコの雪崩事故の影響で 大黒山のあの魅力的な斜面に入るのを躊躇ったのでしょうか?
10cmほどの深さですが 先行トレースがあって楽をさせてもらいました。

クライアントは 私をスキーに連れてってさん シロタビさん メディカル系さん に 絵描きのカキさんがサポート参加です。

トレースは450ピークを目掛けてジグを切り急斜面を登っていきます。
421標高点コルからは北尾根の疎林の中を進みます。
晴れ間も覗き風もなく 気温はマイナス5℃くらい。
この季節としては 必要十分条件 です。
帰りのスキーが楽しみな斜面がたくさんありました。
3名の先行者には頂上で追いつきました。

標高差300mの疎林の尾根に  思い思いのシュプールを描いて 黄色い声と供にわくわく楽しく滑りました。
小沢を超える場面で ちょっとしたアクシデントがあり、心臓が止まりそうでしたが 事なきを得てホッとしました。


大黒山登山口9:55 421コル11:10  12:05恵比寿山12:15  13:10登山口下山

キロロ長峰(1079m) 

2014.01.17

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珍しい動物

赤井川国道の毛無峠の駐車スペースは 1台の車も泊まっていませんでした。
平日にこのコースを登る人は稀ですね。
ラッセルの覚悟はしていました。
ガングロオヤジさんは山スキーで モンベルオヤジさん、キンコンカンさん 木の実ナナさん マシンガンさんはスノーシューで参加です。

気温マイナス11度 朝から雪が降り続いていますが 駐車スペースから うっすらとトレースが残っていたのには驚きました。
躊躇なく トレースを追いかけます。
少しでもトレースを踏み外したら 膝上まで雪に潜ります。
送電線を越え・・・標高点837mまで登ってきましたが ここでトレースは完全になくなりました。
チェッ!
あまりの雪の深さに・・・トレースの主は諦めたようです。
ショウガナイねえ!
ここからは 小刻みにラッセル交代しながら進みます。
100歩も進むとハアハア ゼイゼイ 背中で息をしています。
それでも 6人が交代するので 力強い味方です。
広いコルでは 行けども行けども先が見えず The Longest Day でした。
ガイドさん どっち行けばいいの?
目標物がなくなると 不安になるようです。
樹林帯の中では 見える範囲にある目立つ大きな木に目標を定めて歩くんですよ!
そこまで来たらコンパス出して 次の目標物を決めるんです。
解ってもらえたかな?

標高点995mまで来たら・・・・再びトレースが・・・・あっったァ~!
スキー場から物好きが・・・・遊びに来たようですが・・・あまりの雪の深さに 諦めて戻っていったようです。
トレースを利用させてもらい スキー場の北端に出ました。
利用できるものは何でも・・・ と 立入禁止のロープを潜って圧雪面を歩きます。
リフトの終点駅が見えてきました。
ボーダーやゲレンデスキーヤーが・・・ 何か珍しい動物を見るような目つきで 私達に視線を落とし・・・ 何も見えなかったかのように・・・滑り降りていきます。
再びロープを潜って やっと長峰頂上に着きました。
やっと終わったァ~
リフトに乗れば簡単に登れる山なのに・・・・わざわざ3時間もラッセルして 鼻水垂らして息を切らして・・・・登山者って おかしな動物ね!


毛無峠10:00  13:00長峰頂上13:10 14:20毛無峠下山


銀山(640m) 

2014.01.15

銀山.JPG

ガマンはカラダに悪い!

いやあ~なかなかのラッセルでした。
銀山の真言宗のお寺・弘徳寺では屋根の雪下ろしをしていました。
邪魔にならないよう 奥のスペースに駐車して ちょっと隠れて用足ししようとすると 腰まで埋まりました。
スキーで歩いても膝までのラッセルです。
クライアントは和食の達人さん と釣りキチノリチャンさんです。
悲鳴を上げているガイドが可哀そうになって ラッセル代わりますよ と天使の囁き。
去年なら まだまだダイジョウブ~ とやせ我慢していましたが・・・ 今年は お願いしま~す・・・ガマンはカラダに悪い と開き直っています。

鳥居沢林道から標高点295を目指して尾根に取り付きます。
ところどころ急傾斜になりますが 忍耐強くラッセルして登っていきます。
スキーの先端が雪面から出てこなくて・・・潜水艦のように深く静かに潜行しています。
足が上がらず太ももがパンパンに張ってきますが 雪は湿っていて軽くなりません。
スタートして早くも3時間・・・経過しました。
疲労の影が濃くなってきました。
焦りの色も濃くなってきました。
盛んに時計とGPSを見ます。
登り始めも遅かったし・・・この調子だと・・・今日はトドカないかもしれないなあ~ 

でも 和食の達人さんは初めての銀山、登頂を信じて疑いの余地もありません。
もう少し・・・もう少し・・・足に言い聞かせて 気がつけば 標高550mまで来ていました。
ここまでくれば  もう行くしかないなあ~
樹林の隙間から頂上雪庇が見えたときは 正直 ホッとしました。
反射板の鉄塔も不躾にドカンと見えてきました。
いきなり ニセコ側から山頂を越えて強風が吹いてきて・・・・顔を風下に向けてフードを被ります。

頂上からはトンネル餅が名物という小沢方面が見降ろせました。
さあ、なんとか明るいうちに戻れるかなあ?

弘徳寺11:00 295m12:45  14:45頂上15:00 16:02弘徳寺下山

石倉山(560m)→幌平山(718m) 

2014.01.13

幌平山ブログ.JPG

明るい開放感

札幌市駅周辺は 珍しく晴れていました。
石倉山に向かいましたが 西野あたりから雲行きが怪しくなり 手稲でとうとう吹雪に掴まりました。
先週もこのパターンで・・・ キロロを大沼山に変更しました。

さて、どこか天気の良い山はないかと タッケさんのスマホで雨雲レーダーを見ると・・・苫小牧が晴れてるなあ・・・・
苫小牧に山があったっけ???
とりあえず・・・・支笏湖に行ってみようかあ~

クライアントは新しいMSRスノーシューを履いてみたいアイアイさん 料理はプロ並みの下宿屋のオカミさん 秋田の納豆を通販で一儲けしようと奮闘中の元同僚タッケさんです。

支笏湖はいい天気でした。
タッケさんはサラリーマン生活が長くゴルフ以外に運動らしいものはほとんどしていないそうです。
カートに乗ってクラブを振るだけのゴルフを運動と呼んでいいのかは・・・甚だ疑問ですが・・・・
また彼は 学生時代に陸上ホッケー部員だったそうですが、それはもう・・・昔のお伽話ですね。
そんなこんなで 手軽に登れる 幌平山に決めました。

イチャンコッペは人気の山のようで 登山口からはトレースがありました。
風もなく 絶好の登山日和です。
吹雪の石倉山に行かなくて・・・・ホント良かったァ~

トレースは夏道通りにトラバースしてコルへ降りていきます。
さあ 幌平山には ここからラッセルだァ~
30度くらいの白い雪面が青空に向かって広がっています。
ところどころ笹が出ています。
積雪は50cmほどしかありません。
スノーシューでジグを切って登って行くと スキーとは違う 明るい開放感がありました。
スノーシューもたまにはいいねェ~ 見なおしたよ!
アイアイさんの白いMSRも調子がいいようで 楽しそうです。

ラッセル訓練も兼ねてトップを交代して登ると まもなく稜線に出ました。
左に曲がって100m進むと 小さな山頂標識が樹上にありました。
支笏湖を囲むカルデラが 巨大な箱庭のように見えました。

山は 天気が一番だねェ~ 
小さなシアワセをポケットに押し込んで 山頂を後にしました。

イチャンコッペ登山口 10:05  11:20 幌平山 11:50  12:30 登山口下山

白井岳1190峰  (臨時山行)

2014.01.12

白井岳ブログ.JPG

若者! ラッセル頼むぞ~

昨日は風雪のキロロでしたが 今日は気分を変えて国際スキー場からスタートです。
とは言っても 朝里岳を挟んで向こうとこちら ・・・条件は同じでした。
寒さも厳しく 降りしきる雪の中を 5名のクライアントと共にセンターロッジ左手の駐車場から歩き出します。

昨日のトレースは・・・・モチロン雪に埋没しています。
15分ほど歩くとゲレンデからの圧雪路とぶつかります。
二人のBCスキーヤーが追いかけてきて そして追い抜いて行きました。
シメシメ・・・・密かに笑顔がこぼれます。
若者!・・・ラッセル頼むぞ~  心のなかで叫びました。

最初の渡渉点は硬雪で おまけに40度以上の急傾斜なので スキーを脱いで渡ります。
スリップしないように気をつけて下さい!
ガイドが叫んでも・・・聞いているのか いないのか・・・・
片手にストック 片手にスキー 
嗚呼 やっぱり滑落してる~・・・やっぱり無理ね~
尻滑りして開いた沢に突っ込みそうなクライアントが・・・約3名・・・何とか事なきを得ました。 ホッ・・・。

雪は降り止む気配すらありません。
黙々と・・・葬列のように歩きます。
その後2回渡渉して尾根に取り付きました。
先行の若者のトレースを・・・・・・疑うはずもありません。
右側に深い沢が出てきました。
ウン? 何かおかしいなァ~・・・・いつもと違う風景です。
GPSで確認したら・・・・予定していた944標高点に向かう尾根の1本東の尾根でした。
このまま進めば・・・白井岳北面の雪崩斜面に突入してしまいます。
しかし先行者のトレースは巧みに小尾根を使って 沼を目指して樹林帯を進んでいます。
オヌシ・・・・なかなかやるな~
地形図には出ていない小さな沢を3回越えます。
こんなコース取りがあるとは知りませんでした。

とうとう標高1,100mまで登ってきました。
もうゥ~・・・・ダメェ~・・・・わたしィ~・・・・
クライアントの年長さん・ゴールドバンクさんの足が とうとう・・・痙攣してしまいまいした。
96番を2袋呑んで 必死にマッサージしています。
これ以上は・・・・無理~・・・
ウ~ン・・・・ここから・・・降りましょう。

まるでモノレールのように 一本のトレースを忠実に降りてきました。

国際スキー場9:45 12:30 1125m 12:30 14:00下山

キロロ992峰 (臨時山行)2

2014.01.11

串団子の雪.JPG

雪の串団子

992m峰に向かう沢の左手に面白い造形がありました。
寒く苦しいラッセルに アクセントを与えてくれます。
少し立ち止まり 深呼吸して鑑賞しました。

深雪ラッセルは 呼吸のリズムと筋持久力とのバランス が肝心なんです。
ゆっくりとしたツーステップの動作で 呼気で前足に力を加えて前進し 吸気で後ろ足を引っ張ります。
いつも同じスピードです。
ステップの幅は普段の歩行時より少し広くします。
目線は スキーの先端と50m先を交互に見てください。
ストックと前足のスキーは 常に左右反対にして カラダの横ブレを防ぎます。
これであなたも ラッセル達人になれます。

雪深い森のなかに入っていくのは 冒険心を掻き立てられて ワクワクしますね。
何に出会えるか・・・・楽しみです。

4

キロロ992峰 (臨時山行)

2014.01.11

キロロ992ブログ.JPG

朝から温泉?

朝から 朝里の温泉でのんびりしていたのではありません。
ちゃんと山にも登りました。
ずっと吹雪で・・・ 珍しく写真を撮るのを忘れてしまいました。

キロロセンターロッジの宿泊者用駐車場から歩き始めました。
土曜日なので 林道にトレースがありました。
橋を渡り 沢に入って行くと トレースは右岸の尾根に進み セブン-イレブンに向かっていきました。
あれェ~ ショウガナイねェ・・・
私達は沢を進まなければなりません。
ひざ下のラッセルを強いられます。
ところが セブン-イレブンに向かっていたトレースが再び沢に戻ってきました。
行く先を間違えたのか 変更したのか まあ どっちでもいいや~
740m三股まで来ると トレースは這松山に向かって行きました。
ショウガナイねえ!

いよいよ本格的なラッセルが始まりました。
よく見ると 斜面に薄らと窪みがあります。
何日か前のトレースのようです。
まるで地雷原を歩く兵士のように 足の下の感触を確認しながら 一歩一歩 慎重に踏み外さないように歩きます。
ガイドさん まだ登るんですか~  
あまりの傾斜と深雪に クライアントは不安なようです。
転倒したら・・・起き上がれないかもしれませんね。

900mまで来ました。
ここからは樹林もなくなり雪崩の危険も増してきますので・・・・今日はここでオシマイにしましょう。
ホッ・・・

クライアントはマダムネージュさん シロタビさん 釣りキチノリちゃんさん 手稲のIEさんです。
深雪に慣れていない釣りキチノリチャンさんは蟻地獄にハマって立ち上がれません。
サルベージする係は スキーの達人IEさんになってしまいました。
黄色い声が いつまでも谷に木霊していました。

キロロセンターロッジ10:00  12:00 900m 12:05   13:00センターロッジ下山

大沼山(1,111m)  臨時山行

2014.01.10

大沼山ブログ.JPG

イッキュウさん

アスリート系の木の実ナナさんが 山スキーにチャレンジしたいわ~ とノタマワルので
盤渓スキースクールで ディナフィットとTLTのスキーをレンタルしてきました。
今季初めてのスキーだから付き合うよ~ とモンベルオヤジさんが参加してくれました。 

先週はパウダーでハイになった大沼山ですが、 今日はこの冬一番の猛烈な寒波が来ていて・・・暴風雪でした。
「こんな酷い天気なのに・・・・登りますかァ~」 と ガイドは弱腰です。 
「ガイドが頑張るから・・・ダイジョウブだあ~」 と クライアントは他人ごとです。

豊羽鉱山の学校尾根取付きから 膝上のラッセルで おまけに雪が重たいのなんのって・・・
ローマの奴隷が付けていた鉄球の足カセを 引きずっているような気がしました。
オレは 奴隷じゃない・・・・否・・・・やっぱり銀行や税務署の奴隷かな~?・・・・マジに考えてしまいました。

ラッセルを手伝ってもらいながらジワジワと登ります。
寒さと疲労と空腹で ザックを下ろして休憩する気にすらなりません。
いつもは軽妙な口調のクライアントなのに・・・・人が変わったように無口になっています。
だましだまし1,000mまで登ってきましたが・・・頂上は雪煙の彼方です。
晴れていれば スグソコ に見えるのに・・・ 吹雪の中では 蜃気楼のように永遠に辿りつけない 気がします。

そろそろ・・・限界ですかねェ~ と ガイドがポツリ。
その言葉・・・・待ってましたァ~ とモンベルオヤジさん。
アハッ 降りてもいいよ~ と木の実ナナさんは 何故か笑顔。

さあ 行くぞォ~ 付いて来てねェ~
アイヨ~ 

モンベルオヤジさんは 深雪に手こずっていますが どうにか転ばないように必死に耐えています。
去年よりは上達しているみたいです。
さて 山スキー初めての木の実ナナさんは・・・・・・ダイジョウブかな~・・・・・?
オオ~ ナナ ナントォ~・・・・深雪の連続ターンを魅せつけて・・・・蝶のように華麗に舞っているではないか・・・・・。
ナンだ アレは? モンベルオヤジさんは 鼻水垂らして・・・口が空いたままです。
ワタシ・・・イッキューなの!
エッ? 漫画の一休さん を連想しましたが・・・SAJの一級だと理解するまで ほとんど3秒かかりました。
・・・・・ダマサレタァ~ クッソーあのオンナ~ とモンベルオヤジさんは ニコニコと悔しそうでした。

豊羽鉱山登山口9:35  875標高点11:00 12:00 標高950m 12:05  13:05下山

長尾山 → 千尺高地(約1,120m) 

2014.01.08

千尺高地ブログ.JPG

モンスターに出会えるかな?

クライアントは 和食の達人・下宿屋のオカミさん 釣りキチノリちゃんさんです。
夏道の ムイネ登山口までは除雪がしっかりしていて助かります。

気温はマイナス11℃ 雪も降っていて トーンは低めですが そんなことは関係ないわ ・・・元気なお二人です。

かすかにトレースが残っていて・・・・ありがたく利用させてもらいます。
こんな天気の時は・・・じっくりと構えてペースを崩さずに登るが一番です。
ジワジワと高度を稼ぎ・・・・844標高点を巻きました。
寒さも一段と増してきました。
樹氷がきれいです。
千尺高地では・・・久しぶりにモンスターに会えるかなあ?

標高1000mを越えると風も出てきて 体感気温はマイナス15℃くらいでしょうか・・・ブルッ。
1100mを越えるとホワイトアウトでした。
長尾山はちょっと無理かなあ・・・・残念ですが・・・・
ここでオシマイにしましょう・・・。

帰りのスキーは・・・・いつものようにルンルンです。
急傾斜ではないので・・・釣りキチノリちゃんさんもスムースに滑っていました。
お疲れ様でした~

豊羽鉱山登山口10:10 12:40千尺高地12:50 14:10登山口下山

4

鳥居沢山(714m)

2014.01.05

torii001.jpg

メジャーに昇格

どこ それ ?
え~と・・・仁木の銀山と二ツ森の中間にある3等三角点の山です。
そこ 面白いの?
え~と・・・行ってみないと分かりませんが・・・銀山から見ると・・・高くて白くて・・・なんとなく登高意欲をそそられます。
・・・・・・・フムフム。
だって・・・・一度登った山にはもう登らないお客ばかりだから・・・・新しい山を探すのは大変なんです~ゥ・・・・。
そりゃそうだァ~。
まあ・・・・行ってみるかァ・・・・。

クライアントは モンベルオヤジさんと アスリート系の木の実ナナさん です。
クライアントはスノーシューで ガイドはスキーで先行ラッセルです。

小樽は吹雪いていて 高速道路は銭函小樽間が通行止めになっていました。
余市まで来ると晴れ間が覗き・・・・仁木から赤井川に向かうと もう文句なしの晴れでした。
ラッキー!こんなことも たまにはないとねえ・・・・。
銀山3丁目の86m水準点から南に向かう道路が除雪されていました。
辿って行くと農家で行き止まりでした。
農家の庭先で地形図を出して山と見比べていたら・・・・奥さんが出てきてくれました。
こっちに車停めていいよ・・・・優しい口調です。
ご主人も出てきて・・・・山のルートの説明をしてくれます。
たまには変わり者の登山者が来るそうです。
親切なご夫婦の案内どおりに 499標高点ピークから登ることにしました。

締まった1mの雪の上に10cmの新雪が積もっていて コンディションは春山みたいです。
ブッシュも埋まっていて 傾斜のゆるい歩きやすい尾根でした。
499ピークからコルに降りて東側の沢地形を迂回しながらトラバースします。
674m峰とのコルは平らな地形でホワイトアウトなら迷い易い場所です。
680前衛峰を北から巻いてコルにでて頂上直下です。
樹木のない白い斜面を 一歩一歩登っていくと 眺望の素晴らしい 三角点鳥居沢でした。
ガイド本にもなく ネットの書き込みもほとんどない マイナーな山ですが この山域では三角山(一等三角点 久土山)に次ぐ第2峰なんです。
メジャーに昇格させたいところです。

下りは・・・・・680前衛峰の北尾根を降りることにしました。
500m標高差の急峻な尾根で・・・・ターンして下を向くと谷に吸い込まれそうな気がします。
クライアントの二人はシリ滑りしながら キャッキャ とハイテンションになっていました。
不遇な山ですが・・・変化に富んだいい山に出会えて・・・・幸せを感じました。

農家登山口10:40  499m峰11:55 13:05鳥居沢山13:15  14:15登山口下山

大沼山(1.111m)

2014.01.04

大沼山ブログ.JPG

ありがたや~ ありがたや~

キロロのセブン-イレブンに登る予定でしたが 朝里まで来ると いきなり吹雪いてきました。
目指すキロロ方面は真っ黒い雲が湧き いかにも暴風雪の予感がします。
札幌は晴れていたのに・・・ わざわざ吹雪の山に登らなくても いいんじゃない??
ということで 朝里峠に進路を変えて 大沼山に向かいました。

クライアントは ガングロオヤジさんと ゼクラン2回目のKZさんです。
豊羽鉱山に向かう道道は勿論 学校尾根の駐車スペースもしっかり除雪されていました。
車が2台停まっています。
アレッ ガイドのIさんです。
途中までラッセルしとくから・・・ゆっくり来たらいいよ・・・・と暖かいオコトバ。
さすがは ガイド協会会長・・・ありがたや~ありがたや~。
もう一台の乗用車は・・・・Iさん知り合いの中高年4人組 だそうです。
膝までのラッセルで・・・・苦労しているようです。

875標高点を過ぎたら 先行パーティーに追いつきました。
ラッセルの礼を述べて ここからは先行します。
正面の壁を右に迂回し稜線に出て・・・・スタートから2時間で頂上に到着してしまいました。
ハヤ~
視界は300mくらいで 景色を楽しむことはできませんが・・・・充分です。

下りのスキーは パウダーで フカフカ  ヒャホー!ホツホー!ウォッホー!
ベンドから舞い上がる雪煙で 久々 前が見えなくなりました。
新しいスキーのガングロオヤジさんも・・・少年のようです。
スノーシューのKZさんは スキーに遅れるどころか 時に追い越して行きます。
下りの雪景色を眺めながら けっこう楽しんでいるようでした。 

学校尾根登山口9:55 875標高点11:00  11:55頂上12:05  13:05登山口下山

十勝幌尻岳(1,846m) Ⅱ

2014.01.02

P1020018.JPG

5人の・・・VAGABOND (バガボン)

ヘッドランプを点けて 雪の降るなか 5時30分にBCを出ました。

このBCテントの写真を見た家内は 一言 VAGABOND とツブヤキました。
えッ 何 それ ?
電子辞書のキーを叩いて・・・・へェ・・・・・ホォ・・・
VAGABOND (バガボン) 仏語
形容詞 ①放浪の さすらいの ②移り気な 気まぐれな 
名詞   浮浪者  アハッ 放浪者
赤塚不二夫の 天才バカボン は VAGABOND のカケコトバだったのか?
西から昇ったお日様が~ 東~に 沈~む それで~いいのだア~ それでいいのだ~ア~ 天才バカボン バカボンボン
謎が解けて・・・・スッキリしました。

冬尾根を登るつもりでしたが、沢が開いていて 丸木橋が架かっています・・・
スキーで渡れるかな???・・・はちょっと無理。
5人のうち 3人は川に転落・・・する予感・・・間違いな~し。
仕方ないので 冬尾根の手前の尾根を登ることにしました。
最初は 急な崖をスキーでジグを切ります。
バランスを崩したら・・・スキーのまま10m滑落ですね。
灌木を掴んで 山周りターン の繰り返しです。
30分も経たないうちに 腕がパンプしそうでした。
崖を登り切ったら・・・・予定どおりブル道が見つかりました。
ブッシュが混みあったブル道ですが・・・無いよりはるかにマシ・・・・と言うより 地獄で仏 です。

膝までのラッセルを交代しながら登りますが いつの間にか 一人 二人 と脱落 していきます。
トップでラッセルしながら 「交代しようか?」 の声を待っていたら  なかなか声がかかりません。
立ち止まって 後ろを振り向いてみたら  誰も付いて来ていません。
アッレ~ 一人芝居かあ~
木陰に隠れてよく見えませんが どうやら くたびれて休憩しているようです。

ブル道は1100mまでありました。
そこからは 倒木と 蔦と 笹と 幼木ブッシュとの戦いでした。
1224標高点からは強風にも 晒されます。
時折 風速20m以上の突風が吹いてきます。
時々 倒されて 雪の中でもがいているメンバーもいます。

1472標高点まで・・・歩き始めて6時間以上・・・まともな休憩 なし。
これじゃ カラダに 良い訳ないよ~ 分かちゃいるけど止められない~
スイスイス~ダララッタ~スラスラ スイスイスイ~

頂上までは あと2時間はたっぷりかかりそうです。
う~ン 殿は いや リーダーは無念じゃ~ 
ハイ これま~で~よ~!

チンタラ 滑って 下山しました。
BCを撤収したころは もう暗くなってしまいました。
またヘッドランプを点けて 林道をスキーで滑り降ります。
剣小屋で 正月早々 やけ酒を呑みました。
まあこんなことも あら~な!

BC5:30 1224標高点10:15 1472標高点12:00  15:25BC16:30 17:05オピリネップ林道入口下山

4

十勝幌尻岳

2014.01.01

P1010016.JPG

 かみ合わない会話

札幌山岳会の正月山行に参加しました。
早朝に自宅を出発して 今日は勝幌登山口までの予定です。
予想通り 戸蔦別林道は 砂防ダム工事のために 冬も除雪されていました。
オピリネップ林道入り口から歩き始めました。
雪は・・・30cmほどしかありません。
雪が少なすぎて・・・・ちょっと不安です。
明日は・・・・ブッシュ漕ぎかなあ~ ・・・ 嫌な予感。

昼過ぎにテントを張って・・・することもないので・・・ お神酒でも頂くかあ~ とYYさんは手作りの梅酒のお湯割りを KDさんはいつもビール・・・私はシャルドネをチビチビ飲み始めます。
チビチビ チビチビ 2時間も飲んでいたら もう出来上がりました。
今日のメニューは ジンギスカン。

オマエ 肉ばっかり食うなよ! 野菜も食べろよ!
オレ ピーマン嫌いなんだ!
何!子供みたいなこと言ってんじゃないよ!
あっちはちゃんとオトナなんだけどなあ!
本当か?
オマエのカアチャンに聴いてみるぞ・・・・

嗚呼 またYYさんの猥談が始まった・・・

そういうオマエだって鶏肉食わないだろ!
それとこれとは・・・・関係ないよ!
何言ってんだ 同じじゃないか!

いつまでも噛み合わない会話が夜更けまで続き 楽しい一年が始まりました。

オピりネップ林道11:55  12:45登山口BC

キロロ 這松山(989m)

2013.12.29

這い山ブログ.JPG

 気が狂った オヤジ 間違いなし

28日は久々の暴風雪警報がでて 運転もままならないので 残念ながら朝里岳はキャンセルさせていただきました。
ところが 午前中は風もなく雪も降らず穏やかに経過。
ガングロオヤジさんの 家族総出の餅つき会 に飛び入り参加させていただきました。

午後は少しだけ降雪がありましたが・・・・とても暴風雪ではありません。
ところが 夜半から次第に風も出てきて・・・今朝は30cmもの降雪がありました。
予報では・・・・今日は曇り時々晴れだったのに・・・・ほぼ1日ずれていました。
頼むよ~気象庁!
低気圧は発達しながら千島の東に進むはずが・・・・方向を変えてサハリン方面に移動したようです。
キロロは 山に囲まれていて風の影響の受けにくいボール状の地形なので ダイジョウブだあ~。
雪を見ると燃えてくる・・・・マダム・ネージュさんと這松山に行きました。

ホテルピアノのチャペル前には新雪が50cm近く積もっています。
日曜日なのに・・・・今日はラッセルかあ~ と思ったら・・・・若者が2名 太くて長いスキーで追いかけてきました。
これは助かるなあ~と思ったら・・・・途中からスノーシュー組のトレースが見つかり ラッキー。
頼りにしていた2名の若者組は・・・・TLTの故障なのか・・・・走行わずか10分でピットインしてしまいました。
トップに躍り出てボーダーのスノーシューを追いかけますが・・・・急斜面直登で・・・クライミングサポートを最大にしても とてもついていけません。
腹をくくって ジグを切ってラッセルしますが オープンバーンにでると雪崩の危険を感じる30度以上の傾斜です。
山周りターンで樹林帯に逃げ込みますが、ラッセルは膝近くまであり・・・背中に汗が滲みます。
天気は・・・・雪が降ったり止んだり・・・・時々晴れ間が覗いて 希望を持たせてくれますが・・・すぐにまた吹雪いて・・・・一喜一憂って文句がぴったりでした。

ボーダー3名が雪煙を蹴散らして すっ飛んできました。
顔から 笑顔がはみ出してきて・・・・ 髭面(ひげづら)なのに子供のように楽しそうです。
近づくと・・・どうやら欧米人です。
「ラッセルありがとう」と日本語で言うと・・・理解しているのかいないのか・・・・「いい雪ねー」 と日本語で返ってきました。
だいたい・・・・「ラッセル」なんてドイツ語 めったに通用しない言葉なんだろうなあ~と反省。

909m標高点に上がると風が強く 小さいながら雪庇が続いていました。
追い越していったボーダーたちは ここから滑る準備をしています。
私達は ピークハントで這松山まで足を伸ばします。
視界も悪く ところどころブッシュもあって 快適ではありませんが まあこの季節は こんなものでしょう。
40分の尾根歩きで這松山に着きました。
992峰はかすかに見えますがセブン-イレブンはガスと雪に同化しています。
ここから南東面の沢に降りたい衝動を抑えて 真面目に往路を戻ります。
909mからの滑りは・・・・1年ぶりの浮遊感を存分に味わって ハイテンション。
「どうだ このシュプール」 と最大傾斜線に目線を据えて 標高差250mの斜面にターンを重ねます。
ヒャッホー ソレー ヨッシャー ホッホー ヤッホー ウォッホー ・・・ オンドリャー???
傍から見られたら 気が狂ったオヤジにしか見られないこと・・・・ 間違いなしです。

チャペル9:30  909m標高点10:50  11:35這松山11:40  909標高点12:00  12:30チャペル下山

中小屋スキー場

2013.12.26

‍ブログ中小屋.JPG

 小さな山ですが 展望には満足

穴滝スノーハイクがキャンセルになって・・・・天気が良いので・・・どこか近場でスキーにでも・・・・
以前から気になっていた中小屋のスキー場跡を訪れました。
中小屋温泉の広い駐車場の片隅に車を停めて・・・まだ新しいのにもったいない・・・閉鎖されたスキーロッジに向かいます。
スキー場には 照明灯やリフトのケーブルがそのまま放置されていました。
町営スキー場だったということは・・・ 全部 税金を投入した施設ですね。
時代が変わったとは言え・・・なんだか 複雑な心境に陥ります。

かつての夢の跡を 独り静かに・・・・シールを貼り付けて登りました。
国道275の大型トラックが 年の瀬なので ひっきりなしに走っているのが すこし気になります。
しばらく歩いて振り返ると クマネシリからピンネシリ、カムイシリが見えてきました。
スロープの中間地点まで来ると 直径5cmほどに成長した灌木が茂っていてコースを塞いでいます。
スキー場は閉鎖されて5年くらい経過したのでしょうか。


灌木をかわして 斜度28度くらいの斜面にジグを切って登ります。
岩見沢の万景スキー場や マウントレースイスキー場が見えますが・・・・夕張岳や芦別岳はガスの中でした。
気温が高めなので(多分0℃くらい)歩き始めてたった20分なのに 背中から汗が噴き出してきました。
ふと見上げたら リフトの降り場が見えました。
な~んだ もう終わりかあ~
小さな山ですが 石狩平野は ぐるっと見渡せます。
北は滝川付近から・・・砂川・・・奈井江・・・美唄・・・三笠の達布山・・・岩見沢・・・江別の製紙工場・・・札幌の山々も・・・・意外と良い展望台でした。

純白のスロープにターンを描いて・・・粉雪を蹴散らして ヨッシャー・ヨッシャー・・・たったの3分でロッジ前に到着です。
短い斜面ですが 圧雪されていないので 山スキー初心者には良いゲレンデですね。
さあ もう一本行こうかァ~

ペラリ山(718m)

2013.12.23

ペラリ山頂.JPG

 日高測量の起点・・・由緒ある山なんだあ

冬至が過ぎて 今日からだんだん日が長くなってきます。
これから寒い冬に向かいますが・・・・夏には登れない道のない山にも登れるし、何故か陽が暖かく感じるのは・・・私だけでしょうか?

三段山の予定でしたが 雪不足でスキーはまだだめと決め込んで 反対に雪のない日高のペラリ山に向かいました。
今日の静内地方は晴れ予報です。
クライアントは モンベルオヤジさん ガングロオヤジさん ヒデとロザンナのヒデ似だったけど 最近は陽水にも似てきた  KK さんです。
絵描きのカキさんも 今年の最後だ と参加してくれました。

ペラリ山は一等三角点で カムエクや楽古岳も望め 珍しい天測点もあります。
剣岳点の記の 柴崎芳太郎氏も訪れて ペテガリ岳や 神威岳 の測量をしているそうです。
ペラリのアイヌ語源は 松浦武四郎にして 意味不明 となっています。
どおりで アイヌ語辞典で探しても 出て来ない訳です。

登山道入口までは モンベルオヤジさんのカーナビで 標高200mパーキングに辿り着きました。
やはり 雪は皆無です。
ツボ足でジグザクの林道を歩き始めました。
エゾシカはたくさんいるようですが 林道入口に禁猟区と書かれていましたので 安心です。
ところが 歩いていると散弾の薬きょうが落ちています。
禁猟区とはいっても 平気で銃をぶっぱなしている 無法者もいるんですね。
気をつけましょう。

c330m登山口と書かれた看板のあるコルに着きました。
えッ さっきのは 登山口じゃなかったの?  
デジカメで確認すると 確かに 登山道入口  であり 登山口 ではありません。
アハ 騙されました。
いよいよ登山が始まります。
いきなり急登ですが 南側の498m峰がよく見えます。
伐採した跡の作業道がむき出しになっていて痛々しい山です。
対岸から見たら 今登っているペラリ山も 同様に見えるのかもしれません。
伐採したら植林すればいいものを・・・・どうして放置しているのでしょうか?
木が売れないから 予算がなくなり 植林できないのでしょうか?
理解に苦しみます。

ペラリ山の山頂には 埋もれかけた一等三角点と 立派な天測点がありました。
さて 景色は・・・・・楽古岳からピンネシリ・アポイ岳らしき山が見えました。
さすがは日高の測量の起点になった一等三角点です ペテガリと思える白いピークも樹林越しに見えます。
北東に50mほど降りてゆくと・・・・・やはり樹林越しに・・・・カムエクかなあという感じの山がありましたが 同定に至りませんでした。

景色を堪能していると ブッシュの向こうから 何やら話し声が聞こえてきました。
目を凝らしていると・・・・なんと長靴姿のお姉ちゃんが二人・・・・年季の入ったピッケル持って 背の低い笹を漕いで出てきました。
どこから来たのォ~・・・おじさんたちは興味津々です。 
あっちから・・・指差す方向は 694m無名峰です。
へェ~ あんたたちも・・・・好きだねェ~・・・・
どうやら 625m標高点 660m三角点 694m標高点をつないで プチ縦走をしてきたようです。
町民登山大会のことを尋ねて少し話し込んだあと 静内山岳会の女性たちに別れを告げて 下山の途につきました。

登山道入口10:30 登山口11:00  12:05ペラリ山12:30  13:30登山道入口下山

頂白山(480m)

2013.12.22

頂白山.JPG

札幌は吹雪の朝を迎えましたが 小樽方面は曇り時々雪の予報でした。
今日のクライアントは エンターテナー木の実ナナさん と ゼクラン初参加のUKさんです。
絵描きのカキさんも いつものようにサポートしてくれました。

さくらんぼ園のログハウス農家さんの前庭に駐車させてもらい ツボ足で歩き始めました。
雪面が ズボズボと 埋まるようになってきたので 小川を越えてからスノーシューを着けました。
快適です。
大黒山の標高差350mの素晴しい斜面が見えてきましたが・・・ほとんど雪がありません。
スキーはまだまだですね。

日当たりのよい林道なので 山葡萄の蔓がたくさんあって 大きな房もたくさん見えます。
木の実ナナさんは 動体視力を発揮して キョロキョロ上ばかり見て歩いています。
坂本九チャンの 歌詞が 脳裏をかすめます。
上を向ゥ~いて 歩こう~ォ~ ブドウが見つかる~ よ~ォォに~ 思い出す~ 冬の日~仁木~の頂白山~
歌詞を勝手に書き換えて ハミング してしまいました。
路傍の蔓を引っ張って山葡萄を頬張ると 甘く酸っぱく 目が冷めます。
下山時の楽しみが出来ました。

単調な林道歩きに飽きてきたので・・・ショートカットして南面の沢状を標高差60m直登することにしました。
雪は安定していて灌木もあるので 雪崩の危険はなさそうです。
ジグを切って 地形図にはない左側の小尾根を登って 稜線に出て最高峰に到着しました。
続いて三角点峰に登り 余市の風景を堪能しました。
3日前に登ったシリパ山が眼下に見えます。
余市川の蛇行  ぶどう畑 ニッカの工場 忍路の海岸線 塩谷丸山・・・・八内岳がひときわ高く白い頂きを誇っていました。

帰りには いつもの仁木ファームに寄って アップルパイと洋梨のタルトを仕入れました。
温泉はいつもの 縁起のいい鶴亀温泉 でした。

登山口9:30 11:20最高峰11:25  11:35三角点11:50   山ブドウ取り 12:55下山 

旭岳スキー初滑り

2013.12.21

旭岳スキー.JPG

期待と不安 嬉しいやら 緊張するやら 

記録的な少雪・・・・・とは言っても北海道最高峰の旭岳なら・・・雪はたっぷりあるでしょう。
今季の ゼクラン初スキー です。
上手く滑れるかどうか 不安と期待に包まれて 嬉しいやら緊張するやら・・・いつものパターンです
HPでは姿見の池190cmとなっていますから・・・積雪量に関しては 安心して向かいました。

札幌から高速に乗って・・・ 北の空は薄日が差しています。
旭川北インターで降りて東川町に向かう頃は・・・・旭岳もクッキリと雄々しい姿を見せてくれました。
噴煙は真っ直ぐ上に上がっていて 風も弱そうです。
これなら姿見の池まで登れそうだね・・・・期待も膨らみます。

3連休なのに・・・・意外とスキー客が少ないなあ・・・・ゴンドラ100人の定員に対して25人くらいの乗客です。
姿見の池駅に着いてみると 気温は-5℃くらいで 風がないので暖かく感じます。
旭岳山頂は 時々ガスが架かって見えなくなります。
シールを着けて姿見の池まで登ろうとすると・・・・・急に視界がなくなってしまいました。
しばらく 新雪が降っていないようで 雪質はかなり締まっています。
太陽が出ないと 雪面の凹凸や傾斜角がわからなくなり・・・・山スキーは難しくなります。
ちょっと前まで見えていた目標物もなくなり ホワイトアウト です。
うーん 迷いましたが・・・・シーズン初めですから 無理せずにスキーコースを滑降することにしました。

Aコースは 積雪量が足りなく クローズしています。
圧雪もされていなく 両側のポールも設置されていませんでした。
選択肢がないので 風で表面がガリガリになったBCコースを滑りました。
決して快適な雪質ではありませんが・・・・滑れただけでもマシ と考えましょう。
ターンする度に足腰に負担があり エッジが引っかかってバランスを崩しそうになるのを必死に堪えます。
天女ヶ原に降りる直線斜面では 登り返しを嫌って 最後はいつも直滑降しています。
スピードがで過ぎて ターンもできなく 抑えきれなくなり おまけにギャップでジャンプしてしまい転倒寸前でしたが 逃げ腰にならず前傾姿勢でギリギリ持ちこたえました。
ホント 冷や汗かきました。
クライアントの皆さんも ここは慎重に滑っていました。

昼食を挟んで もう一本 BDコースにチャレンジして 初滑りを終えました。

久々の湯駒荘 木の香り漂う温泉で癒やされて 無事に帰札しました。

 シリパ山(295m)

2013.12.19

シリパ山ブログ.JPG

断崖の上の頭

余市町にある 断崖の上の頭 というアイヌ語のシリパ山です。
クライアントは 心優しい アイアイさんです。
本人は後期高齢者と謙遜していますが・・・・頭も足腰もしっかりしています。
絵描きにカキさんは どれボクも行ってみたいなあ・・・と付き合ってくれました。

余市神社の西側に 道路の幅がが広くなったところがあり 駐車させてもらいました。
今日も雪が少ないので・・・・ツボ足です。
登りは 四国八十八ヶ所巡り の参道をつかいます。
1番 2番 3番・・・時々 奥の院 という番外があり・・・ 宴会の二の膳みたいなものね(アハ) いや ダッシュ だね。
石仏にはお寺の名前と寄贈した方の名前が彫られていて・・・これで安心して成仏できるんだね・・・
野良犬なのか・・・足跡が参道に延々と続いていて・・・・信心深いワンちゃんだなあ・・・・と関心します。

山頂手前のピークには48番の石仏がありました。 
道はここから反対の斜面に下っています。
近くには樹林越しに旧スキー場の丸太小屋らしきものがありました。

ここからは道もなくなり 薄いブッシュを漕いでいきます。
雪は20cmくらいです。
時々 ナタで切った灌木が出てきました。
古いテープも付いています。

右にも 左にも 断崖の海が見えます。
海は穏やかで 緑がかった青色です。
モネの作品にある エトルタの海岸 のような光景です。

高みには 2等三角点と 尻端山と彫られた古い石柱がありました。
短時間で登れる いい山に出会えました。

余市神社9:45 スキー場の頭11:15 11:30シリパ山11:50  12:30神社下山

 イチャンコッペ山(828m) Ⅱ

2013.12.18

イチャンコッペブログ.JPG

 自然は日本画より美しい

今日のクライアントは ゼクラン初参加の   クッシーさんです。
マシンガンのように・・・ダダダダッと 的を得た言葉が出てくる・・・頭の回転の良い方です。
それも 都議会で猪瀬知事を追及する議員のように・・・ 鋭い文言です。
ちょっと油断したら・・・噛み付かれそうな勢いです。
キンコンカンさんと 荒野の決闘 をしたら 相打ちになってしまうかもしれませんね。
中学生の頃の マカロニウエスタン(イタリア制作の西部劇)・・・・の一場面
そんな光景を想像してしまい・・・ 一人でニタニタ・・・ 笑ってしまいました。
絵描きのカキさんが 今日も付き合ってくれました。

登るに従って 恵庭岳に架かっていたガスが吹き飛ばされました。
冬至近い横からの光でコントラストがしっかりしています。
雪を纏った逆光の樽前山も 日本画のモチーフになるほどの 見事な美しさでした。
支笏湖は青い鏡のように反射しています。

頂上は風もなく 陽光をいっぱいに浴びて暖かで 小春日和でした。
クッシーさんも カキさんも 思わぬ拾い物をしたような 気分みたいです。
名残惜しい山頂を後に・・・・ヒグマがひょっこりと出てこないかなあ・・・期待を込めて下山しました。

登山口8:45  11:05頂上11:30  13:15登山口下山

 イチャンコッペ山(828m)

2013.12.18

PC180050.JPG

 自然の芸術にうっとり

相変わらず 支笏湖周辺の山には 新雪が降っていないようです。
支笏湖の展望台に駐車して スノーシューを置いてツボ足で歩き始めます。
立派な登山届BOXを除くと15日に登山者が1名、その後は誰もいません。
暖気でトレースは消えています。 

エゾシカやキツネらしいアニマルトラックがたくさんありました。
気にせずに歩いていると いきなり登山者の足跡が出てきました。
どこから来たのだろう? 一瞬考えてしまいました。
よく見ると・・・・ジェジェジェ・・・・前方が広がっている・・・・爪の跡も・・・・肉球も・・・
あっれ~熊だあ~ 
12月に入って・・・・鬼首山・・・・・大黒山・・・・そしてイチャンコッペ・・・・3度目の出合いです。
決して奥深い山ではありませんが・・・・・この季節はクマの行動が活発なのか・・・・
少雪でトラックが消えにくい条件なのか・・・・いずれにしても 身近に存在することは確かです。
怖い・・・恐ろしい・・・とは思いませんが・・・・北国の 森の王者 に畏怖の念を抱いて 足跡をじっくり観察しました。

くるぶし程のラッセルですが 1時間30分ほど歩きました。
ふっと 雪面に目をやると・・・・不思議な光景に目を奪われてしまいました。

ガラス繊維のカーペット? 石綿? 羽毛ふとん?  
雪の溶解と再結晶で できたのか 1cmほどの細い棒状の雪が一面に・・・・・見たことのない 美しさです。
ほ~オッ・・・ ふ~ム・・・ へ~ェ・・・ ボキャブラリーが不足していて・・・感嘆詞 しか出てきません。
自然の芸術にうっとりして・・・・しばらく・・・・・じっと見とれてしまいました。
小さな画面ですが・・・・見えますか?
珍しい光景に出会えて・・・ いい気分になって・・・ また歩き始めました。

 馬追丘陵 靜台(506m)

2013.12.16

靜台.JPG

 日本で最初の天測点がありました

発達した低気圧が通過して、昨日15日は全道的に暴風雪でした。
朝、起きてみると当別は晴れ間が覗いています。
パソコンで雨雲レーダーを確認すると、札幌から積丹方面は雪雲が帯状に北から南に流れていました。
でも、空知から東の内陸部は雲がないようです。
ふとした思いつきで、 馬追山の1等三角点・靜台を訪れることにしました。

長沼から由仁に抜ける 道道3号線の峠付近から東に延びる林道ゲートに駐車して 入山することにしました。
林道は予想に反して除雪されており、ゲートも開いています。
恐る恐る入ってみると 切り出したエゾマツの貯木場となっていました。
クレーンで積み上げ作業の真っ最中でした。
作業の邪魔にならないよう、車はゲートの下まで移動させて林道脇に駐車しました。

歩き始めると、30cmほど積もった湿雪にスノーシューはズボズボ埋まり、体力を消耗させます。
1.3kmほど進んで沢から頂上を目指しましたが、蔦やらブッシュがうるさいので右側のなだらかな尾根に逃げ込みます。
尾根には笹は思ったほど多くなく、歩きやすいのでそのまま前進します。
尾根に上がると・・・・いきなりフェンスに鉄条網の壁が現れました。
航空自衛隊のミサイル基地です。
レーダードームはなくなったようですが・・・・パトリオットが配備されているのでしょうか。
古い話ですが、長沼ナイキ訴訟を思い出しました。

飛び出した尾根から100mほど東に向かうと・・・・三角点と国内最初に設置された天測点の台座がしっかりありました。
天測点とは 一等三角点の歪み補正を目的に 昭和29年から35年まで全国48箇所に設置された子午儀を置く観測台 のことなんだそうです。
近年はGPS測量のため 三角点の標柱の片隅にICチップが埋まっていることもあります。

北広島方面の眺めがよく、しばらく見とれて眺めていました。

林道ゲート入口11:10  12:45靜台13:05  遭難者引き上げ訓練  14:35ゲート前下山

ピスンモラップ山(506m)
キムンモラップ山(478m)

2013.12.14

キムンブログ.JPG

 イタヤカエデ は 板屋根カエデ 

またまた やって来ました モラップ山・・・今度はサクッと登るぞー!
先週は何も考えずに直登して・・・ネマガリダケに顔面を強打されて手こずったので・・・・今日は作戦変更して・・・旧スキー場から登ります。

クライアントは アイアイさん 小料理屋の女将さん 下宿屋のおかみさん の3名です。
いい加減にうちの主人を返して下さい・・・と奥さんに睨まれるのではないかと心配な・・・絵描きのカキさんが連続サポート参加してくれました。 ありがとうございます。

国道から雪の林道を進み、なんとかロッジ跡まで車で入れました。
補修道路の痕跡が残る斜面を ゆっくりペースのツボ足で歩きます。
やがて斜面は急になり、ジグザクでブッシュを避けて登っていきます。
背中に紋別岳を背負って・・・・エゾシカの散歩道を辿ります。
尾根に上がると・・・・笹薮の中に獣道のような 細い刈分道が見つかりました。
笹が弾いて目を傷つけそうなので・全員、サングラスをかけてもらいます。
登り始めて1時間足らずで・・・・ピスン(浜の)の三等三角点に着きました。

下山して 対岸のキムン(山の)に向かいます。
遊歩道を歩いて・・・野鳥や樹木の解説板で学習しながら・・・・・
トドマツは松ぼっくりが上を向いているんだあ・・・・・なるほどなるほど・・・・
ハリギリとハウチワカエデの葉は似ているけど、大きさが違うんだあ・・・ふむふむ・・・
ホオノキは樹の内部がウツギのように空洞なんだって・・・・ほ~お なんちゃって!
イタヤカエデ は葉が密生していて・・・板屋根のようだから イタヤなんだとカキさんが教えてくれました。

遊歩道を離れて切り返しの登山道を進むところを・・・ショートカットして尾根を直登してしまいました。
土が凍って滑りやすく・・・雪はわずかでステップが切れず・・・・おまけに急峻な尾根で・・・・ルート判断が甘かったです。
アイアイさんとアンザイレンして、タイトロープで登りました。
キムンの頂上からは紋別岳がどっしりと形よく映っていました。
低山ながら支笏湖カルデラの2山をgetして・・・・休暇村の温泉に浸かり・・・ホッとした気分で札幌に戻りました。

スキー場ロッジ跡登山口9:30  10:30ピスン頂上10:40  11:15登山口
遊歩道登山口11:30  12:35キムン頂上12:45 13:30 登山口

瀬戸瀬山(901m)

2013.12.13

瀬戸瀬ブログ.JPG

 どうだ 登ったこと ないっしょー!

瀬戸瀬山と聞いて、場所が特定できる人は、・・・かなりマニアックな方ですね。
札幌から高速を飛ばして4時間、今は遠軽町と合併した丸瀬布から13km山奥にある、一等三角点の置かれた藪山なんです。
こんなマイナーな山をスケジュールに載せて・・・・いったい誰が参加してくれるのだろう・・・・期待と不安が入り混じっていました。

参加してくれるクライアントは 木の実ナナさん アンナプルナ帰りのメディカルパワーさん 三角点マニアのオントナハスキーさん キンコンカンさんに決まりました。
やはり、 全員・・・たとえ転んでもタダでは起き上がらないツワモノ揃い・・・ですね。
絵描きのカキさんは十数年前に登ったことがあるそうで、サポート参加してくれました。

瀬戸瀬山は 「どうだ 登ったこと ないっしょー」 シリーズ第一弾なんです。
林道のゲートが降ろされたこの季節は 遠軽町営の瀬戸瀬温泉が登山口になります。
予想通り積雪が少ないので ツボ足で林道を3km歩きます。

複雑な林道と作業道を繋いで770mまでは予定どおりでした。
ここから刈分が100mほどありましたが、その後は背丈ほどの笹のブッシュを漕いでいきます。
笹藪はそれほど密ではありませんが、倒木や灌木が多く、意外と時間がかかりました。
標高900mの頂上台地に着きました。
台地は東西500m南北250mの広さがあり、森林帯なので一体どこが三角点なのかわかりません。
古ぼけたピンクテープを見つけて追いかけると、やがてプラ製の古ぼけた看板があり、その奥には刈り払われた空間があって そのまた奥に三角形の黄色い標識が見えました。
オオ~ッ 見つけたぞ~ !
雪を掘ると一辺18cmの標柱が現れました。
バンザ~い!
タッチー! イエ~イ! やったー!
時は既に2時30分になろうとしています。
4時には暗くなるので、ゆっくりはしていられません。
証拠写真を撮って、一息入れたら下山します。

木の実ナナさんが動体視力を発揮して見つけた山葡萄はメディカルパワーさんが嬉しそうにgetしました。
汗を流しに立ち寄った瀬戸瀬温泉の管理人オヤジは・・・今どき珍しく・・・愛想もサービス精神もなくて・・・やっぱり田舎の公営施設だから・・・と思わず悪態を吐いてしまいましたが、お湯は41度の適温で温まりました。

帰りの高速は・・・吹雪で・・・美唄から札幌まで通行止めでした。
13日の金曜日だからそのくらいはショウガナイね・・・・。
少し遅くなりましたが、札幌から無事に瀬戸瀬山を日帰りできて、クライアントの皆さんは・・・それぞれの思いがあって・・・達成感を満喫できたようでした。

瀬戸瀬温泉11:50 作業道770m地点13:30  14:25瀬戸瀬山15:35  16:20瀬戸瀬温泉

朝日岳(598m)

2013.12.12

朝日ブログ.JPG

 高嶺舎 登山グループ

オーダー山行で 朝日岳に向かいました。
標高が低くても朝日岳を舐めてはいけません。
今年1月、岩戸公園コースから登り、夏道のトラバースが雪崩の危険で通れず、ヤセ尾根に追い込まれて、頂上直下で勇気ある撤退をした因縁の山なんです。
今回は満を持して旧豊林荘コースを登ることにしました。
クライアントはジャンビェのEGさん STさん MTさんに 最高齢80歳ののMMさんです。

平均年齢70,8歳という 「高嶺舎」登山グループ です。
ロープやスリング・カラビナは勿論、予備のアイゼンや氷割り用にピッケルも持って行きました。

国道脇の営林署に駐車させてもらい、苗圃のような公園のような 訳の分からないスペースを横切って豊平川に架かる橋を渡ります。
登山口の積雪はわずか数センチですが、溶解と氷結を繰り返しているので、登山道はツルツル路面です。
転んだだけで骨折しかねないハイリスク状況なので、慎重の上にも慎重に、歩いていただきます。
皆さん 登山経験は豊富で、やれシャモニがどうした、カトマンズが云々と記憶力もしっかりしていますが、視力・聴力の低下と反射神経の鈍化には逆らえません。
ご年配の方々をガイドするモデル 「好例者」 として 勉強になります な~んちゃって~。

天候は安定していて薄日も差してきました。
登山は順調に推移して・・・・気がつけば頂上でした。
下山は特にゆっくりと慎重に歩き、時間はかかりましたが、安全に降りました。

温泉に向かう車の中で・・・・
秘密保護法の国会中継を見ていたらしく、安倍政権の右傾化を懸念する声が上がります。
終戦間際、江別の王子製紙で木製飛行機を製作していて、情報が米軍に漏れてグラマンの艦載機による機銃掃射で4名が戦死したこと、市民も無差別に攻撃されたことなど、リアルな話題に耳を傾けながら、複雑な思いでハンドルを握りました。

定山渓森林管理所9:30  登山口9:45 10:55朝日岳11:00  登山口11:10  11:30森林管理署

大黒山(724m) 恵比寿山(723m) Ⅱ

2013.12.11

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少年のように・・・意気揚々と

12月も中旬だというのに 少雪で笹がうるさく 快適とは言いがたいですが ラッセルは楽でありがたいです。
ガングロオヤジさんは 新品のMSRスノーシューの筆おろしです。
登下降のスリップが少ないので 消耗せずに楽しそうです。
どれどれ・・・ラッセル代わろうかァ・・・・と余裕の発言に・・・・お願いしま~す。
強力メンバーがラッセルの交代をしてくれたので 歩き始めて 1時間45分で 頂上に着きました。
もう終わり? だって・・・・

ヨシ! 恵比寿まで縦走しましょう!
一同・・・・賛成~ !

コルは風の通り道で・・・吹かれましたが・・・・30分で恵比寿山頂に着きました。
下りは 雪崩の危険もないので・・・コルの手前から左の沢に降りました。
ところが 意外と傾斜のきつい部分もあって 岩も出てきて・・・・ちょっと嫌らしい感じでしたが・・・・トラバースして危険を避けて作業道に降り立ちました。
目の前にぶら下がる山葡萄の大きな房を見つけては・・・ビニール袋に詰め込んで・・・まるで原っぱで遊んできた少年のように・・・意気揚々と下山しました。

登山口9:45  11:30大黒山11:30  12:10恵比寿山12:15   13:30登山口下山

大黒山(724m) 恵比寿山(723m) 

2013.12.11

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畏怖の念

オーダー山行で旭岳山スキーの予定でしたが、今朝のHPでは強風でゴンドラ運行予定なしとのことでした。
積雪も少なく今季スキー場はオープンしていないようです。
クライアントは モンベルオヤジさん とガングロオヤジさんです。
絵描きのカキさんは今週フルサポート参加です。

ニセコにでも行くかァ~と メープル街道を走らせていたら・・・・毛無峠のヘアピンカーブでいきなり・・・・大黒山もいいなあ~ だって!
ジェジェジェ
地形図もないけど・・・・GPSあるから、まあいいかァ~

赤井川の市街から抜け出せなくて・・・・ちょっと手こずりましたが・・・・いつもの登山口に駐車できました。

歩き始めて30分ほどの樹林帯で・・・・・・・・おおッ~ 結構大きい足跡です。
先日の鬼首山より大きめで、後ろ足の幅は16cmくらいありました。
後ろ足から前足までは2mあります。
うっすらと雪がかぶっているので昨日の足跡でしょうか?
沢の水を飲みに行ったようです。
野生の生命力に‥・畏怖の念を抱き・・・しばし見とれてしまいました。

真簾峠を歩く 

2013.12.09

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立ち入り禁止・・・出て行くのはOK?

簾舞林道に向かいました。
なんとゲートが開いているではありませんか。
狩猟禁止区域ですが・・・・最近の森林管理局は・・・なぜか林道を冬期開放しているようです。
おまけに積雪は3cmほどで 最近のタイヤ痕まであります。
しかし・・・車で入って閉じ込められたら・・・・・悲劇ですね。
まあ・・・・ケ・セラ・セラ・・・・その時はその時で・・・なんとかなるさ・・・・
行けるところまで車で行ってみよう ということになり・・・・路上の石ころを避けて・・・・倒木を切り除けて・・・・葡萄の蔓を払いのけて・・・・轍を乗り越えて進むと・・・・万計沼分岐まで入れました。
さすがに、ここからは歩くことにしました。
真簾峠までは800mの距離です。

10分も歩くとあっけなく真簾峠に着いてしまいました。
峠には標識も看板もなく、ちょっと拍子抜けでした。
三等三角点 真簾 の裾を巻いていきます。
下るに従って樽前山や風不死岳、恵庭岳、空沼岳が矢継ぎ早に見えてきて、意外と飽きさせません。
林道支線や作業道が入り組んでいるので、分岐に着く度に地形図を出して確認します。
藤野富士に向かう林道と離れて鳥居沢川沿いの林道を降ります。
林道は尚も屈曲して山裾を巻き迂回してますが、ショートカットして下って行くと私有地に入ってしまいます。
空沼登山口に向かう道路に着いて振り返ったら・・・リゾート21 と書かれた怪しげな看板には・・・・立入禁止 となっていました。

真簾林道万計沼分岐12:00   13:30常磐口下山

兜岩(約570m) 

2013.12.09

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ジャックと豆の木

12月6日のスケジュールが・・・ずれ込みました。
とはいっても・・・クライアントは・・・ジェジェジェ・・・・木の実ナナさん・・・お一人様です。
絵描きのカキさんが いつものように車回しのサポートを手伝ってくれました。
積雪が少なく 時間もかからないので 予定外でしたが 手始めに登山口近くの兜岩に登ることにしました。

簾舞川の対岸にある北電の雨量計のために設置された丸木橋を渡りましたが、これが・・・・失敗でした。
ブッシュをかき分け、枝沢を渡り、崩れた崖を避けて、急な尾根を木登りのように這い上がりましたが・・・・腕力使って結構大変でした。
長靴を用意して上流の砂防ダムを渡り、固定された虎ロープを頼りに登るのが簡単で正解でした。

台地に上がり、傾斜のゆるい沢状地形を詰めると兜峰とのコルに着きます。
標識に従って尾根の踏み跡を辿ると兜岩の頂上に着きました。
ジョウテンやヒクタ峰も見えて思いの外の展望に・・・満足できました。
帰りがけに・・・直径20cmもの巨大なブドウ蔓に出会いました。
ジャックと豆の木の絵本に出てくるような 天に伸びる蔦の生命力に圧倒されました。

標高280m登山口8:55  10:10兜岩10:20  11:00登山口下山

朝里天狗岳(683m)

2013.12.07

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翼を広げて 青空を旋回

小樽地方の天気予報は 曇り時々雪 でしたが、行ってみたら 「な~んだ 晴れてんジャン」
よくある話です。
恋び~とに フラれ~たよ よくあ~る話じゃ~ないかァ~ (日吉ミミ)

クライアントは 料理はプロ級の「下宿屋の女将」 と 山にハマった釣りガールのキコさんです。
絵描きのカキさんも ボクも行くぞォ~ とサポートしてくれました。

本日一番の 難所 は 魚止め滝の駐車スペースから登山口までの道道でした。
国際スキー場に向かう車がガンガンとスピードを出して登りカーブをを駆け上っていきます。
凍結でツルツルになった道路を登山靴で歩くと、まるでスケートリンクのように滑ります。
片手にストックを2本握りしめ、片手はスノーシューをぶら下げて・・・転ばないのが不思議なくらいです。
もし転んだら・・・・ 想像しただけでも恐ろしくなります。
交通事故に遭ったタヌキが 一瞬 脳裏をかすめました。

スノーシューはザックに括りつけて・・・両手にストックだよ・・・・
今さら・・・もう・・・遅い・・・・このまま・・・行っちゃえ!
危なっかしくて、ハラハラ・ドキドキ・・・見ていられませんでした。

登山口でスノーシューを着けて、わずかに残った雪面のトレースを追います。
トレースは夏道を離れ左斜面の最短ルートに向かっていました。
トレースを外れて・・・・傾斜の緩いところを選んで・・・・踝ほどのラッセルが続きました。
心地よいラッセルで苦になりません。
空はみるみる晴れ間が広がり 人工衛星から地球を見ているように 青く染まってきました。
頂上に着いた三人は まるで子どもたちの飛行機ごっこのように 翼をひろげて 雲を避け いつまでも自由に 青空を旋回していました。

今~私の~願~い事が~叶うな~らば~翼が~欲し~い
この大空に~ 翼を広げ~ 飛んで~行きたいよ~ 
悲しみのない~ 自由な空へ~ 翼 はためかせ~ 行きたい~   いい歌だね!

道道 登山口 8:45 9:55頂上10:10  10:45登山口下山

ピスンモラップ(506m)キムンモラップ(478m)

2013.12.05

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天を指すエゾ鹿の角

沖里河山の予定でしたが・・・・旧深川スキー場コースは積雪もなく中途半端なので・・・・
支笏湖方面は好天が予想されます。
モラップの2山に登ることにしました。
クライアントは 木の実ナナさん・・・・ジェジェジェ・・・お一人様です。

まずは ピスン(浜の)・モ(小さな)・ラプ(こぶ)です。
国道453から旧モーラップスキー場方面の砂利道を1km入ったところで路肩に駐車しました。
木の葉の落ちた樹林帯はどこでも好きなところを歩けそうです。
直径10cm以上の山葡萄の蔓があちらこちらに点在していて・・・・・木の実ナナさんは動体視力をフルに活用しています。

私は山葡萄の蔓を見ると・・・・・・
上半身はシャツを脱ぎ捨て・・・・半ズボンに裸足で・・・・腰のベルトにプラ製のナイフを差し込んで・・・・・棘も気にせず蔦にぶら下がって・・・・・裏声で・・・アア~ア~ァ~と叫ぶ・・・・
ターザンごっこを思い出します。

樹林帯は次第に傾斜を増してきて笹がうるさくなると・・・・鹿道を辿って尾根から沢へと進みます。
踏みつけたハズの根曲がり竹がはじけて・・・・おもいっきり顔面を強打・・・目の前が一瞬真っ暗になりました。
クラッときて・・・軽い脳震盪みたいでした。
大丈夫、ダイジョウブ・・・・ハハハと 反応したものの・・・・実はあまりの痛さに・・・卒倒しそうでした。

根曲がり竹に掴まり急斜面を登ると・・・・広い頂上台地に出ました。
鹿道をさらに進むと・・・50mほど先に刈り払われた三等三角点が見つかりました。
樹間を通して 群青色の支笏湖の向こうに樽前山と風不死岳が白く見えました。

下山は 旧スキー場方面の沢に降りました。
沢の枯れ葉に埋もれて・・・・一対のエゾ鹿の角が・・・・天を指していました。
頭蓋骨の目の空洞が・・・何やら恨めしそうに・・・・私を見上げていました。

下山後は 休暇村から遊歩道を通ってキムン(山の)モ・ラプに登って帰札しました。


国道から1km登山口9:20 10:20ピスンモラプ10:25 11:15登山口下山
休暇村登山口11:35 12:15キムンモラプ12:20 野鳥の森遊歩道経由  13:50登山口下山

鬼首山(640m)

2013.12.03

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灰黒色の物体の背中とお尻

クライアントの一人が急用で不参加となり、ゼクラン初参加のIZさんだけになってしまいました。
ジェジェジェ・・・ 一人だけェ~ (絶句・・・)  急用なので・・・・ショウガナ~イ~ ショウガナイ~
絵描きのカキさんを誘ったら快く付き合ってくれました。
ありがとうございます。

夕張地方の天気は良さそうです。
紅葉山は夕張の中でも比較的に温暖で雪が少ない地域です。
なにか良い事が起こりそうな・・・・予感がしました。

今日の山・鬼首山は・・・・おどろおどろしい山名ですが・・・・

羊蹄山の上に神様が集まって何か良いことをしようと相談していたところ・・・・
錦沢(夕張市千代田から栗山町富野の間にある地名?)にすむ大蛇は自分だけが住める湖が欲しいと企んでいた・・・・
沼ノ沢の西に住んでいた魔人(鬼)に相談したところ、おやすい御用と・・・・土と岩を固めて夕張川に放り込んでしまいました・・・・
夕張川はせ堰止められ氾濫し洪水となって・・・・人々を苦しめてしまいました・・・・
それを見ていた夕張岳の神様が・・・・怒って・・・・西の山を爆発させました。(樽前山の噴火?)
魔人は土砂で首まで埋まってしまいました。
魔人の頭が・・・・鬼首山になった・・・・・

こんな伝承のようです。(NET検索による ひなたBOOKOさん制作)

札幌から高速に乗ると夕張まではあっという間でした。
紅葉山のコンビニでおにぎりを仕入れて・・・・いざ出発!

登山口の積雪はゼロなのでスノーシューは車においていきます。
林道にはセイタカアワダチソウが繁茂していて、枯れた花の上にふんわりと乾雪が積もり
可愛らしい風景でした。
キタキツネやエゾシカの足あとが雪面に点々と残っています。
アニマルトラックを観察しながら歩いていると・・・・後ろのほうでカキさんが何やらブツブツ言っています。
少し戻って雪面を見ると・・・・人間くらいの歩幅の新しい足跡が・・・・ウッ!・・・・ク・・・マ・・・・?
う~ン・・・・・どうみても・・・・爪あとも5本はっきりあります・・・・間違いありません!
後足の幅は15cm長さ20cm・・・・後ろ足から前足までの間隔は150cm・・・・小型のヒグマのようです。
知床で立ち上がったような巨大なヒグマではないので・・・・・ホッとしました。
喧嘩したら・・・・勝てはしないけれど・・・・反撃できるサイズです。
足跡は斜面から左の尾根に向かっていますので・・・・私達に気づいて避けたのでしょう。
30分ほど笹を漕いで行くと・・・・・左の斜面から尾根に向かってバサバサバサ・・・・猛スピードで走り去る灰黒色の物体の背中とお尻が見えました・・・・・・やっぱり・・・・・遭いました。
私達を遠くからじっと観察していたのかもしれません。
里山といえども・・・・ヒグマの生活圏であることを確認できました。

笹が倒れているところをルートに選んで580コルに這い上がり、ブッシュの少ない尾根を詰めて頂上に達しました。

夕張岳から芦別岳 多分 中天狗・・・・・振り返ると苫小牧の火力発電所が・・・・意外と近くに見えました。

紅葉山登山口9:15 林道終点10:05 580コル12:05 12:20頂上12:40  14:45登山口下山

カムイヌプリ室蘭岳縦走

2013.12.01

室蘭岳縦走ブログ.JPG

遅れてちょうど・・・良かったかな?

ゼクラン初参加のSUさんと 2回目のFMさんです。
SUさんは300名山を目指すツワモノのようです。
連日 絵描きのカキさん に車回しをお願いしました。

中山峠を越えて・・・洞爺湖のトンネルを抜けて・・・伊達から室蘭に入りました。
室蘭市内でもたもたしていて カムイの登山口に着いたら既に10:45分になっていました。
やっぱり冬のこのルートは・・・遅すぎますね。
登山口では 雪はほんの僅か・・・数センチです。
天気は回復傾向なので・・・遅れてちょうど良かったかな?
ポジティブに考えます。

カムイヒュッテはきれいに管理されていて クレオソートの匂いが一面に漂っていました。
上部の3mほどの鎖場は雪が付いていて滑りやすく ここは声をかけて慎重に通過しました。
FMさんは体調が思わしくなく 息切れでシンドそうでしたが ガンバッテいました。
SUさんはペースが遅いので 風で冷やされて寒かったかもしれませんね。
カムイの頂上では窟太郎山がスッキリ見えていました。

水元コースのコルへ降りて 最後の登りは10cmほどの積雪でしたが先行の山ボーイトレースがありました。
ゆっくり目のペースで 室蘭湾や白鳥大橋の景色を楽しみながら 室蘭岳に縦走できました。
羊蹄山は・・・・雲の中でした 残念!

下山の一般ルートはお百度参りで踏み固められ まるで舗装道路のようでした。
虎杖浜の温泉に浸かって スッキリ温まって帰路につきました。

カムイヌプリ登山口10:55 ヒュッテ11:45 12:40カムイヌプリ12:45 13:25コル13:30 14:30室蘭岳14:35  15:30ダンパラスキー場下山

春香山 銭函峠横断ルート 

2013.11.30

131130春香山銭函峠横断ブログ.JPG

ハンデ付きラッセルに チーム一体感が生まれる

クライアントは ガングロオヤジさん天狗マニアのNSさん 久しぶりの小料理屋の女将さん カンジキ参加のアイアイさんです。
車の回送は 絵描きのカキさん にお願いしましたら快く引受けてくれました。

昨日と違い 登山口はしっかり除雪されていました。
トレースの上に10cmほど新雪が積もっていますが・・・・昨日のラッセルに比べたら・・・楽天 じゃなくて楽勝 です。
今日はルートファインディングの必要がないので 全員でハンデ付きラッセル交代することにしました。
女性2名は5分 男性は10分 ガイドは15分 カンジキは・・・3分 です。
これなら 疲れず 飽きず 苦しまず トレーニングできそうです。
お互いのラッセルを讃えあって・・・いい雰囲気でした。
銀嶺荘までは2時間40分で着きました。
上部には新しいラッセル跡があります。
ヨシ、頂上まで行こう!

しばらくすると・・・雪の中でもがいている2人の登山者に追いつきました。
前に出てラッセルを交替しました。
夏道が不明瞭になり 笹藪に突入してしまい ついに腰まで雪に埋まります。
もう頂上直下まで来ているので・・・そのまま突進します。
まるで 映画203高地 の雰囲気 と思うのは私だけです。
樹上の標識が見つかりませんが GPSで三角点を確認して 頂上としました。

暖かい銀嶺荘で クレープとコーヒーを楽しんで ゆっくり桂岡に下山しました。
クライアントの皆さん ラッセルお疲れ様でした。

春香山定山渓側登山口8:30  銀嶺荘11:10  12:15春香山12:20  12:45銀嶺荘13:50 15:40桂岡登山口下山

銭函峠横断ルート 

2013.11.29

131129銭函峠横断ブログ.JPG

お互いのラッセルを讃えて・・・・

クライアントは 冬は私のためにある と思っている(かもしれない) プリマさん と
早く定年を迎えて山三昧の悠々自適生活を送りたいモンベルオヤジさん と
マシンガントークのキンコンカンさんです。

定山渓側の春香沢入り口は30cm以上の積雪で除雪もされていませんでした。
車の回送はドラミちゃんにお願いしました。

膝近くまでのラッセルは15分もすると背中から汗が噴き出してきます。
勿論 今季初めてのラッセルなので・・・足が上がりません。
大腿筋に乳酸が蓄積されてきて ペースダウンします。
悪戦苦闘するガイドを哀れんで モンベルオヤジさんがラッセル交代してくれました。

6kmの林道歩きは 夏なら2時間もすれば銀嶺荘に着くのでしょうが・・・・

ラッセルのコツは 苦行と考えず ジムのトレーニングと考えることです。
林道のカーブの向こうの景色を想像して 凍ったヤマブドウや野鳥を探して 自分の足がどれくらい耐久性があるかを試して・・・・

3時間45分かかって 森のなかに同化したようにひっそりと銀嶺荘が見えてきました。
春香山の頂上をパスして 山小屋に向かいましたが、煙突から煙が出ていません。
おかしいなあ・・・・ やっぱり管理人さんがいませんでした。
玄関前のテラスでお湯を沸かして 持ってきたクレープでお茶にしました。

桂岡に下山する途中の土場の上で 休暇明けで職場復帰する管理人さんに会いました。
お互いのラッセルを讃えて・・・交差しました。

春香山定山渓側登山口9:25 638m標高点分岐11:30  13:15銀嶺荘13:45 15:35桂岡登山口下山

藤野三山 連続登山 

2013.11.27

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 焼山(662m)豊栄山(579m)環状縦走  & 豊見山(579m)

クライアントは 冬になったら燃えてくるマダムネージュさんと アスリート系の木の実ナナさん です。
連続登山は体力づくりと冬山の気温に体を慣らす目的ですが 昨日と同じく雪が殆どありませんでした。
雪がないなら・・・・焼山からスキー場の豊栄山まで環状縦走してみようかァ?
賛成!二つ返事でした。


最初の焼山には いつもの簾舞からの刈分道を登りました。
焼山からは急斜面を下って砕石場の上部にでます。
山が無残に破壊され 尾根の片側は垂直に切り取られています。
人工的な細い稜線は思いの外 緊張して歩きます。
まるで月のクレーターの縁を歩いている気分です。
砕石場の縁が危険で歩けなくなると、左手にスキー場のネットが近くに見えます。
笹の斜面を登ると うまい具合にスキー場のコースネットが破れた場所に出ました。
ゲレンデに入ってリフトの終点から金属製の足場を登ると・・・豊栄山に到着です。
帰路は450m最低コルから焼山に登り返しを避けてトラバースしますが 踏み跡とテープがしっかり付いていました。

予定より早く2山ゲットしたので スキー場入り口にある 此花(このはな)という蕎麦屋で昼食にしました。
新蕎麦の十割で、タレも濃厚で辛すぎず、久々に旨い蕎麦を食べさせてもらいました。
器の趣味も良く 店主の熱意も伝わってくる いい蕎麦屋さんでした。

最後の山は豊見山です。
廃墟と化したスキー場のリフトは そのうちに北海道遺産になるかもしれませんね。
ケーブルの下にテープがあって ブッシュの中に登山口の小さな看板が見つかりました。
路肩に広い駐車スペースもありました。
頂上付近にアンテナがあるので メンテナンス用の踏み跡がしっかり付いていて まるで登山道並でした。
葉の落ちたミズナラの森にはコゲラと思われるツガイが コンコン・コンコンと仲良くドラミングしていて しばらく見とれていました。

予定より早く三山ゲットし 三本指のポーズ が決まっていました。

焼山登山口8:30  9:25焼山9:30 450mコル10:00  10:33豊栄山10:40  11:35焼山登山口下山  豊見山登山口12:30  13:20豊見山13:25  13:55登山口下山

小天狗岳(765m) 

2013.11.26

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 人は 昔 鳥だったのかもしれない・・・

スノーシューで登ることを想定していましたが・・・・想定外でした。
昨日の雨で溶けたのでしょうか? 雪のカケラも残っていません。
まあ、気温10℃だから仕方ありませんね。

今日のクライアントは 物静かで思慮深い雰囲気のNSさんと 天狗マニアのドラミちゃんです。
お二人の性格は違うみたいですが、母娘のように違和感なく気軽に話している様子で、意外とウマが逢っているのかもしれません。
3人のお孫さんと4人のお子さんの話題になると、目尻が下がっていました。

きれいな花があるわけでなく、旨いキノコがあるわけでもなく、干からびたヤマブドウがとても届かない高さに実っているだけで、うるさい階段だらけの登山道をつまずかないようにひたすら歩きます。
雨に当たらないだけマシかァ~。
標高560mの稜線から風が強くなってきましたが、カッパを羽織る程度ですみました。

頂上では風景を楽しみながらクレープの試食をしてもらいました。
「すこぶる」 というわけには行きませんが まあまあ好評だったかな?

ジョウテンも手稲山も神威・烏帽子も 全く雪がありませんでした。
この時期としては 珍しいこと と言うよりは 拍子抜け ですね。

帰りがけに 標高700mにある岩峰に登ってきました。
札幌湖を見下ろす絶景ポイントで ドラミちゃんは 「鳥はいつもこういう景色を見ているのね!」
そりゃそうだろう、鳥瞰図ってあるくらいだから・・・とそっけない返事は・・・夢がなかったと反省しきり。

あ~あ~ 人は~昔・むかし~ 鳥~だった~のかもしれないね~
こんな~にも~ こんな~にも~ 空が~恋しい~
加藤登紀子の 歌詞が 思い起こされ・・・鼻歌で歌いながら下山しました。

ダム園地7:50  登山口8:05 9:15小天狗岳9:35  ダム園地下山10:25

時間が余りましたので豊栄山にも登りました。
スキー場パーキング登山口11:15  11:55豊栄山12:00  登山口下山12:25

羊蹄山(1,898m) 

2013.11.24

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 SAC 新雪合宿 アルコールは抜けたかな?

毎年、勤労感謝の日は 札幌山岳会の新雪合宿と決まっています。
昨夜遅く登山口に着くと、夕方から飲み始めていた他の会員はすでに酔いが回っていて、ロレツは回っていませんでした。
そんなにたくさん呑んで、明日は・・・・大丈夫かなあ?

登山口の積雪は0センチです。
私は夏靴で登ることにしました。
スキーもスノーシューも持たず、ストックとピッケルだけの装備です。
プラブーツやスキー兼用靴を履いている会員は、歩きにくそうです。

ヘッドランプで歩き始めたら、1合目から雪がうっすらと積もっていました。
ラッセルを交代しながら4合目までは夏道通しに進みましたが、次第に笹が倒れてきて道が判然としません。
ハンノキや這松が出てくると、もうどこを歩いても腰まで埋まってニッチモサッチモいかなくなります。
夏道を諦めて、標高1400mくらいからは神社の沢の上部に入りました。
沢の中は意外と雪がしまっていて、踝くらいまでしか埋まりません。
斜度と危険度は増してきますが、高度は稼げます。
新雪が降ったら雪崩の危険もありますので、弱層テストが必要な斜面です。

1800mからは岩が出てきて、氷の世界になりました。
アイゼン・ピッケルに切り替えて快適に登ると、まもなく外輪山に着きました。

空を見上げると・・・・快晴の青空に吸い込まれそうになりました。

登山口5:25  11:25頂上11:30  13:45登山口下山

落合岳(1,166m) 

2013.11.22

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 紫に染まった樹海

夏には幾寅峠から5.5km 標高差400mの初級の山ですが、 この時期は道道が冬期通行止めになっているので 最終人家から歩かなければなりません。
距離は2倍以上の11.5km 標高差は760m。 おまけにラッセルがあると中級以上の山に変身します。

クライアントは プリマさん モンベルオヤジさん  木の実ナナさん です。
KZさんがサポート参加してくれました。

幾寅から2.5km地点の道道に通行止めゲートがありました。
マラソン大会のランナーになった気分で 道路の真ん中を冗談言いながら楽しく歩きます。
道路際には氷結しかけたヤマブドウが実っていて、木の実ナナさんは右に行ったり左に行ったり 落ち着きがありません。
きっと貴腐ワインでも造ろうとしているに違いありません。
晩酌でチビチビ飲む姿を想像して・・・ニタニタしています。

高樹橋からはラインを引いたかのように積雪がありました。
単調な舗装道路はやがて砂利道に変わり、次第に冗談のネタも尽きて黙々と歩きます。
幾寅峠は10cm以上の積雪がありました。

体力のあるモンベルオヤジさんと木の実ナナさんが競うように歩くので、私もツラレてガシガシ歩いてしまいます。
さすがのプリマさん 「なんだか いつもより速いんじゃない~」と牽制球を投げてきました。
「そうだよ~速すぎるよ~」
背中に汗も流れています。
自分のことは棚に上げて・・・全員納得です。

頂上のアンテナ群が見えてきました。
樹氷が美しく、真冬のようにエビのしっぽになりかけていました。
頂上はさすがに1100m以上あるので風もついていました。
残念ながら頂上からの展望はありませんが 歩き通した達成感はありました。
見えない眺望を見た気になって下山の途につくと、次第に青空が覗き、視界が開け、 霧氷たなびく紫色に染まった樹海の冬景色が 美しく広がってきました。

幾寅ゲート(405m)10:17  11:45幾寅峠11:55  13:20落合岳13:25  15:40幾寅ゲート下山



紋別岳(866m) 

2013.11.20

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 フジケン と トレラン練習

夕方から支笏湖畔の休暇村で夏山慰労会がありました。
少し早めに自宅を出て軽く紋別岳に登ろうと思い、フジケンを誘ってみたら二つ返事でした。

さすがは 山岳スキーの現役チャンピオン 「どうせなら走って登りましょう」
彼は ハセツネカップ にも出場しているアスリートです。
ウーン それならザックもウェアもシューズもそれなりに準備すればよかったなァ・・・・

ザックは最低限の装備に軽量化して 履いてきたスニーカーでさあ出発!
フジケンは・・・トレラン装備でガシガシ走って登っていきます。
私は・・・10分もしたら息が切れてきました。
走っても 歩いても 速さはさほど変わりません。
「フジケン オレに構わず 先に行け」
「了解 頂上で待ってます!」

ドコモアンテナのメンテナンス道路は、通常の林道より狭く傾斜もありました。
カーブもきつく簡易アスファルトはいたるところ凸凹でした。
30分歩くと次第に景色が良くなり、支笏湖も眼下になりました。
樽前山が白い帽子をかぶっています。
螺線形の道路を早足で登って行くと、北面は氷が溶けずに残っていてスリップしそうです。
恵庭岳は頂上の上空に刷毛で描いたような雲ができていて風が強そうでした。
支笏湖は夕闇に包まれてきました。

フジケンに10分遅れで 二等三角点のある頂上に着きました。
札幌の市街地から恵庭・千歳・苫小牧まで見渡せました。
なかなか良い眺めです。

風が冷たく感じます。
汗が冷えて寒くならないうちに オレンジ色の街路灯の点いた支笏湖畔めがけて ゆっくり 急いで 走り降りました。

登り50分 下り35分







 

札幌岳(1,293m) 豊滝コース

2013.11.17

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 大きな太陽を全身に浴びて

札内岳以来の久々の登場人物は、モンベルオヤジさんとガングロオヤジさんです。
同い年のお二人は兄弟のように仲が良く、弟分の私としては微笑ましい限りです。

今日は朝から天気がよく、6時には放射冷却で-7℃に冷え込みました。
太陽が出てくるとグングン気温が上がり、なんだかワクワクしてきます。

簾舞から見ると神威岳や烏帽子岳はほとんど雪が付いていませんが、無意根山はさすがに真っ白でした。
登山口では0℃にまで上がっていました。
上空は雲ひとつない快晴で無風。
絶好の登山日和です。

林道終点までは積雪がありません。
沢を進むとわずかに雪が残っていましたが、ほんの3センチほどです。
尾根に取り付くと徐々に積雪が増してきて、雪と凍った落ち葉を踏みしめての登行です。
パゴダの塔もはっきり見えました。
凛と張り詰めた空気に自衛隊の砲撃音と野鳥の甲高い鳴き声が交互に響き渡っていました。

稜線の樹木は霧氷に覆われているのか、輝くような白さで太陽を受けていて眩しいくらいです。
雪に倒された笹や這松が登山道を塞いでいて、簡単には登らせないぞ と抵抗しています。
稜線に上がると積雪は20cmくらいでした。
雪を丁寧に払いのけながら一歩一歩、ルンルン気分で楽しく登らせてもらいます。
漁岳や狭薄山、恵庭岳や徳舜別山が見えてくると最後の急斜面が待っていました。
振り返ると夕張・芦別の向こうに十勝連峰が白く見えます。 
いいねー!
オオッ 石狩湾に暑寒別岳が浮かんでいるぞ!
拓北の自宅は見えないかなあ・・・?
見えないけれど、きっと見えていますよ!訳の分からない返事をします。

急斜面を登り切ったところが頂上です。
デーンと構えた羊蹄山の向こうにアンヌプリと昆布岳が霞の上に突き出ていました。
ぐるっと見回すと、幌尻岳から戸蔦別岳周辺の北日高の山々がひときわ存在感を見せて、どっしりと屏風のように横たわっていました。

ウーン、この景色だけで・・・・もう、お腹がいっぱいだァ!
大きな太陽を全身に浴びて・・・・時間が経つのを忘れてしまいそうでした。

林道ゲート8:15  9:10林道終点9:15  990mコル10:10  10:50稜線11:00 11:40頂上12:15  林道終点13:00  13:40林道ゲート下山

0の山(743m) 

2013.11.13

野山ブログ.JPG

剣神社の御神渡り

然別の山の帰りは屈足のオソウシ温泉で汗を流しました。
建物はそれなりに傷んでいて、内風呂も露天も雰囲気は秘湯です。
源泉の温度が23℃と低く、加温しているのがイマイチです。
札幌からの日帰り秘湯めぐりのツアーが入ってきたのには、興ざめで驚きました。

十勝清水のスーパーで羅臼のホッケの開き、真イカの一夜干し、茨城のさつまいもを仕入れました。
ビールは富良野産ホップを使った限定クラシックです。
程よい苦味があり、食材の旨味を引き立たてくれます。

お~い お~い ほっかいどう~ ほっかいどおおお~
ススキノの交差点で流れているあの名曲が蘇ってきます。
北海道にいてよかったと感じる一瞬です。

剣小屋は 炭火居酒屋・つるぎ 状態でした。
木の実ナナさんは 乱れることなくいつもクールに飲んでいました。
ノリちゃんは楽しいお酒の物知り博士です。
ドラミちゃんは・・・・いつもの母を忘れて 呑んべえ 状態でした。 失礼!
私・・・今が青春なの・・・・が口癖です。
歳を忘れた カナリヤさん 頑張って!


今朝も十勝は冷え込みました。
神社のお清めの溜まりが凍って まるで摩周湖の御神渡りのように盛り上がっています。
最低気温は-10℃近くになったかもしれません。


今日はサクッと 0の山 に登ります。
狩勝峠では夕張岳と夕張マッターホルンが真っ白で綺麗に見れました。
幾寅の道の駅では 推定14歳、400kgのヒグマの剥製に感動して・・・金山湖に向かいます。

湖畔からの林道は複雑で判りにくいですが、何とか登山ボックスにたどり着きました。
林道から離れて山道になると笹が覆いかぶさり判然としません。
森林コースから離れて送電線コースにエスケープしましたが、雪をかぶった背丈以上の笹こぎで、下半身ずぶ濡れです。
ガイド本や観光マップに掲載されている割には、いまひとつ整備されていませんねェ。
頂上からは布部岳が近くに見えました。

フラノマルシェに立ち寄り、いつものラベンダーの湯で汗を流し、雪の降る街へ帰途につきました。

登山口10:30   11:25頂上11:35   送電線コース下山  12:00登山口

白雲山(1,186m) 

2013.11.12

白雲山ブログ.JPG

 千手観音 現れる?!

然別の次の山は・・・・隣の白雲山です。
ナキウサギの生息する山として人気がありますが、この季節はどうでしょう?

遊覧船の係留地から登山道が始まります。
鬱蒼とした針葉樹の森のなかをゆっくりと登っていきます。
空気が冷やっとして気持ちいい登山道です。
時折、聞きなれない野鳥の囀りが聞こえてきますが、姿は見えません。
この季節は、他の登山者は誰もいません。
静かな山登りが楽しめます。

前衛峰の1100mピークまでは急な斜面にジグが切ってあります。
北斜面なので日は当たりませんが、カラダも温まってきました。
一旦コルに降りてからもうひと登りです。
南の岩石山が見えてきたら、最後の岩場が現れます。
大きな岩を積み重ねた山頂が見えてきました。

なぜだか、いきなり、ドラミちゃんが興奮してきました。
どうしたの?
大丈夫?
私、こういう岩山が・・・・スキなんですゥ。
へ~ェ 変わってるねえ・・・・ハハハ!

山頂のワンショットは まるで ありがた~い千手観音のようでした。

登山口11:33 12:50頂上13:10  14:33登山口下山

東ヌプカウシヌプリ(1252m) 

2013.11.12

東ヌプカウシ山ブログ.JPG

 十勝晴れとは このことかァ

十勝晴れとはこのことかァ!
素晴らしい天気ですが、剣小屋での朝の気温は-8℃くらいはあったと思います。
カラダが冬モードになっていなく、身震いしてしまいます。
剣神社にお参りして、安全祈願してから車を走らせます。

2日目の今日は然別の山です。
まずは北海道百名山に選ばれている東ヌプカウシ山です。
国道脇の演習林では、何十人もの自衛隊員がフェンスの工事をしていました。
朝早くから、ご苦労さまです。
私達も通勤気分で山に向かいます。

白樺峠の道路脇に駐車して、雪の笹をかき分けて登り始めます。
10cmにもなった霜柱を踏みしめてグングンと高度を稼いで登ります。
1100mを越すと、気温は低くても太陽が照りつけて暖かさを感じます。

Sunshine on my sholder make me happy~
ボクの肩に降り注ぐ太陽に、幸せを感じる・・・・
曲名は忘れたけれど、エルトンジョンのこんな歌詞がありましたね。

澄んだ空気の遠くに、阿寒の山並みが小さく見えてきました。
頂上では、十勝の平原を眼下に素晴らしい景色が待っていました。

白樺峠登山口9:20  10:15頂上10:35  11:33登山口

横山中岳(724m) Ⅳ

2013.11.11

熊の爪.JPG

 ヒグマも・・・ストレス?

下山途中の緩傾斜帯に・・・・アレッ・・・・新しいクマの爪跡だァ・・・・
登るときには見なかったよねえ!
登山道脇のこれだけ目立つ爪痕を見逃すはずはありません。

ということは・・・・私達が登っているわずかな時間に・・・・
ということは・・・・この近くに今でも潜んでいる・・・・ハズです。

あたりを見回しますが、それらしい姿は見当たりません・・・ホッ。

トドマツにはヤマブドウやコクワの蔓も絡んでいません。
それにしても、この爪あとは・・・・・かなりストレスがたまっている気がします。
木登りしたというよりは、ムシャクシャして当たり散らしたような形跡です。
冬ごもり前の食べ物が少ないのか、テリトリーに入ってきた人間が鬱陶しいのか・・・・

追いかけてこないうちに、さっさと下山しましょう。

三石昆布温泉 で汗を流しました。
天馬街道を通って、大樹町のスーパーで海鮮鍋の具材を買い込んで・・・・剣小屋に着いた時は、もうとっぷりと日が暮れていました。

大きな薪ストーブの担当は木の実ナナさんです。
上手に薪を燃やしています。
調理師担当は 主婦歴25年のドラミちゃんです。
テキパキと手足が動いています。
私は・・・クライアントの機嫌を伺ってお酒を注ぐ係です、アハッ。
ノリちゃんは・・・優秀な評論家でした。

海鮮鍋を囲んで・・・・芋焼酎を片手にドラミちゃんのはしゃぎようは・・・・それは、それは、楽しそうでした。

横山中岳(724m) Ⅲ

2013.11.11

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 白くて長い日高の稜線

雑木林に囲まれた、結構な急斜面をヒイコラ登って行くと、平らな頂上がありました。
頂上は風もなく、小春日和のいい天気です。

カムエクやペテガリからオムシャ、楽古岳・・・・アポイも小さく見えました。
望遠レンズじゃないから山の写真にはなりませんが、目にしっかり焼き付けました。
カムエクより北の主稜線は雪雲の中に隠れています。
いつ見ても、日高の主稜線は・・・・・長いなあ・・・・・(当たり前だけど、そう思います)

木の実ナナさんは 早速カップラーメンを美味しそうに食べています。
気がついたらもう おにぎり に進んでいます。
振り返ったら・・・・もうデザートのケーキです。

アッという間に平らげて・・・・・満足満足じゃ・・・・お腹を撫でていました。
驚くほどの食欲に・・・ さすがのノリちゃんも、ただ呆然としていました。

痩せたいドラミちゃんは・・・食欲を抑えて・・・・すこしガマンしている様子。
標識の裏に隠れて・・・・後ろに一歩下がって・・・
こうすれば、カラダが細く見えるのよ・・・・だって。

登山口11:00  12:50頂上13:05  登山口下山14:15

横山中岳(724m) Ⅱ

2013.11.11

横山ブログ.JPG

 樹齢500年のミズナラ

444mの極楽平を越えたところに巨大なミズナラがありました。
女性3人が抱えても手が届かないほどの周囲です。
ざっと、樹齢500年くらいだと思います。
ミズナラの樹齢に比べると、人間の一生なんて・・・・米粒みたいなものねェ・・・・
景気がどうの、株価がどうの、ちっちゃい話だね!。
わずか80年、生まれるときも死ぬ時も人間裸なんだから・・・・
ちょっとぐらい儲けたとか・・・・大損したとか・・・・そんなの、どうでもいいわァ!
誰かがつぶやいていました。

いろいろ考えさせられる・・・・横山中岳です。

人生~いろいろ~、男もいろいろ~、女だっ~てい~ろいろ 咲き乱れるのォ~
先週逝った、島倉千代子さんの歌詞が 脳裏を巡りました。

横山中岳(724m)

2013.11.11

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 ムラササキシキブの群落

日本海側は雪の予報ですが、日高方面なら晴れそうだと気ままに行くことにしました。
ピセナイ山は道路工事で通行止めなので、サックリ登れる横山中岳です。

クライアントは木の実ナナさん、ノリちゃん、ドラミちゃんの3名です。

日高道を南東に進むと予想通りグングン天気が回復してきました。
静内のスーパーに寄った頃はほとんど快晴でした。

横山中岳の登山口は麓の酪農家が離農したようで、看板も目立たなく、あまり整備されていません。
尾根に取り付く分岐点に駐車して登山開始です。
牧場は鹿の遊び場らしく、荒れ放題でした。
10月下旬の台風崩れの影響からか倒木が多く、跨いだり潜ったり迂回したり、結構な体力を使います。

15分ほど登ると・・・・アレッあまり見かけたことがない植物・・・・・ム・ム・ムラサキシキブだァ!!
ノリちゃんが気付きました。
京都の庭園で見たのを記憶していたそうです。
北海道の山ではホント珍しいねえ!
群落と言えるほど、当たり一面に優雅な紫色の実を付けています。

予期せぬお土産に感激です。

登頂証明書 試作品

2013.11.10

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 必要?不必要?

突風を伴った低気圧の影響で、今日はOFFでした。
午前中は溜まったジム仕事をやっつけて、午後は久しぶりにジムでトレーニングしました。
今日はジム&ジム・デー なんちゃって!!! 笑えないオヤジギャグですね。 失礼!

来月から導入しようかと・・・・・登頂証明書なるものを試作してみました。
こんなの・・・・・必要? 不必要?

暇なんで・・・・暇に任せて、こんなことばかり考えていました。
皆様の声をお聞かせください。

それにしても
ヘルマン・ブールは大した奴だと思う!
あの当時で・・・単独無酸素・・・デスゾーンでのビバーク。
時代は違うけれど、メスナーを超える能力に違いない。
なんでラカポシなんかで雪庇を踏み抜いちゃったのだろう・・・・・・ほんとに残念です。

行動食 試作品

2013.11.9

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 クレープは使えるか?

山で食べる行動食は、何と言っても おにぎり が定番です。
日本人なら、ふっくらと握った美味しいおにぎりがあればそれで十分満足です。

ところが、冬になるとそうも言っていられません。
断熱材の袋やホッカイロなどの保温材で温めている方もよく見ますが、冷えると美味しくないし、まして凍ってしまったら、もうどうしようもありません。

何か簡単な材料で短時間でできる行動食はないかと、暇に任せてキッチンに立ちました。

家内に相談したら・・・・・やはりご当地のクレープがいいのでは・・・・ということになり・・・・。
家にある材料で簡単に作ってくれました。
小麦粉、牛乳、クアントロ・・・これだけです。
トッピングにホイップクリームとハーシーズのチョコレートを使ってみました。

山で使えるか・・・・次回、実験してみます。

ホロホロ山(1,322m)

2013.11.4

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 トンブー ラ ネージェ

アスリート系の木の実ナナさんと 初参加のフムフムさんとで ホロホロ山に行ってきました。
中山峠からの羊蹄山はガスの中でしたが、太平洋に近い大滝方面は明るい兆しです。
白老コースの林道は倒木が心配でしたが、整備されていて無事に通過出来ました。
登山口は拡張されており、標識も新しく更新されています。
登山届ポストも・・・ここまで必要かと思えるほどステンレス製の立派なモノでした。
新しい砂防ダムが2基できていて、登山道も修復されていました。

スタートする頃には青空が広がり、小春日和で歩くと汗が出るくらいの気温です。
フムフムさんはメガネが曇って歩きにくそうでしたが、元気に歩いてくれました。

頂上にはお昼すぎに到着しました。
徳舜別の頂上には10人以上の登山者の姿が見えます。
あまりの天気の良さに・・・調子に乗って・・・徳舜別まで行こうかァ~?

最低コルに着く頃に、急に気温が下がってきて・・・嫌な予感が・・・・
やがて・・・ポツポツきたかと思ったら・・・・パラパラ とアラレが降ってきました。
ここまで来たのだから・・・・
徳舜別に着いたら 辺り一面・・・雪の世界でした。

トンブー ラ ネージェ (雪~が降る~) あなたは来ない~ 
雪~が降る~ 重い心に~
虚しい夢~ 白い涙~
鳥は遊ぶ~ 夜は~更ける~
ラ~ラララ~ラララ~ラララ~
アダモのハスキーな声と懐かしいメロディーが蘇ってきます。

下山後は大滝の無料温泉に入って いつもの得した気分で家路につきました。

ホロホロ登山口9:45 ピリカ沢10:15 林道横断10:30  ホロホロ山12:25 徳舜別山13:20 ホロホロ山14:05  登山口下山15:45

ハートの豊似湖とサルル山道

2013.11.3

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 歴史を思い浮かべて・・・

昨夜は襟裳の常宿・仙波旅館でぐっすり眠りました。
今日は観音岳の予定でしたが、明け方の激しい雨で意気消沈してしまいました。
途中は背丈のブッシュ漕ぎがあります・・・・
いやあ~ 昨日の疲れが取れていないし・・・・サルル山道歩きで十分です~ウ!

ということで、豊似湖から豊似岳登山口までの山道歩きに変更しました。
イニシエの先人たちが開削した北海道で最古の道路です。
日本全図の伊能忠敬も測量に歩いたたそうです。
へエ~そうなんだァ~
斜里に攻め込んできたロシア艦隊に脅威を感じた幕府が、道東への連絡路に築いた山道です。
歴史を思い浮かべて・・・納得です。

ガロウ沢は幅5mほどですが、水量が少ないので渡渉は簡単でした。
林道に出たらトドマツの倒木が多く手こずりましたが、これは先月、道東の太平洋岸を抜けた台風崩れの低気圧によるもののようです。

道路脇にはヒグマに襲われたらしいエゾシカの遺骸が生々しく、少し緊張しましたが、カウベルを鳴らしながら難なく通過できました。
どうやらクライアントは気づかずに通ったみたいです。

約9kmの山道歩きは結構楽しめました。

豊似湖駐車場8:10 沼見峠9:50 ガロウ沢11:00 豊似岳登山口12:45

豊似岳(1,105m)

2013.11.2

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 岬巡りのバスは走る  ナイトハイクは想定内

ぜクランとしては本当に珍しく、クライアントが8名になりました。
サルル山道人気なのか・・・日高最南端の一等三角点が注目なのか・・・よくわかりませんが・・・
天変地異が起こらないことを祈って、クロちゃんバスをチャーターしました。

札幌駅に集合した時から、すでに バス旅行の雰囲気が彷彿しています。
おにぎりを頬張り、ジュース片手に、沿道の風景を楽しんでいます。
えりも町に着く頃には、登山より民宿のご馳走が気になっているようでした。

あなた~がいつか~ 話し~てくれた~ 岬を~僕は~訪~ねて~きた~
二人~で行くと~ 約束~したが~ 今では~それも~かなわないこと~
岬~巡りの~バスは~走る~
窓に~広がる~青い~海を~
悲しみ~深く~胸に~沈めたら~この旅~終えて~街に~帰ろ~

山本コータローの懐かしい名曲・・・岬めぐり です。
40年前に帰ったような・・・錯覚に陥ります。

役場で鍵を借りて道営牧場のゲートを開けて、豊似岳の登山口に到着しました。
11時の登山開始です。
米軍無線基地跡の廃墟までは順調に進みます。
三枚岳で1名の途中下山がありましたが、クロちゃんが付き添ってくれました。
1088m峰はリサーチ通りに南斜面をトラバースしてショートカットします。
帰りのことを考えて目印テープを30本ほど付けました。

頂上には 日が傾きかけた3時過ぎに到達しました。
下山時に日没になることは・・・覚悟の上です。
三枚岳でヘッドランプの用意をしてもらいます。
ところが、電池切れでライトが暗くなったり・・・、離れて迷子になりかけたり・・・、足が痙攣を起こしたり・・・
参加者の皆さんはナイトハイクの経験がないので、スッタモンダしましたが、すべて 想定内 です。

何とか無事に登山口に戻った時には 皆さんホッとした様子でした。

登山口11:00 米軍無線施設跡13:10 豊似岳15:15~25  下山19:10

中山峠旧道を歩く

2013.10.31

中山旧道.JPG

 今日はハロウィンです

兜岩の予定でしたが・・・・ジャンビエさんの要望で中山峠旧道に変更しました。
朝から小春日和の気持ち良い天気でした。
中山峠の手前300mにある、旧道入り口ゲートから歩きます。
木の葉も落ちて 札幌岳や狭薄山がよく見えます。
日向ぼっこしながらキノコを探し、晩秋の林道をゆっくり歩くのは、精神的にも豊かなものです。

途中の中山小屋でお昼の休憩です。
今日はハロウィンなので、カボチャと山で採ったキノコを入れた暖かいシチューをいただき、満足至極!

2時間かけて、約7km先の定山渓トンネル横のゲートに着きました。
最高齢80歳と伺いましたが・・・・参加者の皆さん、とても元気に歩きました。

観音岳(932m)リサーチ

2013.10.30

観音岳.JPG

 迷い道・・・ くねくね・・・



ハートの湖 豊似湖から観音岳をリサーチしました。

どう見ても・・・湖というほどの大きさはありません。
目黒からの林道名も 沼ノ沢林道 です。
まあ・・・豊似沼よりは 豊似湖 のほうが 響きがいいことは確かですが・・・。
役場の観光課あたりが 客寄せパンダ で名付けたのでしょうか?

沼見峠から見ると 二股沢の下部が両岸からの崩落でせき止められて、ハート型になったことが伺えます。
神秘の湖ッて感じで 確かに 気持ちいい場所です。
大きなクマゲラが 一羽 歓迎してくれました。

湖畔の遊歩道から最上徳内が開削したという猿留(沙留)山道にあがり、沼見峠に出ました。
文久○○年 と刻まれた小さな石のお堂と馬頭観音があります。
司馬遼太郎の 「菜の花の沖」 では間宮林蔵も現場監督として赴任していたようです。

ここから笹を漕いで尾根を忠実に辿ります。
最初は低かった笹藪は やがて背丈以上となり、 視界は効かなくなり 二重稜線となって 踏み跡も皆無。
忘れた頃に ピンクテープが ポツリポツリ と出てきます。

現在 過去 未来~ あの人に 逢~ったな~ら~
わたしは いつま~でも 待って~ると 誰か伝~えて~
まるで 喜劇じゃ~ないの~ 一人で いい気にな~って~
冷めかけた あの人~に~ 意地を張ってたなん~て~
一つ曲がり角~ 一つ間違えて~
迷い道 くねくね~

渡辺真知子・・・さん でしたっけ・・・・?
歌詞を思い浮かべながら・・・・藪を漕いでいました。

690mの台地には 奥山半僧坊大権現の石仏と宝剣が古いコンクリートの囲いの中に安置されていました。
ここからは鹿道がありました。
830mピークからは再び踏み跡がしっかりしてきて、やがて標識も何もない静かな観音岳の頂上に着きました。

豊似湖パーキング9:10 沼見峠10:20 690m11:10 850m11:45 観音岳12:00 下山14:20

豊似岳(1,105m)リサーチ

2013.10.29

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ヤマカンを頼りに・・・・日高最南端の一等三角点

襟裳の~春は~何もない~春です~ウ
森進一のだみ声が・・・リフレインします。

天気が良さそうなので、思い切ってリサーチに向かいました。
御殿のようなえりも町役場で道営牧場のゲートの鍵を借りて、登山口には11時過ぎに着き、遅いスタートです。
二枚岳までは地形図に登山道が見えますが、実際は不明僚な部分も多く、鹿道程度でした。
鹿の警戒音がキャイーン!と葉の落ちた森に響き渡ります。
笹が低いのでどこでも歩くことはできますが、ピンクテープは途切れがちです。

米軍通信施設跡の廃墟からは道らしいものはほとんどなく、テープが所々に付いているだけでした。
1088mピーク周辺は這松帯で、ルートはますます不明瞭となり時間がかかりました。
結果的には、1088mピークには登らずに南西面をトラバースするのが正解でした。
最後のコルからは、這松帯の中に再び踏み跡が現れました。
予定の時間は過ぎましたが、何とか登頂できました。
襟裳岬を鳥瞰図で見るような、素晴らしい展望の一等三角点です。

下山途中で暗くなり、最後はヘッドランプのお世話になりましたが、6時過ぎには岬の民宿に辿り着きました。

登り3時間20分 下り2時間15分

写万部山(498m)

2013.10.28

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二岐ラジウム温泉が不通

長万部岳に向かいましたが、ラジウム温泉への道路が決壊しているそうで・・・・・ジェジェジェ・・・通行止めでした!
今日のクライアントはゼクラン2回目のNYさん、アスリート系の木の実ナナさん、ドラミちゃんです。
4時間もドライブしてきたのに・・・・今更・・・そりゃないよ~

この時間じゃ・・・林道のない山しか・・・無理ねえ!
そうだ、オを抜いた シャマンベにしようよ!一等三角点だから見晴らしもいいよ!
オヌキ山ねェ!
ハイ!
満場一致ということで・・・写万部山に向かいました。

登山口は、平日なのに車が5台も停まっていました。
スタートが11時なので・・・中高年登山者がドンドン降りてきます。
もちろんこちらも中高年ですが・・・若いふりしてます。
トド松林でキノコを探しますが・・・・ハツタケ以外に目ぼしいキノコは見つかりません。

30分ほど登ると、噴火湾の向こうに駒ヶ岳が大きく見えてきました。
雨上がりなので、有珠山から室蘭岳もクッキリ見えました。
1時間で6人組が陣取る頂上に「着きました。
ニセコ連峰や昆布岳が特徴ある姿を見せてくれました。
羊蹄山はガスの中です。

GPSチップが埋められた一等三角点標柱の後ろに
「天測点‥地理調査所」の石版のある門柱のような碑があります。
以前に登った時には気にもならなかったのですが・・・・

天測点は道内に8箇所、全国に48箇所しかない貴重なモノ なんだそうです。
アスリート系の木の実ナナさんが、知っていました。
ネット情報によると、三角点の座標の正確性を高めるために昭和29年から天測を実施したそうです。

それにしても、写万部山は標高こそ500mに満たず低いですが、何度来ても素晴らしい展望台でした。

赤岩山

2013.10.27

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ドクターKさんの・・・非日常体験

ドクターKさんと赤岩山に行ってきました。
前回は中赤岩だったので、今日は東の小岩塔です。
天気は生憎の小雨模様。
とりあえず、峠まで行ってみよーヨ、ダメだったらインドアですね。

小樽は雨が上がっていましたが、道路はしっかり濡れています。
峠に着いたら・・・・日曜日なのに車は一台も停まっていません。
あ~あ~やっぱりねェ・・・・この天気じゃ・・・誰も来やしないよォ・・・ネエ。
雨は止んでいますが・・・・風は風速10m以上ありそうです。
武利だとおもうけど、折角だからちょっと見に行ってみましょうかァ・・・・

海は白波が立って、恐ろしい様相でした。
四段テラスは風がゴーゴー唸っていました。
でも、あまりの強風に・・・・ナント岩は乾いています。

ゴゴゴー~風が泣いているゴゴゴー~・・・・・・ゴゴゴー~風が叫んでるゴーゴゴー~
スパイダーズ・・・・覚えていますか?

暴風対策して、トライすることにしました。
登り始めると・・・風に煽られてカラダがフラつきます。
まあ、こんなことは・・・冬季登攀なら・・・当たり前なんですウ・・・・
今は・・・冬季じゃないよォ・・・まだ10月だよォ・・・
チムニーの隙間にに潜り込んでキャメロットを決めて、一息つきます。
手がかじかんできますが、バランスが保てれば、なんとかなりそうです。
最後の垂壁は、岩から剥がされないように、風の呼吸を読んで・・・振り子のようにカラダを揺さぶってよじ登りました。

ドクターKさんも 必死の様相でフォローしてきます。
五十の手習いにしては・・・なかなかやるじゃない・・・・
この非日常体験が・・・ ストレスの解消にいいんだそうです・・・・。

庚申草山(920m)こうしんそうやま

2013.10.26

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巨大な一枚岩にケルン

中山峠の旧道リサーチを兼ねて、庚申草山に行ってきました。
最近の地形図には林道が掲載されていて、楽にアプローチできました。
830m分岐からは幅広の刈払道ですが、急な斜面には固定ロープもあり、いっぱしの登山道です。
頂上は高さ10m以上の巨大な一枚岩で、ケルンも積んであって驚きます。

360度の展望もあって、気分よく楽しめました。

登り1時間25分 下り50分

南ペトウトル山(1,345m)

2013.10.24

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ちびまるこチャン登場

昨夜は シマフクロウのお陰で感動の夜を過ごせました。
ドラミちゃんが持ってきたバーボンを少し頂いただけで、気持よく酔いが回ってきました。
温泉も・・・もちろん源泉かけ流しで・・・・つるつる・・・ポカポカ・・・・。
料理も美味しくいただき、おもてなしの心配りも感じました。
ホテル・リッツのレストラン・エスパドンとは違う、この上ない贅沢な自然体の心地よさでした。

地元十勝の食材を使った朝食をゆっくり済ませて、然別湖に向かいます。
糠平湖からの道路は両サイド雪が溶けずに残っていましたが、路面は凍結していませんでした。
風倒木の処理はされ、道路脇に積み上げられていました。

然別温泉街の駐車場に車を止めて登りだしました。
尾根上の雪はほとんど消えていましたが・・・・・倒木が次々と現れ・・・・潜ったり、乗り越えたり、笹薮を漕いだり、ジャングルジム見たい。
全身運動で・・・・鍛えられました。

頂上でカメラを構えながら・・・・・このプリマさんの帽子・・・・何処かで見たような記憶が・・・・
ああ、そうだあ!
ちびまるこダア!

なんでもかんでも皆~ 踊りを踊っているよ~
エジソンは~偉い人~ そんなの~ジョウシキ~
タッタ、タラリラ~ ピーヒャラ、ピーヒャラ~ 踊るポンポコリンのピーヒャラ、ピーヒャラ~
おなかが減ったよお~!

ちびまるこチャンの黄色い幼稚園帽です。
プリマさんいわく
登山を始めた頃、遭難してもすぐに見つかるように 帽子もスパッツも黄色にしたのォ~。
古いけど、捨てられないで、まだ使っているのよ~。
可愛くて素敵よ! とキコさま。

これからのペンネームは ちびまるこチャンですね。
アハッ!

登り1時間40分 下り1時間5分


芽登温泉の感動

2013.10.23

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シマフクロウの親子が来た!

昨夜は予約しておいた秘湯・芽登温泉に泊まりました。
舗装道路もない山の中の温泉だから・・・・どうせ他のお客なんかいないだろうと思ったら・・・
満室なんだそうです・・・・どうして?

その理由は・・・17時を過ぎて暗くなると分かりました。
三脚にバカでかい望遠レンズをつけたカメラマンが数人います。
車のナンバーは道外のプレートもあります。
シマフクロウを撮影に来ているそうです。
そういえば、玄関に日本野鳥の会・指定旅館のステッカーがありました。

そうは言っても、そんなに簡単にシマフクロウが現れるわけがないよ!・・・・・と言った途端・・・・
そこにいるよ!とオッサンの声。
エエッ?
ウッソ~!

ライトで樹上を照らすと・・・・かなり大きなグレーの物体がじっとしています。
頻繁に・・・ギーギーと鳴いています。
オオ~ッ・・確かに・・・シマフクロウみたいだァ!
すご~いぞォ・・・・・・・でも動かないぞ・・・・誰かが剥製を置いたんじゃないのか?
じゃあ、ギーギーという鳴き声は・・・旅館で遠隔操作されたスピーカーの音源か・・・・?
首がクルっと回りました・・・・・・ウワァ本物だァ!
オオ!感動モノだァ!
何故だか・・・涙が出そうになります。

しばらくしたら 親鳥が飛来してきました。
幼鳥が近くで警戒していた母親を呼び寄せたのでしょう。
100m四方に響き渡る大きな鳴き声・・・・・低い音程の・・・・WFO~・・・。
漆黒の森に・・・大きな鳴き声が吸い込まれていきました。

暗闇の中、樹上のシマフクロウが・・・・見えますか?

天宝山(911m)

2013.10.23

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東大雪クマネシリ山は倒木て林道通行不可

東大雪のクマネシリ山に登る予定でした。
石北峠から道道88号を南下して鹿の子ダムを通り抜け、クマネシリ登山口に向かいました。
林道に入って200mほど走ると、アレ~ッ・・・・・倒木が道路を塞いでいます。
ノコで切ろうと思ったら・・・その先50mにも直径30センチの倒木が見えます。
この様子だと、まだまだ倒木がありそうです。
先日の寒波による降雪の影響でしょう。
17日、美里別喜登牛森林事務所に電話した時には通行できると聞いたのに・・・・。
事務所でデスクワークしている職員には現場の様子がわかっていないのでしょうねェ・・・・。
現場は下請け業者に任せているから・・・情報が伝わっていないのでしょう・・・・・。

仕方ありませんので、明日の予定・南クマネシリ山に向かいました。
芽登温泉から糠南林道に入り南クマネシリ橋を渡った二股で・・・・やはり立入禁止の黄色いテープが張られています。
ここは業者が調査に入ったようです。
ここも・・・だめかァ・・・・。

途方に暮れましたが、しばらく考えて・・・然別湖周辺の山に行くことを提案しました。
「それじゃあ、糠平温泉の天宝山に行きましょうよ」
プリマさんからの提案です。
キコさまもドラミちゃんも、もちろん登ったことはありません。
「賛成~!」

そんな訳で・・・天宝山に登ってきました。

登り1時間10分 下り35分

松倉岩(711m) 朝里天狗岳(663m)Ⅱ

2013.10.20

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自慢じゃないが・・・・天然モノだあ!

スーパーで売っている栽培キノコばかりを見ているせいで、天然モノがどんな形や色だったかを忘れてしまいます。
エノキタケなんかその最たるものです。
瓶で栽培され、細長く束ねた白いキノコが、自然界にも同じ形態で存在すると思っている方も多いことでしょう。
天然のエノキタケは、あんなモヤシみたいな虚弱なキノコではありません。
しっかりしたキノコらしい色艶で味も濃いんです。

本当にナメコだったの?
疑いの声も聞こえてきましたので・・・・アハッ!
遅ればせながら・・・イメージをアップすることにしました。

どうです、立派でしょう・・・・エヘン!

松倉岩(711m) 朝里天狗岳(663m)

2013.10.20

ブログ松倉3.JPG

ナメコの大株発見

東大雪の丸山に登る予定でしたが、21日が雨天なので中止にさせていただきました。
参加予定だった木の実スキさんとキノコ狩りを楽しみに松倉岩に行くことにしました。

去年は大量に採れた例の場所には、落葉茸やボリボリは全く姿がありません。
ガッカリして小樽峠に向かいます。
紅葉は カエデやナナカマド、オオカメノキ ヤマブドウ、ツタウルシが綺麗でした。

どうせ林道のぶらぶら歩きだと思っていましたが、地形図をよく見ると、林道ゲートから小樽峠までの標高差は450mもありました。
木の実スキさんは健脚なので、汗をかきかき歩きます。

まず、立ち枯れた木にムキタケを発見。
背が高くて届かないので棒でつついて数個だけ落とし、最初の収穫としました。

松倉鉱山では金・銀・硫酸バリウムが採掘されていたと、ネット情報にありました。
硫酸バリウムって、潜水艦の潜望鏡のレンズや測儀器を製作するのに必要な鉱物なんだそうです。
知りませんでした。

小樽峠は松倉岩に鉱山があった頃、小樽と赤井川を結ぶ交通路だったそうです。
今はそんな面影は全くありませんが、大正から昭和の初期には賑わったであろうことを想像しながら、街道歩きを楽しみました。

松倉岩への最後の500mはブッシュこぎを覚悟していましたが、テープが付けられた踏み跡がありました。
広葉樹林の大地から突き出た20m以上の高さのある大きな岩塔が城塞のように見えます。
最高峰にはロッククライミングの準備がなければ登れません。
隣の少し低い岩峰におっかなびっくり登りました。
小樽の全景とキロロのスキー場が見渡せる、素晴らしい展望台でした。

帰りがけの林道際では とうとう ナメコの大株 を発見して、ニンマリと小躍りしました。

松倉岩 林道ゲート8:10 小樽峠10:10 11:10頂上11:30  13:40ゲート着
朝里天狗岳 登山口14:50 15:40頂上15:45   16:20登山口着

樽前山 (1,041m)外輪山一周コース

2013.10.19

ブログ樽前1.JPG

宇宙 神 信仰 山岳 刑務所

札幌支笏湖線の路面が凍結していて、下りのカーブでヒヤリハットがありました。
スタッドレスに履き替えてありましたが、油断できませんね。
もう、そんな季節になりました。

今日のクライアントはゼクラン初参加の函館のマルちゃんさん
支湧別岳に参加いただいたアイアイさん
フランス好きのキンコンカンさん
ニセコ鏡沼に参加いただいたジャズマニアさん です。

樽前山7合目の駐車場は既に満車で、管理人さんの指示で下の道路際に止めました。
登山者名簿には8時30分で60パーティーが記載され、登山者は150人以上です。
混雑するだろうとは予想していましたが、これほどとは思いませんでした。
凄まじい登山ブームが来ているのが実感できます。
若いカップルや家族連れが多く、ファッショナブルなソロの山ガールも目立ちます。

登山道の階段は一部氷化しているのでいつも以上にゆっくりと登りました。
こんなところで怪我をしてはいられません。
無風快晴のこの天気だと、下山する頃には氷は溶けているでしょう。

登り始めると あれツ どこかで見たような歩き方・・・・やっぱり・・・・ガングロおやじさんです。
一人でもう外輪山を一周してきたそうです。
ガングロおやじさんは、マルちゃんさんとアイアイさんさんの山仲間です。

まだ早いんだからもう一周行きましょうよ!
ええツ! また行くの?
今度は時計周りで行けば気分も違いますよ!
う~ん・・・そうだなあ・・・久しぶりに皆に会えたんだから・・・行くかあ~。
そんな訳で・・・サプライズ参加することになりました。

樽前神社の奥宮に参拝して、西山に到着しました。
ここから見るドームは一段と荒々しく迫力があります、
雪化粧の羊蹄山がくっきり浮かんでいます。
夕張岳や幌尻岳らしい姿が雲海の上に突き出ています。
遊楽部岳とおもわれる山影もみえますが、駒ヶ岳は霞んで見えませんでした。

シシャモナイコース分岐を経て、風不死岳を正面にのんびりとランチタイムにしました。
晴れ渡った外界の様子をながめていると・・・雲上人となって、身も心も汚れなく清々しくなったような不思議な気がしました。
カラダのなかの不純物かろ過されたような、そんな感覚です。

立花隆の「宇宙からの生還」に書かれてあった、宇宙飛行士が神の存在を身近に感じるのと、ちょっと似ていますね。
どこの山頂にも神社があるのは・・・神が山頂の近くにいるからなのかなあ・・・・・?
山が宇宙に近いからなのかなあ・・・?
霊験とか山岳信仰とか・・・少しだけ理解出来たような・・・気になりました。

外輪山の最高峰・東山に登って下山します。
服役を終えて刑務所から出てきた時のような(経験はありませんが)気分で、駐車場に戻りました。

7合目8:45 9:25外輪山9:30 10:20西山10:35  11:55東山12:00  12:45 7合目着 

ニセコアンヌプリ(1,308m) 鏡沼コース

2013.10.14

鏡沼.JPG

静かなアンヌプリ南峰

ニセコの紅葉は最盛期でした。
五色温泉や営業再開した様子の山の家の駐車場には100台以上の車が来ていました。
ニセコがこんなに混んだのを見たことがありません。
まるで上高地のにぎわいです。

鏡沼登山口の駐車スペースにも5台入っていて、少し離れた避難帯に止めました。

今日のクライアントはジャズとオーディオマニアのサイクリストさんです。
山を始めて2年目だというのに、学生時代は体操選手だけあって、運動能力は素晴らしいモノがありました。

鏡沼は写真マニアがたくさん来ていて、場所取りマナーのなさに驚かされました。
どうみても定年過ぎたオッサンがいきなり私の目に前に三脚を立てて、早くよけてくれ と言わんばかりです。
広いんだから他のポイントに行けばいいものを・・・・ここが一番いい場所なんです・・・だって。
いくつになってもジコチュウで呆れてしまいました。

登山道はスキー場のリフトの下を通りますが、ブルにかき回されて無残な姿を晒していました。
これでも国定公園なんですね!

頂上はやはり大勢の登山客でいっぱいでした。
ここでも学生のグループや若い女性が目立ちます。
山も変わってきましたね。

静かな南峰に逃げて、そそくさと下山しました。

登り2時間25分 南峰まで15分 下り1時間5分 

雄阿寒岳(1,371m) ③

2013.10.12~13

しいたけ (2).JPG

松茸はなかったけれど

下山も目を凝らして、森のなかをじっと見ていました。
松茸・・・松茸・・・と呟きながら・・・

登山道から5mほど外れた倒木になにやらくっついています。
ツキヨタケに見えましたが・・・・近づいてみたら・・・オオ! やったー!
珍しい天然の椎茸です。

ジョウモノが10個ほど採れました。
クライアントの皆さんも・・・帰りはニンマリでした。

道東は・・・いい旅でした。

雄阿寒岳(1,371m) ②

2013.10.12~13

雄阿寒.JPG

百名山の片割れ

登山口の駐車場には既に10台以上が止まっています。
阿寒湖、太郎湖、次郎湖・・・・やっぱり道東は違うなー。
花湖はないのかなあ~?
鬱蒼とした針葉樹の自然林のなかを歩きます。
松茸はないかと探しますが・・・そんなに簡単には見つかりません。

20代の登山者がどんどん追い抜いていきます。
私達は相変わらずマイペースで歩きます。

4合目の標識には  もう半分登りました・・・・5合目の標識には  もう八割登りました・・・
高度差なのか、水平距離なのか、時間なのか・・・・いったいどうなっているの?

戦前の気象観測所跡地からはガスに入り風が出てきました。
ガスの中に噴火口が見えて、外輪山を歩いていたことに気づきました。

火山の泥流で塞がれてできたパンケトーやペンケトーが眼下に見えます。
そろそろ頂上ですね。

釧路の海が光って見えます。
摩周湖とカムイヌプリの断崖が見えました。

20人以上の登山者が風を避けて休んでいます。
やはり百名山の片割れは・・・人気の山でした。

登り 3時間20分 下り2時間55分

雄阿寒岳(1,371m)

2013.10.12~13

オンネトー.JPG

森と泉に囲まれて・・・オンネトー

中学生の頃に流行った歌謡曲・ブルーシャトー(だったと思うけど)
森と~泉に~囲まれて~静かに~眠る~ブルー・ブルー~ブルーシャトー
確か・・・ジャッキー吉川と何とか・かんとか・・・というグループでしたね。
そんな曲がピッタリの静かな湖・オンネトーのキャンプ場に行きました。

クライアントはビール党の慎チャンさん、医療系のボスさん、マムート系のノリチャンさんです。

高速を降りた足寄の道の駅で豚丼をいただき、松山千春の展示コーナーを覗きました。
セピア色の20代の写真に・・・・昔はちゃんとふさふさした髪の毛があったのねえ・・・・

国設オンネトーキャンプ場は予想通り静かでいい雰囲気です。
3連休なので本州からも旅なれたキャンパーが来ています。
林内で焚き火ができるという情報があったので、気を利かせたつもりで薪を車に積み込んでマシュマロとフォンデュ用の金串を用意しましたが・・・
クライアントはビールと斜里のサーモンチップ、南仏ワインと足寄産ゴーダに夢中でしたね。
いつものポトフは・・・美味しく出来ましたが・・・芸がなくなってきたようです。

シンチャンさんとボスさんは先週も玉山・雪山ツアーで一緒だったそうです。
パチパチ撥ねる焚き火の音と満天の星空に、いつまでたっても台湾の土産話が尽きません。

支湧別岳(1,688m)

2013.10.10

burogu.JPG

嬉しいような、悲しいような表情

無類岩山に登る予定でしたが、道道の通行止めで入山できませんでした。
営林署には林道の確認をしましたが、まさかこの時期に道道が工事中とは・・・・ギャフン!
無風快晴ポカポカ陽気のめったにないチャンス。
これを見逃すわけには行きません。

今日のクライアントはアスリート系の木の実スキさん、ドラミちゃん。
まだ登ったことがないという支湧別岳に向かうことにしました。
私は・・・・先週にも登っていますが・・・・。

ツエルマットの無口で真面目なガイド・マゾーラさんを思い出しました。
夏の晴れた日には・・・・ほとんど、毎日・・・・ヘルンリ小屋に泊まってマッターホルンに登るんだ。
仕事だから・・・・。
嬉しいような、悲しいような表情が・・・目に浮かびます。

彼の気持ちが少し解ったような気になりました。

登山道は乾燥していて、苔は元気ありませんでしたが、涼しくて快適に高度を稼ぎます。
標高1000mくらいの山腹は紅葉も真っ盛りで見とれてしまいます。
白滝天狗岳や有明山、平山が見えてきました。
チトカニウシ、北見富士は低く見えます。

1600m稜線に出たら、、、チシマヒョウタンボクやクロウスゴの実がこぼれんばかりになっています。
アスリート系の木の実スキさんは早速、空のペットボトルにポロポロと詰め込んでいます。
果実酒作って晩酌にしよう~っと。

頂上は・・・絶景でした。
予定だった無類岩山は手に取るようです。
武利岳の鋭利な稜線が登高意欲をかきたてます。
ニセイチャロマップの三角錐が高くに見えます。
愛別岳から北鎮岳、白雲岳、石狩岳、ニペソツ山・・・オッパイ山・・・
雄阿寒岳の左手に、斜里岳、海別岳、遠音別岳、羅臼から硫黄、知床岳への連山が小さく見えました。

登り3時間 下り1時間50分

鹿島槍ヶ岳(2,889m) ⑦

2013.10.4~7

8下山日.JPG

心の洗濯とは

最終日の朝も種池山荘は晴れ上がりました。
雲海の向こうに南アルプス、富士山、八ヶ岳連峰が浮かんでいます。
心の洗濯とは、こういう時に使う言葉だと思いました。

岩小屋沢岳から赤沢山、針の木・蓮華にいたる稜線がモルゲンロートに染まりました。
やがて、陽光は山の裾に降りてきて、今度は紅葉が浮き上がってきました。
刻々と変化する彩りにカメラが離せません。

下山するのがもったいない気がして、後ろ髪が引かれる思いでした。

種池山荘から扇沢まで 2時間45分

鹿島槍ヶ岳(2,889m) ⑥

2013.10.4~7

6雷鳥.JPG

吊尾根で雷鳥のお迎え

「何かいいこと」は雷鳥のお迎えでした。
吊尾根の細い稜線に3羽のファミリーが揃って歓迎してくれました。
茶色の羽根を広げると、下には白い羽根が隠されていて、もう冬の準備ができているようです。
天敵ではないと解っているのか、逃げようともしません。
しばらく観察することにしました。

北峰に登頂したら、ガスに覆われて何も見えなくなりました。
期待していた北壁やキレット、五竜岳方面は見えず、残念でした。

南峰から北峰まで 40分

鹿島槍ヶ岳(2,889m) ⑤

2013.10.4~7

7ブロッケン.JPG

ブロッケンが現れた!

荒沢奥壁の最上部はとんでもない傾斜の一枚岩でぞっとします。
35年前の2月に山仲間と二人で必死の覚悟で登った東尾根もガスに見え隠れしています。

吊尾根への下降で、突然ブロッケンが現れました。
オオ!
何かいいことがありそうな気がしました。

鹿島槍ヶ岳(2,889m) ④

2013.10.4~7

5剣バック.JPG

剣岳が近いぞ!

南峰には10時前に登頂できました。
剣岳の源次郎尾根、八ツ峰、三ノ窓、北方稜線から毛勝山まで見渡せます。
360度の展望に見飽きることがありません。
シャッターを押し続けてもキリがないくらいです。

クライアントはまだ体力に余裕がありそうなので、北峰に向かうことにしました。
吊尾根への下降は急な岩場なので慎重に行動します。
ほとんどの登山者は南峰までのピストンなので、この先は誰とも会いません。
ガスで視界がなくなり、まるで奈落の底に落ちるような錯覚になります。

鹿島槍ヶ岳(2,889m) ③

2013.10.4~7

2鹿島槍バック.JPG

荒沢奥壁

今回のクライアントは白足袋@さんとエクボさんです。
6日の早朝は満天の星空で、山小屋の朝食をいただきながらウキウキしてきます。
鹿島槍の往復には8時間はかかると思いますが、気温は10℃くらいでしょうか、寒さは感じません。

爺ヶ岳の頂上は帰りに登ることにして、ショートカットで先を急ぎます。
時折、安曇野から涼しい風が湧き上がってきます。
冷池山荘、布引山を越えると南峰と荒沢奥壁が近くに見えてきました。
20数年前の厳冬期に同志社の後輩2名が消えた場所です。
心のなかで手を合わせました。

種池山荘から南峰まで 4時間10分

鹿島槍ヶ岳(2,889m) ②

2013.10.4~7

PA070059.JPG

夜明けの鹿島槍

八方尾根から入山し、唐松・五竜から八峰キレット越えで鹿島槍に登る予定でしたが、時々雨の予報が出てしまいました。
先月は不帰で滑落事故がありましたし、朝の最低気温が0℃近くに下がると岩場の通過は危険です。
今回はキレットを諦めて、柏原新道から入山することにしました。

種池山荘までは半日コースなので少々の雨でも大丈夫です。
ところが、登り始めると汗ばむほどの良い天気です。
扇沢から針ノ木岳中腹にかけての紅葉を眺め、北アルプスらしく整備された登山道を楽しく登るうちに種池山荘に到着しました。
もう少し歩いて冷池山荘まで行こうかァ~と話しているうちにガスが湧いてきて、アッという間に視界がなくなってしまいました。
まだ13時ですが・・・・今日はここでゆっくりしましょう。
賛成! の声。

夕食まではまだ時間があるので、貸し切りの部屋で安着祝いと洒落こみました。

扇沢から登山口まで15分 種池山荘まで3時間30分

鹿島槍ヶ岳(2,889m) ①

2013.10.4~7

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タイムスリップ

新宿から高速バスで松本に入り、大糸線ののんびりした列車に揺られて大町に着きました。
安曇野から眺める表銀座の山々は高々しく、いつも凛としています。
大町駅からコミュニティーバスのふれあい号で大町温泉に入りました。
今日の宿はネットで検索した 叶屋 という古風な旅館を予約しました。
外観はまるで江戸時代にタイムスリップしたようなカルチャーショックを受けました。
女将さんが両手をついて正座で迎えてくれて・・・再びビックリ。
豪商の蔵から見つかったような色褪せた掛け軸や屏風やら、まるで日本画美術館のような旅館です。
温泉も食事も素晴らしく、山に入る前の宿としてはこの上ない贅沢をしました。

支湧別岳(1,687m)

2013.10.2

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苔むした岩峰が飽きさせない

苔むした登山道で魅力的な支湧別岳に登ってきました。
クライアントは ぜクラン初参加のIZさん、ボンジュールマダムのKKさん、山より釣りキチのNYさんです。

支湧別岳は夏山ガイドの最新刊に掲載されたそうで、途中の分岐3箇所には小さな道路標識が設置されていました。
パンケシユウベツ川林道もしっかり整備されていて、740m登山口まですんなり通れました。
駐車スペースに帯広ナンバーの乗用車が1台、平日ですが先行者がいるようです。

急な尾根を登るに連れ、ナナカマドの紅葉やダケカンバの黄葉が見えてきました。
苔むした岩峰が次々に現れ、飽きさせません。
トドマツやエゾマツも細尾根に絶妙なバランスで張り付いています。
倒木にも苔がびっしりで、その上に若木が更新しています。
京都の苔寺にも負けない素晴らしい眺めです。
ふかふかに敷き詰められた登山道は膝に優しく、まるで絨毯の上を歩いているようでした。

1500mまで来ると北西からガスが湧いてきました。
あっという間に稜線は隠されてしまい、眺望がなくなってしまいました。
せっかくここまでは天気が良かったのに・・・・ちょっと残念です。
辿り着いた頂上も時々ガスにまかれ、ニセイチャロマップ岳方面は望めませんでした。
IZさんは、「今年の最高峰なんです」と嬉しそうです。

下山の尾根は、まるで奈落の底に落ちる感覚ですが、ゆっくりしっかり歩きます。
登山道に横たわる大木には、ムキタケがびっしりついていて、思わぬお土産に、みなさんニンマリでした。

登り3時間20分 下り2時間30分

小樽 赤岩

2013.9.28

赤岩ブログ.JPG

謎を解き明かして宝物を発見!

ドクターKさんのリクエストで、岩登りの基礎練習に行って来ました。

まずは奥リスでビレイシステムの反復練習です。
「エイトノットとクローブヒッチは予習してきましたョ!」 さすがはプロフェッサーです。
でも、流動分散やらランニングビレイやら、覚えることが多すぎてちょっと大変な様子でした。
高校時代は鷹取山で岩登りしていたというKさんも、やはり道具の進歩には驚いていました。
「実は、校舎の屋上から懸垂下降して停学3日間食らったことがあるんだー」
『ジェ ジェ ジェ!』
「それにしても、クライミングシューズは足の指が痛いモノですねェ」
『ウーン、インドアじゃないんだからもう少し大きいサイズでもいいんじゃないですか?』
「S荘のオヤジがこれでいいって云うんだァ」
『彼はクライミングしないんじゃないですか?』『それじゃ、まるで纏足(てんそく)ですよ』
「アンチクショー!」

次はダブルバンドで懸垂下降のシステムを確認します。
プルージックやマッシャーでのバックアップも覚えてもらいました。
下降器はルベルソ3です。
「これ、気にいったよ! ネット通販で買っとくね!」
ここにもネット通販オタクが・・・・でもシューズだけはちゃんと履き試して買ってね。

中チムニー、ダブルバンドを攀じ登って、いよいよ奥リスです。
傾斜があって、威圧感も感じるようです。
「これ、登るの?」
『ハイ、登ってもらいます』
初めはスイスイ登ってきましたが、やはりクラックで行き詰まってしまいます・・・・
『その状態を ≪セミ≫って言うんですョ』
「ホールドとスタンスの組み合わせは、まるでパズルのようですねェ!」
謎を解き明かして宝物を発見したかのような解放感で・・・垂直の壁を嬉しそうに登っていました。

≪カメラを忘れたので・・・使用したギアの撮影をしました≫

黒岳~愛別岳~愛山渓縦走 ②

2013.9.26~27

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霜柱を踏みしめて初冬の大雪山を楽しむ

朝はダウンと雨具を着て出発しましたが、それでも寒くて仕方ありません。
冬用の手袋をしていても手指が凍えて痛いくらいです。
大雪山の秋は過ぎていて、雪はなくてもほとんど冬になっています。
テルモスのお湯が冷えた胃に浸み込みます。
太陽が出て来ると少しずつ暖かさが感じられてきました。
天気は安定していないようで、冷たい風が吹き抜けたり、時折ガスに巻かれます。

北鎮岳・比布岳を越えていよいよ愛別岳への下降に入ります。
北面のガレ場が凍っているので少し緊張します。
いつの間にか不安定だった雲は風に飛ばされ、気がつけば快晴になっていました。
凄い景色ですねェ!
最低コルからは気持ちよく岩場を登り、あっけなく愛別岳に登頂できました。
「私は北海道ではいつもラッキーなのよ。」千葉から来ているKIさんは嬉しそうです。
メガネが曇って調子の上がらないTTさんも、最新の端末でパノラマ撮影を楽しんでいました。

黒岳石室から愛別岳まで 4時間5分 愛山渓まで4時間40分

黒岳~愛別岳~愛山渓縦走

2013.9.26~27

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石室はチルド状態

今日は黒岳石室までの予定です。層雲峡で時間があるので、市根井さんの写真ミュージアムを覗いてみました。新築の小学校の校舎を転用したそうです。どうして閉校する小学校の校舎を新築したのか理解できませんが・・・お役所のすることだから、仕方ありません。
四季折々に展示された作品は素晴らしいのですが、展示室は体育館なので暖房がありません。鑑賞している間にカラダが冷えてきて、残念ながら落ち着いて見てはいられませんでした。

ロープウェイとリフトは東京の修学旅行生でごった返していて、山の雰囲気は・・・最悪でした。
7合目から歩き始めてやっと喧騒から逃れましたが、既に山の紅葉は終わっています。
ナナカマドの赤い実だけが、ところどころ山肌を飾っていました。
去年の9月は暖かく、大雪山はまだ紅葉していなかったのに、今年はどうしてしまったのでしょうか?
行きかう山ガールのファッションが、紅葉に代わって山に彩りを添えていました。

黒岳頂上は初冠雪の雪が消えていてホッとましたが、石室の中は暗く寒々していました。
ホットウイスキーと石狩鍋で内部から温めます。
夕方からは一段と気温が下がり、18時には冷蔵庫の中にいるようでした。
冬用のシュラフを持ってきたらよかったァ!
冷凍庫とは云わないが、すでにチルドぐらいの温度です。
朝方は・・・寒くて何度も目をさましました。

黒岳7合目から石室まで  2時間10分

≪イメージは27日の御鉢平≫

知床岳 ⑥

2013.9.20~24

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爺爺岳(チャチャヌプリ)が見えた

昨夜の強風は次第に収まり、何とかテントは倒されずに済みました。
朝には無風快晴となり、素晴らしい景色が待っていました。
今日は相泊まで下って羅臼のキャンプ場にもう一晩泊まって祝杯をあげよう!
異議なーし!

3日間のアルバイトで、カラダは今にも悲鳴をあげそうですが、国後島チャチャヌプリの感動的な光景が眼下に広がっていて、疲れを忘れてしまいます。

ハイマツのハードルを越えて、崩壊地のロープにぶら下がり、2日ぶりに青い沼で美味しい水を補給できました。

ウナキベツ川の河口からは、ゴロタ石の来た道を戻ります。
崩れ浜でガードマンを連れた営林暑のグリーンパトロール(女性2名)とすれ違いました。
知床岳への道の整備で、観音岩まで行くそうです。
意味が理解できませんでした。
「道の整備するなら、観音岩から上部でしょう。」
悪態ついて・・・分かれました。

倒壊した番屋がいくつもあります。
オジロワシは見えず、カラスが騒々しく鳴いています。
遠くに電柱が見えてきました。
カモイウンベ川では遡上してきたカラフトマスの魚群にしばし見取れ、知床の豊かな自然に改めて驚きました。

知床沼から河口まで 5時間30分 相泊まで 2時間50分  (休憩時間含む)

知床岳 ⑤

2013.9.20~24

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遥かな知床岳

22日の朝はオホーツク海から太平洋に強風を伴ったガスが流れていました。
視界は100mくらいありますが、霧雨でカッパを着て頂上を目指します。
沼の東側を南下して水場を探しましたが、水は枯れていました。
1132標高点に向けて笹の被った踏み跡を追いかけます。
獣道に何度も迷いこみ、行きつ戻りつ、高度を上げます。
ヒグマの糞もところどころ落ちています。
1132mまではCSから1時間で着きました。
アップダウンの多い稜線に上がると強風に煽られます。
踏み跡は判然とせず、目印のテープも少なく、ハイマツが多くなり遅々として進まなくなりました。
1170mのコルには小さなお花畑がありました。
ここから1243m標高点までは笹に中のわずかな踏み跡を足で探しながら進みます。

1243mからは北側の崩壊地に滑落しないように必死にハイマツを掴んで歩きます。
オホーツクからの風は強烈でカラダがふらつきます。
わずか11m標高差を登るのに、1kmの稜線歩きですが、ガマンのしどころです。

突然、傾斜が緩くなり、踏み跡が広くなり、古びた木柱と一等三角点が現れました。
あーァ、つ・い・た。
景色は・・・何もありませんが・・・確かに知床岳です。
見えないオホーツク海と太平洋に浮かぶ国後島を想像して・・・
証拠写真を撮って、直ぐに下山します。
テープを付けてきたのに、下山も獣道に騙されながら、行きつ戻りつ時間をロスしました。

知床沼に着いたら、テントは今にも吹き飛んでしまいそうに浮いた状態でした。
幸い、テント生地は破れていなく、時間も押していますので、もうひと晩ここに泊まることにしました。

知床沼から知床岳まで 登り4時間10分 下り4時間30分

知床岳 ④

2013.9.20~24

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クマザサとハイマツの海に迷いこむ!

青い沼からは崩壊地の左岸尾根を登ります。
踏み跡は迷う心配がなくなりましたが、尾根は急で、土石が崩れて危険です。
古いロープが繋ぎ繋ぎで100m以上ありますが、結んだ木は枯れていたり、折れていたり、安心できません。
標高差430mを登り切り、ポロモイ台地の入り口に到着したときはホッとします。
知床沼のキャンプ地までは4kmで1時間の予定です。

ところが・・・・ここに大きな落とし穴がありました。
背丈以上のクマザサとハイマツの海に踏み跡が消えています。
ところどころ黄色いテープがありますが、どうも間違って付けているようです。
獣道は入り乱れており、どれが本当のルートなのか見当もつきません。
行っては戻り、行っては戻り、あれこれ探索しましたが、どこにも正解は見つかりません。
一旦、固定ロープまで戻り、再度チャレンジしましたが、どうしても同じ場所に来てしまいます。
ウーン、このままでは時間切れになってしまいます。
既に2時間をロスして午後4時になっています。
付近に飲料水はありませんが、テントサイトを探さなければなりません。
最後の固定ロープ30mの下にくぼ地があったので、そこまで戻ることにしました。
ふと気になって雨裂の横にある小さな高台に登ると、虎ロープの端が目に入りました。
アレ?何かおかしいぞ・・・あのロープは使った記憶がないぞ!
反対側の1mの雨裂を這いあがると・・・・・別の踏み跡が見つかりました。
これだ!
思わず叫んでしまいました。
諦めかけていた知床沼へのルートが開かれました。
踏み跡は861標高点を通っていました。
日本庭園の様な湿地帯を通過し、枯れたハイマツのハードルを越えていきますが、ペースは遅くなるばかり。
17時30分には暗くなり、とうとうヘッドランプを点灯して、やっと18時に知床沼に到着しました。(イメージは23日)

青い沼から知床沼まで 6時間 (ロスタイム2時間含む)

知床岳 ③

2013.9.20~24

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青い沼

ヒグマの気配が濃厚な薄暗い森のなかは、獣道が縦横無尽に入り乱れていました。
大型動物の棲む環境としては素晴らしい森です。
たまに見つかるピンクテープに導かれて、ウナキベツ川の上流に向かいます。
ドングリやコクワの実がところどころに落ちていました。
今年はヒグマの餌になる木の実が豊作な様子です。
羅臼やウトロでは、一昨年のように、痩せこけたヒグマが町をうろつくこともなかったようです。
実り豊かな森に、気分的には、すこし安心しました。

12:15 予定通り、中間地点の青い沼に到着です。
沼畔のテントサイトは清潔に保たれていて、10張くらいは設営できそうな広さでした。

ウナキベツ河口から青い沼まで 2時間15分

知床岳 ②

2013.9.20~24

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遥か国後に白夜は明ける

相泊からウナキベツ川に向かってゴロタ石の踏み跡を辿ります。
空は晴れ渡り、北方領土も右手近くに望めます。
知床~の岬に~ハマナスの咲く頃~・・・・思い出しておくれ~俺たちのことを~・・・・遥か国後に~白夜は明ける~ 。
いい詩だなァ、歌いながら解放感に浸って歩きます。
今日から3連休だと云うのに・・・・カラフトマスを釣りに来た関西弁を話す学生が4人だけ。
あとは、番屋で黙々と作業している老夫婦以外は誰も居ません。
沖には函館から来ているイカ釣り舟が数隻、けたたましいエンジン音を立てて波を切って走る抜けました。
オジロワシは・・・・姿を現しません。

この時期は海岸線にマスを捕食に来るヒグマに注意が必要です。
エゾシカの遺骸があったり、岩陰や草むらに気配を感じて、腰にぶら下げたカプサイシンスプレーにそっと手を伸ばしました。

ウナキベツ河口からは左岸に多数の獣道があり、迷いながら青い池を目指します。

相泊からウナキベツ河口まで 2時間

知床岳 ①

2013.9.20~24

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熱湯の洗礼

時間の余裕ある人だけに道は開かれている・・・遥かなる知床岳。
クライアントはビール党の大ちゃんと就活中のドラミちゃんです。
初日は懐かしい羅臼のキャンプ場でテント泊しました。
斜里のスーパーで仕入れた刺身で海鮮丼をかきこんで、食後は熊の湯の50℃はあろう「熱湯危険注意」の洗礼を受けました。

入浴十カ条その一、 脱衣所に入ったら何が書いてあるか良く見て良く読んでから入っててください。読む余裕がなくお急ぎの方は入浴せずお帰り下さい。
その四、湯船に入っている人の半分の人が熱いと云えば水を入れても良いが、二・三人の人が熱いと云ってもその人達には従わなくてもよろしいです。

地元の漁師風のオヤジに「被り湯をしても熱ければ水を入れても良いよ」と言われホースで水を差したら、3分ほどして同じオヤジに「こんな湯、ぬるくて入れねーヤ」と云われる始末。
やっぱりー、地元は強いなあ。

NAC インドアクライミング

2013.9.15

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100円ワインの効用

黒松内の沢に行こうと思っていましたが、台風の影響で朝から土砂降りです。
こうなるとNACしかありません。
三連休の日曜だから込むだろうとは思いましたが・・・やはり酷い混雑でした。
クライアントは、アスリート系さん ブランド大好きさん ドラミちゃん です。

ブランド大好きさんは数年振りのインドアなので、ビレイから復讐します。
緊張して肩や腕の力が入りすぎて、うまくビレイできません。
見ていたNACのお兄ちゃんに余計なチャチャ入れられて、いきなりトーンダウンしちゃいました。
何とかなだめて・・・壁に取り付くと・・・ガシガシ登ってしまいました。
ビレイは下手でも・・・登るのは任せて!  わたし猿年なの、だって。

ランチはサイゼリアというナンチャッテ・イタリアンに行きました。
私はお子様ランチみたいなハンバーグを食べましたが、クライアントは100円ワインをガブガブ飲んでいます。
午後も登るんだけど・・・・大丈夫?
筋肉が緩んで気持ちが大胆になるから・・・・かえって、いいんじゃないの?
さもありなん!

平山(1,771m)~白滝天狗岳(1,553m)縦走

2013.9.11~12

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肩書なしで語る人生

南日高の神威岳に登る計画でしたが、出発前日に林道通行止めの情報が入ってきました。
9月2日から年内いっぱいの法面工事なんだそうです。
オカミのマツリゴトに・・・庶民はあくまで恭順でなければなりません。
電話ごろつき犯の私は・・・既にブラックリストに入っているかもしれません。

クライアントは、最近マムートファンになったモンベルオヤジさん、プリマドンナさん、アスリート系さん、医療アナリストさんの4名。
助っ人ドライバーにドラミちゃんが参加してくれました。

急遽、平山から白滝天狗岳への縦走に変更となり、てんやわんやのすったもんだ。
お陰で、初めて白滝のキャンプ場を訪ねることができました。
五右衛門風呂があり、シャワー有り、水も美味しく、トイレもキレイ。
たき火を囲んで肩書きなしで語る人生の縮図。
森に囲まれ、お酒の飲めないプリマドンナさんでもいい雰囲気に浸れたようです。

平山登山口に着いたらパラパラと来ました。
幌尻に次いで、カッパを着てのスタートです。
稜線に出たら激しい風に晒されて、濡れた衣類に体温が奪われそうです。
もうテルモスが欲しい季節です。
辿りついた平山の頂上はガスで何も見えません。
記念撮影して直ぐに、舌をかみそうな、比麻良山に向かいます。
文三岳を越えたら森林帯に入るので風も凌げるでしょう。
展望台から一瞬、有明山と白滝天狗岳が望めましたが、アンギラスはとうとう姿を見せませんでした。

最低コルからは広い刈り分けとなり、両側にブルーベリーがたくさん実っていました。
クロマメノキかと思いましたが、多分、クロウスゴだと思います。
アスリート系さんは右へ左へ盛んに手を伸ばして、採ってはパクリ、採ってはパクリ、美味しくって止めランナイーィ!もう50粒は食べたョーだって。
これからは、木の実ナナ ってニックネームに代えましょう。

有明山も天狗岳もガスの中で、景色はさっぱり。
熊の糞を踏まないように避けながら・・・もう12個めだよ!登山道は熊のトイレじゃないぞー。
紅葉はウラシマツツジとナナカマド、チングルマくらいだけれど、まずまず楽しめました。
天狗岳の下りは・・・長ーいのなんのって・・・膝に悪い下りです。
スキー場のロッジに着いたら、医療アナリストさんの万歩計は39,000歩だったそうです。
車を回送するために参加してくれたドラミちゃん、アリガトウ。

平山登山口~平山~比麻奈山~比麻良山~文三岳~有明山~天狗岳~北大雪スキー場  9時間55分 休憩時間含む

室蘭岳 裏沢

2013.9.9

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ナメたらあかんでェ~??

裏大雪は東大雪、裏日本は日本海側と呼んでいるのに、裏沢って・・・もっとましな名前つけてあげればいいのに・・・・。
マイナーなイメージの不憫な沢ですが・・・地形は複雑で、難しくはありませんが滝や滑滝も多く、意外と楽しめます。
マシンガンさんはこの沢を3度目のチャレンジなんですって!
ドラミちゃんは今年初めての沢登りでいきなりなんですって!
どちらも・・・驚きです。

鉱山町から川又温泉に向かう林道は1kmでゲート閉鎖です。
営林署のに確認すると伐採工事だというのですが、歩いてみると伐採は終わっていて工事関係者は誰もいません。下請け業者にまかせっきりだから担当者は知らないのでしょう。
しょうがないねえ!

ゴルジュや滑やら変化に富んで結構楽しめる沢ですが、上部の崩壊が激しいらしく、押し出された大量の岩が堆積して、荒れた雰囲気でした。

330二股、450二股を確認して480ゴーロ帯から左の下降尾根に入ります。
ところが有るはずの8mの滝がありません。
傾斜のある漏斗状の滑滝が続いています。
これ以上登ったら進退極まりそうです。
ハハーン、どうやらゴミ沢に入ってしまったようです。
裏沢の中で最も困難な沢です。
ナメたらあかんでーェ。
古い映画のコピーが掛け言葉になって聴こえてきました。
一旦、下降して仕切り直しします。

480ゴーロ帯まで戻って冷静に観察すると、西に向かう水量の少ない下降沢がありました。
どうして見落としてしまったのか、自分でもよく理解できません。
ここまで、一切テープなど標識らしいものはありません。
下降沢に入ると8mの滝に腐れかけた5mの鎖ありました。

ここでやっと左股にピンクテープが出てきました。
ここから尾根の踏み跡があるはずなんだけどな~あ。

突然尾根の上部で大型動物の動く音が・・・・・どうやらエゾシカだったようです。ホッ!

踏み跡なんてほとんどありません。わずかに獣道らしいモノがところどころにあるだけです。
ブッシュと木登りで喉がカラカラになります。
岩壁に行く手を遮られますが、かろうじて弱点を探して中央突破します。次の岩壁はテラスを左上して切り抜けました。

730mで支尾根に抜けるとやっと踏み跡がでてきて、760mで北尾根の道と合流しました。
爽快な風が沢を越えて吹いてきて、疲れを癒してくれます。
重い足取りに耐えて、誰もいない静かな頂上にたどり着きました。
アーァ、思ったよりも厳しい沢だったなあ・・・・。

下山はカムイヌプリへの縦走路から滝沢を下降します。
気を抜かないで・・・・最後まで沢を楽しみましょう。

登り5時間15分 下り2時間55分 頂上の休憩20分

ニペソツ山 2012.7m

2013.9.4~5

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四畳半フォークソングってなんだ?

去年が標高年かと思ったら、四捨五入して今年も標高年なんだって・・・・・。
何かしっくりしませんが、それもイッカー。

岩見沢東高校の同級生だったAI君がニペソツに行きたいと申込んできました。
奥さんと時々山に登っているそうですが、何しろ体重85kg体脂肪30%の巨漢です。
本人も相当の覚悟があったことでしょう。
「俺でも大丈夫かあ~?」
「まあ、ゆっくり歩いて行ける所まで行けばいいんじゃな~い。」
何とも適当な答えに、我ながらいい加減だと反省します。

昨年のリベンジだと云うドラミちゃんのTMさんも参加してくれました。
前日は杉沢出合の駐車場でキャンプです。
夕方から小雨が降り出し、夜中と明け方にはかなり強い雨がテントを叩きます。
見かけに依らず繊細なAI君はキャンプ泊は2度目で、雨の音が気になり、ほとんど眠れなかったそうです。
私は夜中に何度も彼の心地良さそうなイビキを聴いたと記憶しておりますが、錯覚だったのでしょうか?

朝5時には雨も上がり青空も覗いています。
濁流と化した十六の沢の丸木橋をサーカスのように渡り、泥水が流れる登山道を我慢の登りが続きます。
AI君は汗かきなのか、顔じゅうから雫が落ちていて辛そうです。
オレ、四畳半フォークソングが好きなんだァ・・・・・
何それ?
友よー夜明け前の 闇ーの中でェー ・・・と歌いだしました。
岡林や拓郎、いいだろう!・・・だって。
南こうせつ、北山修、かまやつひろし・・・・懐かしい名前だなあ。
古き良き時代・・・・ベルエポックかあ・・・。

おっぱい山や石狩・音更・さらにトムラウシ山まで見えてきました。
気が付いたら、1640mの岩場に来ました。
ナナカマドが少し紅葉しています、
コルのお花畑ではウメバチソウやエゾオヤマノリンドウが咲いていました。

前天狗への登りに差し掛かると、鈴を付けた男性の先行者が早々と下ってきました。
随分早いなあ・・・と思ったら・・・・強風で登頂を諦め、下山してきたそうです。
次から次に・・・4名が下山してきました。
「その上から、突風が吹いてますよ!とても歩けませんよ!」
まあ、行ける所まで行ってみよう!

標高1800mに差し掛かると、ガスの中に入り、風が強くなってきました。
カッパを着てさらに進むと・・・いきなりバフッ!  8秒ほどしてまたバフッ!バフッ!
倒されないようにストックで踏ん張りますが・・・足がよろけます。
巨漢のAI君が風に押し戻されて倒れてきました。
この先の細い岩稜だと・・・滑落するかもしれません。

残念ですが・・・今日はここで撤退しましょう!
折角ここまで来たのに・・・・・ウーン、もったいない!
また来年のチャレンジまで、カラダを鍛えてくださいね。

標高1800mまで 登り4時間15分  下り3時間15分

幌尻岳 新冠コース ③

2013.8.29~9.1

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短い夏の終わり

昨日の登頂は・・・・ほんとラッキーでした。
一日前でも、一日後でも、風雨で登頂できなかったでしょう。
まして平取の額平川コースは増水で渡渉できず、誰も登頂できなかったようです。

今日は幌尻岳登頂の余韻を引きずって、長い林道を下山します。
幸いにも雨は降っていません。
風もあって涼しいくらいです。

クライアントは、安堵したのか、冗談まじりではしゃぎながら歩いています。

UUさんは300名山の300番目の登頂だったそうです。
ジェジェジェ・・・チャチャンチャンチャン、チャラララ・・・・オメデトウございます。

北海道の短い夏は・・・・終わってしまいました。

山荘から奥新冠発電所まで 下り4時間30分 

幌尻岳 新冠コース ②

2013.8.29~9.1

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ワンチャンス

8月31日。
低気圧が北海道南岸を走る抜けたようです。
雲の間から晴れ間も覗いています。
風もありません。
でも、午後はまた雨の予報です。
午前中だけのワンチャンスです。
5時30分、雨具の上下を着こんで山小屋から歩き始めました。

沢沿いの登山道を15ふん程歩くと最初の崩壊地点です。
固定の虎ロープが10mあり、難なく通過できました。
二股手前50m地点では新しい土砂崩れがありました。
モルタルの様なグレーの泥と巨大なメークイン型の岩石が登山道を塞いでいます。
上部からは小さな岩も落ちて来ているので注意が必要です。
980mの二股は若干の増水があったものの、何とか渡渉できました。
尾根は昨夜の雨で濡れた笹が被ってきており、ゴアテックスの合羽でも噴出してきた汗が内部に充満して不快感を増幅させます。

ほとんどのクライアントは百名山登頂を目指すツワモノ揃いですが、流石にきつそうです。
1650mの水場で、とうとう下から湧いてきたガスに包まれました。
お花畑では、ウメバチソウやチシマリンドウ、エゾオヤマリンドウ、エゾツツジ、イワブクロ、ウサギギク、アズマギクなどが咲いていました。
大岩を越えると稜線です。

足が攣りそうなクライアントを励ましながら、一歩一歩ゆっくり進みます。
見事な雲海の上に出たと思ったら、、、そこが頂上でした。
トッタベツ岳や北カールがガスに見え隠れしています。

登頂請負人としての仕事は・・・ホッ・・・及第点のようです。

山荘から山頂まで 登り4時間30分  下り3時間50分  頂上での休憩30分

幌尻岳 新冠コース ①

2013.8.29~9.1

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こんな旅館はもう懲り懲り

旅行会社のツアーガイドで幌尻岳に行ってきました。

初日は静内駅前のT旅館に宿泊しましたが、、、、これが酷かった。
鍵を受け取って部屋に入ると・・・布団はグチャグチャ、作業着が丸めて放置され、灰皿が散乱して煙草の臭いで息ができない程です。
受付で苦情を言うと、「ああ、そう云えばあのお客さん昼までチェックアウトしていなかったからなあ」だって。
「そんなの私には関係ないよ!鍵を渡しておいて、そんな言い訳しないでよ!」
旅館のオヤジに思わず強く云ってしまいました。
玄関フード内で昆虫やカメを数匹飼育していて、異臭があって吐き気がしたり、階段や廊下に食材や備品やらが所狭しと置いてあったり、もう営業している宿泊施設には到底見えません。
クライアントの苦情を旅行会社に振り向けるのが精一杯でした。
こんな旅館はもう、懲り懲りです。

30日の早朝は前線を引っ張った低気圧の通過で大雨でした。
奥新冠発電所から17.5kmの林道歩きは倦怠感との戦いです。
雨の中、暗い気持ちになって、冗談も云わずに黙々と歩きました。

≪イメージはいこい橋のゲート≫

新冠ポロシリ山荘まで 登り5時間15分 

野塚岳 Ⅱ

2013.8.24~25

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ファイトー 一発 オロナミンC ?

ニオベツ川を遡行していると、渓相が随分荒れている気がします。
標高600m付近では雪崩の爆風で倒されたらしい倒木が散乱しています。
上流の崩壊地から押し出された花崗岩は沢を下り、流路を変えて堆積しています。
以前にあった落差3mの滝が見当たらないのは、きっと埋没してしまったからなのでしょう。
また、良く足を滑らせた黒いヌメリの花崗岩はほとんど見当たらなく、安心して遡行できるのは有難いです。

800m付近の2か所の滝でロープを出しましたが、クライアントのバランス感覚はまずまずです。
身のこなしも徐々に慣れて順調に高度を稼ぎます。

いよいよ直登沢の出合に着きました。
直登沢では6月に道岳連の研修会で事故が発生しています。
記憶によると、落石で3人が骨折してヘリで救助されたはずです。
事故のの話をすると・・・クライアントは少し緊張したみたいです。

登りながら・・・・
この石は浮いていますから触らないで!
ここにホールドがあります、スタンスはここです、このブッシュを掴んで!
笹は束ねて掴まなきゃ折れますよ!
岩を引っ張らないで、抑えるように掴んで!
ここは沢靴のフリクションを効かせて登って!
嫌がられても、うるさいくらい細かな指示を出して、斜度のある滑滝をジグザグに同時登攀していきます。

いつの間にか雲の中に入り込んで、視界は効かなくなりました。
標高1200mを越えると傾斜が緩み、源流域に達します。
エゾオヤマリンドウやウメバチソウが咲いています。
踏み跡を辿ると・・・三角点標柱に縛り付けられた小さな頂上標識がありました。
景色は有りませんが・・・充実した沢登りでした。
満足感に浸って・・・ハイ・ポーズ!

1220mピークから南西尾根を下降しましたが、途中から獣道が消えてしまい、笹の急傾面を転げながら降りてきました。
登りでは余裕のあったNYさん、「もー藪こぎはイヤ! 膝もお尻も青丹スガワラよ!」
「ファイトー 一発! オロナミンC」 だって。
エツ? ナンジャそりゃ?
高山病で脳みそもおかしくなっているんですって。

登り4時間50分 下り4時間15分

野塚岳

2013.8.24~25

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 こんな日もありなん!

久しぶりの野塚岳ニオベツ川直登沢に行きます。
クライアントは世界の山を駆け回る元医療系ディレクターのSTさんと、本格的な日高の沢は初めてというブランド系のNYさんです。

今日はテント泊の予定でしたが、雲行きが怪しいので楽古山荘に泊まることにしました。
楽古林道は土砂崩れの補修工事中で、ブルやトラックが頻繁に行き来しています。
数名の作業員が法面にロープでぶら下がりながら必死に作業しています。
何とか通行止めは解除されていてホットしました。
週末なのに、天気予報がイマイチなので山荘は貸切で、気兼ねなく使わせていただきました。

夕食は自家製トマトと日高産モツァレラの前菜に、いつもの地産地消野菜のポトフ。
簡単料理ですが、ビール片手に作っているので味は実にいい加減です。
粒コショウを入れ過ぎたり、ニンニクやマスタードを入れ忘れたり、ホント適当にやっていますが、クライアントは笑って見てくれていました。

ボルドーワインはガレージで沸騰してしまったのか、不味くなっていましたが、仕方ないのでぬるいビールをブレンドして飲んでしまいました。
デザートの出来合い杏仁豆腐も全然冴えません。
今日の山メシはどうも上手くいきません。
こんな日もありなん!

夜遅くまで二人の山の話が聴こえていましたが、、ノリの悪い私はさっさとシュラフに潜りこんでいい夢を見ることにしました。

(イメージは 翌日の直登沢950m付近)

発寒川 大滝

2013.8.22

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夏なのに、震えながら、ざる蕎麦だあ


当初は黒松内のブナ沢に行く予定でしたが、剣岳帰りのドラミちゃんが靭帯損傷で不参加となりました。
多分、オーバーワークが原因だと思いますが、病院で3週間の静養を言い渡されたそうです。
体力に自信があっただけに相当ショックだったようです。
誰でも経験する「年齢の自覚」です。
この際ゆっくり休んで、キチンと治した方が良いですね。
ドラミちゃん、完治したらまた一緒に山に行きましょう!

「それなら遠くまで行かなくたって、近場の発寒川にいこうよ!」クライアントのモンベルオヤジさんの一声。
エ~ぇ!発寒川~~ですか!
去年は大勢で途中で引き返したから、なんとなく消化不良だったっじゃない!
今回は大滝まで行こうよ!
よし、それならゴルジュも泳いでシャワークライムで直登しようかァ~!密かにワクワクします。

ゴルジュに到着すると水深は胸以上あって、勢いのある流れは轟音と共に怒涛のように滝となって落ちています。
ちょっとビビっているのか、胸がキュンとなります。
「胸キュン」の使い方がちょっと違うけど・・・!
やっぱり・・・ここは高巻こうかァ・・・?。
あ~あ、我ながら軟弱~ゥ!
シャワークライムしたら水の流れに吹き飛ばされてしまいそうです。

標高550mくらいで大きな滝壺をヘつっていると、いきなり大きな魚影が走りました。
おおッ、魚がいるぞ!
岩陰に隠れたかと思ったら、珍しく再び出てきて、何とゆっくり近づいてきます。
良く見ると、薄いカーキ色の魚体に白い小さな斑点がたくさんあります。
間違いなく、イワナです。
しばらく観察してみると、尺モノを筆頭に数匹泳いでいます。
放流ヤマベかと思ったら、天然のイワナがこんな近くにいるなんて!驚きです。
でも、何故逃げないんだろう?
イワナのファミリーに出会えて、嬉しくなりました。

大滝は10mほどの落差で勢いよく落ちていました。
滝壺がないので飛沫が広範囲に広がり、気化熱で付近の気温を下げているようです。
下界は30℃近い気温なのに、ここはじっとしていると寒いくらいです。
震えながら、モンベルオヤジさんが持ってきたざる蕎麦を御馳走になりました。
これだから、夏の沢登りは・・・止めランナイねえ!


大滝まで 登り2時間55分 下り2時間20分  お昼の休憩25分

空沼 湯の沢

2013.8.19

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 沢を・・・遊び尽くせ!

毎日、まるでセイロの中の様な暑さと湿度の北海道。
カラダがふやけてエビ入り蒸し餃子になってしまいそう!

こんな時は沢遊びに限ります。
独身女性二人(アスリート系のIBさんとオールシーズンクライマーを目指すNYさん)をクライアントに空沼湯の沢に行ってきました。

湯の沢って・・・カムイワッカのように温泉が流れてるんじゃないの?
ウゥッ・・・そんなことは・・・ないよ!
じゃ・・」・どうして湯の沢っていうの?
ウゥッ・・・調べときゃよかった・・・。
沢床が灰色で・・・湯の花のように見えないかなあ???
そう云われてみれば・・・そうかもね・・・・。
ほッ。

午前中は何とか天気が持ちそうですが、午後は雨の予報です。
登山口では、早朝からミンミンゼミがけたたましく鳴いています。
NYさんによると、温帯化した札幌付近は本州や道南にいたミンミンゼミが勢力拡大してきているそうです。
へー、そうなんだ!
山育ちだから昆虫のことは詳しいんだそうです。
8時5分に採石場横の林道を歩き始めました。

小規模ながらブルーグレー色の滑が次々に現れて、ピチャピチャと涼を味わえます。
樋状の滝がでてくると・・・「流しそうめん・・・食べたいねェ」・・・だって!
女性二人はすぐ食べ物の話に落ち着きます。
人類の歴史始まってから・・・ずっとそうなんだろうなあ!

そのうち、小滝がでてきて私が釜の横をヘつって慎重に登ると、IBさんは釜に向かって躊躇なくドンドン進み、、、とうとう腰まで浸かって・・・
・・・ああ涼しい!だって。
サウナの後の水風呂感覚です。

沢登りは・・・カラダを濡らさないように登るモノだ・・・というのが、私の常識だったのですが・・・・
最近の女性には・・・そんな常識は通じないようです。

次は、わざわざ滑滝に横たわって、「上半身シャワー休憩します」・・・だって!(写真)
そのうち、滑を・・・洞爺サンパレスのコマーシャルのように滑り降りるんじゃないかと、ヒヤヒヤしました。
今度は滝の落ち口に腰掛けて・・・「お尻が冷たくて・・・最高じゃん!」
「気持ちいいから・・ガイドさんもやったらァ・・・」
ムムム・・・「いいえ、私は・・・結構です!」

泳がなければ越えられない淵やゴルジュなら泳ぎますが・・・・沢に寝そべって遊んだり、滝に腰かけて休んだりしたことなんて・・・いまだかつてありません。

恐るべし・・・徹底的に沢を遊び尽くす・・・現代女性たち。
いやはや、私の常識なんて・・・完璧に打ち砕かれてしまいました。

万計山荘まで 登り4時間20分 下り1時間20分  お昼の休憩30分

スケジュール変更いたします!

2013.8.18

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 参加者募集のお知らせ

誠に勝手ながら、ゼクランクラブのスケジュールを変更させていただきます。

8月19日(月)       空沼岳 湯の沢~万計沼~登山道下山
8月22日(木)       黒松内岳 ぶな沢左股~登山道下山
8月24日(土)25日(日) 野塚岳ニオベツ川~オムシャヌプリ
8月27日(火)       狩場山千走川南東面沢~登山道下山

9月20日(金)~23日(月)  知床岳ウナキベツコース (予備日1日)

毎日、雨ばかりで気分が落ち込んでいませんか?
沢で水遊びして、涼しくなりましょう。
ご興味のある方はお問い合わせください。
いずれも4名限定です。

イメージは マッタホルン ヘルンリ稜 頂上直下のキリスト像 (2005年8月)

白水沢 トレーニング

2013.8.13

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枝が折れたから・・・

無意根山の白水沢は、札幌近郊で随一の美しい滑滝があります。
今年は、国道から30m地点のゲートにナンバー錠が掛けられていました。

クライアントはアスリート系のIBさん、白髭ガッツスキーヤーのKGさんです。

遡行を始めて1分も立たないうちに・・・後ろで何か 異変 が起きた気配がありました。
アッ! ボキッ、! バシャ! バシャ! ブクブクッ! ウゥッ!
一瞬、何があったのか理解できませんでした。
振り返ると・・・折れた枝を片手に握りしめたまま・・・・深みで、もがくように溺れている・・・KGさん。
足が滑るのか、なかなか岸に上がってきません。
どうして、折れた枝をいつまでも握っているのか?・・・理解できません。
足が滑ったんじゃないぞ・・・枝が折れたから・・・泳いでいるんだァ!
そう、云っているような気がしました。
アハ!

全身、ずぶ濡れで、髭やヘルメットからも雫が落ちています。
目は・・・覚めたようですね。
怪我はないようです。
水は・・・冷たくないのが幸いです。

「もうこれで恐いモノなしですね!」
「慰めてくれなくてもいいよ!」 顔が笑っていました。
ガイドも、笑っちゃいけないとは思いますが、笑ってしまいました。
最後尾のIBさんも・・・ 冷静な目で笑っていました。
落ちたKGさんには気の毒ですが、場の雰囲気が、明るくなったような気がしました。

ゴルジュは、足が浮いた状態の水中ウォークのヘツリで通過しました。
クライアントも必死の形相でロープにしがみついて、首まで水に浸かり、水流に逆らってもがいています。
ああッ 何と楽しい沢登り!
ブラボー! 沢登り!
障害物競走で一等賞を取った子供の気持が良く解ります。
極めて贅沢な・・・大人の遊びです。
これだから・・・沢はやめられないねェ!

さあ、下りの沢では、滝壺で思いっきり泳ごうかァ!


ゲートからゴルジュ上部まで 登り4時間 下り3時間30分 
(林道歩き 登り35分 下り25分 を含む)

札内岳(1,895m)ピリカペタヌ沢 ③

2013.8.9~12

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シンプルな日高らしい山頂

10:50 ついに、ついに、3年がかりの札内岳に到達しました。
プリマさん、辛抱強くチャレンジした甲斐がありましたね。
ホント、報われる思いです。

頂上には3等三角点以外には何もありません。
余計なモノがない、シンプルな日高らしい山頂です。

北は芽室岳からピパイロ岳、1967m峰、トッタベツ岳。
西にエサオマン、イドンナップ、カムエクのカール群・・・カムエクにピラミッド峰。
ドーム形の1839m峰、東に勝ポロ、帯広の街並みもうっすらと俯瞰できました。
360度の展望がパノラマ写真のようです。

下降は、つまらないところで転落すると・・・命取りになります。
慎重を期して、ロープを出す場面が多くなりました。
時間がドンドン経過していきます。
明るいうちにBCに戻れるかなあァ?

BCに着いたのは・・・ギリギリの18:30でした。
13時間15分の行動で、クライアントは身心ともに消耗し切ったようでした。

焚火名人のフジケンさんが、直ぐに火を起こしてくれました。
クライアントの皆さんは、ウイスキー片手に達成感に酔いしれていたようです。

八の沢出合BCから札内岳まで 登り5時間35分 頂上での休憩40分 下り7時間 
BCから五の沢 林道終点まで 1時間50分

札内岳(1,895m)ピリカペタヌ沢 ②

2013.8.9~12

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気合いを入れて・・・ハイテンション!

5:15 八の沢出合BCから気合いを入れて歩きだします。
滝の無いアンニュイなゴロゴロの沢を九の沢(5:35)、十の沢(7:20)と高度を上げます。
旧河川や巻き道も利用します。

7:40 1180mで最初の滝。
F2の二条の滝は左岸にフィックスがありますが、結んだ立木が折れそうでした。
8:10 F3も左岸にフィックスがありますが、ロープが細く傷んでいます。
F4も左岸に下降用トラロープのフィックスがありました。
8:50 とうとう30mの大滝が見えました。
標高は1350mです。
ここまで順調に行動しています。
右岸にフィックスロープがありますが、途中のダケカンバが折れてロープにぶら下がっています。

大滝を越えたら水量が減ってきました。
小滝群を乗り越えて行くと1550mに顕著な二股があり、右股にピンクテープが付いています。
沢は次第にカールに吸い込まれていきます。

エサオマンやカムエクのような美しいカールではありませんが、チシマキンバイソウが身を寄せて咲いていました。
振り返ると勝ポロが仰角に映ります。
急な傾斜の踏み跡を辿り、古いヒグマの糞を踏みしめて、北尾根から頂上に向かいます。
空はどこまでも晴れ渡り、幸運の女神がほほ笑んでいます。

3度目の正直で・・・ガイドはニタニタと危険な笑い。
クライアントも頭のてっぺんから声が出て・・・どうやらハイテンションです。
10:45 ポロシリの七ツ沼カールが飛び込んできました。
オオーッ!
もう頂上が近いようです。

札内岳(1,895m)ピリカペタヌ沢 ①

2013.8.9~12

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至福の時間

一昨年の7月は・・・残雪に手間取り時間切れでした。
昨年の8月は1泊の計画で・・・高巻きに時間がかかり・・・無念の敗退でした。
今年は・・・八の沢2泊、プラス予備日1日、万全の体制で望みます。
3度目の正直・・・失敗は・・・あり得ません!

クライアントは、忍耐強い3度目のチャレンジャー・・・プリマMDさん。
常連のモンベルオヤジTUさん、ガングロ講師ITさん、フライタイイングもプロ並みのドクターKKさん。
山岳スキーの貴公子、フジケンさんがサポートしてくれるので、恐いものなしです。

9日は雨予報でした。
登山口ですでに小雨が降り、夕方からは纏まった降水量がありそうです。
剣小屋に戻って雨をやり過ごすことにしました。
もうこうなったら宴会モードです。
野菜サラダをつまみに、ビールやワインで・・・飲み疲れて眠りに入りました。
案の定、夜半に2度のスコールがあり、屋根をたたく猛烈な音に目が覚めました。
ああ、テントでなくて良かったァ!

10日の朝は晴れ間も覗いています。
早々と午前中に八の沢出合に到着。
KKさんは自作のマドラーミノーでオショロコマをガンガンと釣り上げました。
フジケンさんも初めてのフライなのに、22cmオーバーを器用に釣り上げてきました。
夕食の前菜に、焚火を囲んで・・・笹の串に刺した、こんがりとした塩焼きができあがりました。
ここに来た人だけが体験できる、至福の時間でした。

5の沢出合林道終点~八の沢出合 2時間30分

ぺテガリ岳 (1,736m) ③

2013.8.2~5

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ご褒美は・・・冷たい雷電スイカ!

ぺテガリ登頂を終えて、クライアントの皆さんはホッと安心した顔つきになりました。
そういえば、昨日までは・・・なんとなく眼尻がつり上がっていたような気がします。

下りの長い道のりでは無口になりがちでしたが、明るいうちに無事下山できて良かったですね。
疲れきっているのに、夕飯では冗談も出るほどニコニコしています。
ワインやウイスキー、芋焼酎でで乾杯!乾杯!・・・乾杯!
サラダも中華丼も卵スープも、デザートのプリンも完食してもらいました。


最終日は朝から力うどんを食べて、ベッピリガイ乗越から下山します。
皮肉なことに、今日は一番天気がいいね!
昨日が今日でなくてホッとしました。
暑さで参ってしまいます。

熊に注意して・・・来た道を戻ります。
疲れは残っていますが・・・ルンルン気分です。
さあ、車に戻って・・・冷たい・・・が待っているかな?

下山口では・・・冷えたビールとスイカが迎えてくれました。
振り返ると・・・神威岳が天高くそびえていました。

ぺテガリ山荘から登山口まで  3時間30分

ぺテガリ岳 (1,736m) ②

2013.8.2~5

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1839m峰が見えたぞ!

朝3時に起きてモーニングコーヒーの後にカーボローディングのパスタをかき込みました。
クライアントの皆さんは目が血走っていると云うか、ハイテンションと云うか、そんな調子です。
「水は何リットル持てばいいのですか?」
3リットルは持ってください。
「エーッ そんなに持てない・・・」
日干しになりますよ!
「何時に頂上に着きますか?」
11時30分の予定ですが・・・皆さん次第です。
「ウッ・・・・・!」
「熊やダニはいますか?」
行ってみなければ解りませんが、居る覚悟で歩きます。
「ザックが重いので・・・どうしよう・・・?」
自力で頑張ってください・・・。
「スパッツは必要ですか?」
私はダニよけに着用します。
「スパッツは暑いんだよな・・・」

まあ、適当に答えて・・・納得してもらいます。

低く垂れこめた層雲の中で、じめじめしていて 「北海道らしくないねえ」とネガティブになります。
風もなく苦しい展開ですが、「直視日光に当たるよりはマシですよ!」
「雨の中を歩くよりは楽ですよ!」
このコースは曇りの方が歩きやすいんです。
気持ち次第でポジティブになれます。

1050m、1259m、1293m、1191m、アップダウンを繰り返して小ピークを越えて歩き続けます。
途中、青空が覗き、1839m峰とヤオロマップ、中の岳がチラリと遠望できました。
雲海の上に出たかと思ったら、上空にまた別の層雲があってぺテガリ頂上は隠れています。
右には22歳の時に家内と登ったぺテガリ沢、左には7年前に札幌山岳会で登った日高屈指の困難なぺテガリ西沢を眼下に見下ろします。
時々、沢から吹き上げる冷たい風を浴びて、懐かしく一息入れました。

1301mからコルに降りて、最後の500mの壁に向かいます。
足元は怪しくなってきましたが、クライアントは必死に付いてきています。
「高いツアー料金を払って来ているのだから、何が何でも登らなければ・・・」といった雰囲気に圧倒されます。

終りの見えない、高山植物もない、ハイマツとハンノキの斜面をひたすら登ります。
高度は1650m・・・頂上の標識がガスの中にぼんやりと見えました。
11時20分、あーァ、やっと着いたあー。

東の風なので十勝側は晴れているようです。
とりあえず・・・ここまでは予定通り・・・順調です。

帰りもアップダウンが多く、きついんですよ、このコースは・・・。
気を引き締めて下山しますよ!

葬列のように寡黙になり、ひたすら耐えているクライアント。
高度計を見る回数が多くなってきます。
16時30分、ヨレヨレ状態でぺテガリ山荘に戻りました。
クライアントは・・・疲れ切っていますが・・・、またハイテンションが復活しました。
やっと笑顔が戻ってきました。

20時になっても、興奮状態なのか、なかなか寝付かれないようでした。
明日の朝は・・・ゆっくり寝てましょうね!

登り6時間20分 下り4時間30分

ぺテガリ岳 (1,736m) ①

2013.8.2~5

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熊だって・・・草刈り機の音がうるさい!

8名のクライアントを千歳空港でピックアップして神威山荘に向かいました。
道の駅三石でガイドの双樹君と合流しました。
神威山荘の手前900mで通行止めになっていましたが、車は山荘まで入れます。
夕飯はいつものポトフでしたが、道外の登山者には受けたかな?

2日目はベッピリガイ乗っ越からぺテガリ山荘まで歩きました。
渇水で渡渉はくるぶしまでの水深でした。
沢靴を履きましたが、登山靴でも歩けそうです。
乗っ越を降りた伐採地にはヒグマが居付いているそうですが、何とか出会わずに済みました。
作業員も入ってきて草刈りをしていましたが、「熊がうろついていて仕方ない」と言っていたそうです。
きっと熊だって「草刈り機の音がうるさくて仕方ない」と言っていることでしょう。

渡渉の沢は完全に涸れていました。
ぺテガリ山荘までの林道は以前よりも整備されていて歩きやすくなっていました。

ベッピリガイ乗越入口からぺテガリ山荘まで  3時間50分

原始ヶ原 富良野岳 (1,911m)

2013.7.31

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どこまでも続く静かな湿原

6月に催行予定で伸び伸びになっていた「原始ヶ原から富良野岳」に行ってきました。
クライアントは小料理店おかみのMKさん、アスリート系のIBさんです。
ドラミちゃんのTMさんはアウトドア資格挑戦中で、オブザーバー参加でした。

天気予報は曇りで夕方から雨です。
午前中に登ってしまいたいので、早朝札幌を出ました。
三笠インターまで高速に乗り、富良野、麓郷を経由してニングルの森登山口を8時15分に歩き始めました。

渓流のせせらぎを聴きながら気持ちよく歩き、湿原入り口の三叉路までは1時間ほどで着きました。
トキソウやワタスゲ、モウセンゴケがいたるところに咲いています。
エゾシカが白いお尻を見せてピョンピョンと走り去って行きました。
ジュクジュクの歩きにくい道ですが・・・登山者が少ない為か、木道は設置されていません。
傾斜のある静かな湿原が標高1200mまで2キロも続きます。

沢状の登山道を登っていくとイワブクロの群落がありました。
チングルマやアオツガ、エゾコザクラも咲いています。
標高1500mからは火山性の赤い土壌になっていて、イワギキョウや種を播いたかのようなコマクサも咲いていて飽きさせません。
視界も利かなく、歩きにくい砂山の様な登山道ですが、標高はグングン稼げます。
標高1800m、稜線が近くなったと思ったら南斜面にお花畑が広がってきました。

しばらくすると、ガスの中に静かな山頂がひっそりと待っていました。

登り4時間30分 下り3時間05分

クヮウンナイ沢 3

2013.7.28

稜線に向かう2.JPG

 もう、放っといてくれー!

今日はクライマックスです。
天気も何とか持ちこたえています。
ツイテいるぞォ!

キャンプを出て15分、1450mに10mくらいの滝がありました。
源頭の滝です。
左岸の水際に階段状の突起があり、寒くないのでシャワークライムしました。
雪渓が出てきたり、スノーブリッジが崩壊していたりで、あの手この手で通過します。
チングルマやエゾコザクラのお花畑も広がってきます。
もう、危険なところはありません。

ロックガーデンのように積み重なった大きな岩をよじ登り、高山植物に挨拶しながら高度を稼ぎます。
美瑛の街も旭川の大都会も見えます。
とうとう来たねえ!もう縦走路は近いよ!
しばらくすると、チリン、チリン。
トムラウシに向かう登山者の鈴音が聴こえてきました。

縦走路にどっかり腰を落ち着けて休んでいると、通りかかった登山者が・・・私たちのヘルメット・ハーネス姿が珍しいのか・・・
どこから来はったん?と関西なまりで訊ねてきました。
クヮウンナイ沢からですよ。
へーェ 、そんな沢があるんですか? 
(あんたら何にも知らないんだねェ!)
ココロでつぶやきます。
何日かかるんですか?
今日で3日目です。
へーェ。
長い滑滝のある美しい沢ですよ!
(ITさんが丁寧に応えています)
沢登りって水が冷たくて大変でしょう?

もう、いいから放っといてくれーェ!

化雲岳からの下りは・・・・チシマツガザクラやコマクサが綺麗でしたが、やっぱり長くて飽きてしまいました。
登って来る登山者は誰もいません。
下りで7時間、登る人は稀のようです。

CS5:15 1450m滝5:30 縦走路8:10 化雲岳10:40~50 天人峡18:00 

クヮウンナイ沢 2

2013.7.27

滑滝クライアント.JPG

滑滝・日本一

幸いなことに、夜中に雨は降らなかったようです。
980m二股までは焦らずにじっくり攻めよう!
時間がかかってもいいから、怪我させないよう、スリングを繋いでタイトロープにします。
c1100m最初の滝が見えてきました。
いよいよ、クヮウンナイのメインイベント・滝の瀬18丁に突入します。
もうここまで来たら、戻れません。
イクッキャナイしょ!
覚悟を決めて前進します。

ウォー ヒャー スゲーェ !
白水沢の比じゃないねェ・・・・アタリマエです。
カンドーもんだね!
そりゃそうさ・・・・滑滝の規模は日本一の沢ですよ!
ガイドさん・・・18丁って何メートルなんですか?
えェッ!・・・ 絶句。
地形図では1.2Kmくらいだから、1200÷18で・・・・そんなの、どうでもいいや、50歩100歩だあ!
どこまでも延々と続くウォータースライダーのような滑滝を、幸せ感じながらピチャピチャと音を立てて慎重に歩きます。

オーバーハングの滝は右岸に顕著な高巻き道があり、垂直の壁には古いフィックスがありました。

次の二股の滝は中間尾根に高巻き道がありました。
ところが、標高差150mも登っていくとこれは獣道になり笹薮に消えてしまいました。
マズイなあ!
沢に降りるには30mの土壁があって、またもロワーダウンで時間がかかってしまいました。
行動時間は既に10時間で、疲労の色も見えてきました。
右岸のリュウキンカ畑に畳2枚程の小さなスペースを見つけて、土木工事の末にやっとテントサイトを造成しました。

私、もう思い残すことはありません・・・ とKKさん。
三途の川を渡るときにクヮウンナイ沢を思い出します。
・・・・
三途の川を渡るときに、私を呼んでくれたら、ロープつけて引き戻してあげますよ!
ガイド料・・・高いかしら?
いえいえ、そのかわり、一緒に渡ってくれとは言わないでね!
アハッ!

800mCS 5:30  C876m 6:20 980m二股 9:05 魚止の滝10:15  オーバーハングの滝13:30 二股の滝 15:00 1435m CS 17:00

クヮウンナイ沢

2013.7.26

フィックス渡渉 (2).JPG

悪夢で冷や汗

久しぶりのクヮウンナイ沢に行ってきました。
クライアントはガングロ講師のITさんと、仏語趣味のKKさんです。

事故が多いせいか、森林管理署や道警の入渓制限やら何やらカンやらで、近年は入渓者が少ないようです。
ポンカウン沢までの林道は既に廃道と化し、いきなりのブッシュ。
蕗やイタドリの藪の中に突然ガードレールが出てきてビックリ!
昔はこんなんじゃなかったけどな・・・、いきなりのボヤキが始まりました。

本流に入ると予想以上に水量が多くて・・・・ちょっとマズイかなあ。
転んだら岩にぶつかりながら100mも流されてしまいます。
クライアントの安全のためには引き返すことも・・・・ありです。
判断の難しいところです。
行ける所まで、行ってみよう。
曇り予報でしたが、晴れているのが幸いです。

最近はひどい雨が降っていないはずだけど、雪解け水が入ってきているのか、渡渉は腰まで浸ります。
水の勢いもちょっとしたもので、足元がすくわれてバランスを崩し流されそうです。
空身でフィックスロープを張りに渡渉します。
ゴルジュは踏み跡もテープも見つかりませんが、右岸を高巻きしました。
ロープを出す場面が頻繁になり、時間がドンドン過ぎて行きます。

嫌なことに、渡渉できない函がでてきました。
右岸を高巻きますが、降り口が見つかりません。
草付きの急傾斜で滑落したら・・・ぞっとします。
ロープをフィックスしてガリーをロワーダウンします。
ガイドは教本どおりの懸垂下降です。

これでは、980m二股キャンプ地までは・・・着けそうにないなあ。
行動時間は既に9時間になりました。
c800mまで登って、河原の高台にやっとテントを張る小さなスペースを見つけました。

夜中に増水で靴が流される夢を見て・・・冷や汗で目が覚めました。

天人峡発9:00 ポンカウン沢出合9:25 750m屈曲点15:00 800mCS18:00




漁沢トレーニング

2013.7.19

漁沢トレーニング.JPG

イワナの影が走ったよ!

嬉しいけれど、気持ち悪くなるくらい、晴天が続いています。
今日は漁岳までは登らずに、滝を登るトレーニングです。

クライアントはガングロ講師のIYさんと アスリート女子のIKさんです。

うっとおしい砂防ダムを乗り越えて、滑滝をピチャピチャ登っていきます。
イワナの影が溜まりに走ります。

最初の滝は柱のような流木が無くなっていました。
左岸をシャワークライムすることもできますが、いきなりのシャワーですから、右岸のルンゼをアンザイレンして登りました。
次の釜滝も泳ぐには冷たすぎるので、右岸を高巻きました。
グングン登れる沢ですが目立った滝もなく、作業道にぶつかってしまい・・・エーッ、もう終わり?
まだ午前中なので、次の2段の滝まで行くことにしました。

2段の滝も右岸に巻き道はありますが、ここはやっぱり直登しよう!
アンザイレンして水際を登ります、
ワンポイントで難なく登ってしまいました。
標高は950mくらいです。

滝の下りははシャワーのクライムダウンです。
ロワーダウンしてもらい、最後の私は、ガイド教本通り、懸垂下降で降りました。

近場で、楽しく、美しく、いい練習になる、4拍子揃った漁沢でした。

幌尻岳 七ツ沼カール 3

2013.7.17

幌尻山頂.JPG

モルゲンロートに染まるカールバンド

夜中にバラバラとテントを叩く音を夢心地に聞いていました。
どうやら、遅い夕立があったようです。
雷は鳴らなかったようです。

2時30分に起きた時は昨日と同じ、満点の星空でした。
ジェットストリーム・・・・ジェットストリーム・・・・お相手は城達也・・・・古いFM放送を思い出しました。

ガサガサ、 立派な角の雄鹿がテントのそばまでやって来ましたが、ヒグマは現れませんでした。

朝のカールバンドがモルゲンロートに染まってきます。
いい調子だ!
早い時間にさっさと登ってしまおう。
下山も長い道のりだから予断を許しません。

稜線は思いの外、お花畑で楽しめました。
爽やかな朝の風が心地良いです。
チシマキキョウが大きな紫色のラッパを付けていました。
アズマギクやハクサンイチゲが群生していました。

七ツ沼カールから2時間30分で日高の最高峰に立ちました。
南西カールも北カールも眼下に見えます。
先月登ったイドンナップも、ピパイロも1947m峰もエサオマントッタベツも、同定できます。
素晴らしい展望に・・・満足・満足。

さあ、気を引き締めて下山しましょう。
はーい!
返事はいいのですが・・・足元は・・・やっぱり、ふらついていました。

タフなルートですが、クライアントの皆さん、頑張って歩き通してくれました。
やれやれ・・ですね。

幌尻岳 七ツ沼カール 2

2013.7.16

七ツ沼俯瞰.JPG

夢に見た七ツ沼カール

2時に目覚めて外に出ると・・・満点の宇宙が広がっています。
人工衛星がゆっくりと・・・時速28,000kmで・・・飛んで行きました。

ペルセウス流星群なのか、流れ星が3分ごとに光っては消えてしまいます。
願い事を唱える時間の余裕はわずか0.3秒・・・絶対に叶いませんね。

取水口まで1時間、二股出合いまで30分、トツタの泉まで2時間・・・・
計算通りに歩けば北トッタに10時、戸蔦別岳に12時、幌尻に14時・・・
取らぬタヌキの何とやら・・・・考えるだけ無駄かなあ?

クライアントはやはり慣れない重荷に喘いでいます。
沈黙時間が長いので、辛さが伝わってきます。
ゆっくり休憩時間をとって無理なく歩きます。

今日は幌尻まで登らずに戸蔦別岳から七ツ沼カールに降りて、キャンプしましょう。
フーッ!
気が楽になったようです。

明日の朝、稜線までザックを担ぎ、軽装で幌尻岳に登り、デポを回収して下山します。
「あーあ、良かったあ!夢に見た七ツ沼カールにテント泊できる!」

好天が持続してくれることを祈るばかりです。

幌尻岳 七ツ沼カール 1

2013.7.15

日高山脈.JPG

絶品・自家製山葡萄のアイスワイン

大雪山縦走から帰宅して、間髪入れず、日高町千栄からチロロ川林道に入りました。
北トッタベツ岳登山口の北電ゲート前でキャンプです。
気合だけは充分です。

クライアントは ランディー組のOさん、Hさん、Mさんに、ドラミちゃんのKTさんです。
午後2時ころから積乱雲が発達してきて、空が暗くなり、夕立と雷に見舞われました。
先が思いやられますが・・・・後戻りはできません。
半年前からのオーダー山行ですから、晴れてもらうしかありません。
またしても・・・頼むよ、神様!

Mさんが持ってきた自家製ニセコ山葡萄のアイスワインをご馳走になりながら、シュラフカバーを被って車に潜り込みました。
酔っぱらって、デザートのメロンを食べるのを忘れてしまいました。
まあ、いいツかあ!

イメージは16日の七ツ沼からカムエクと1839m峰。

大雪山 旭岳~トムラウシ山縦走 5

2013.7.14

トムラウシ山頂.JPG

可愛い仕草

東大雪荘ではオショロコマの塩焼きに舌鼓を打ち、大きな露天風呂でゆったりと過ごせました。
クライアントはトムラウシ登頂記念のバンダナやバッチを買って子供のように喜んでいます。
年齢にに関係なく、可愛い仕草ですね。
私もお揃いのバンダナを買おうかと思ってしまいました。

帯広空港での時間調整のために、中札内の坂本直行記念館に立ち寄りました。
商売・商売で、ちょっとやり過ぎの感は否めません。
道の駅ではソフトクリーム、昼食には豚丼を食べて、もう思い残すことなし。

幸福駅近くの帯広空港から羽田に帰るクライアントを名残惜しく見送りしました。

雨を覚悟の真面目な3人のクライアントに、お天道さまは4日間の晴天をプレゼントしてくれました。

北海道の株は上がったかな?

大雪山 旭岳~トムラウシ山縦走 4

2013.7.13

北沼.JPG

真面目に生きているご褒美!

朝から予報外の快晴です。
雲海が眼下に広がっています

思った通り、ヒサゴ沼から縦走路までの雪渓は朝の冷えた空気でカチカチになっていました。
クライアントにはアイゼンを付けてもらいましたが、慣れないせいか足元が緊張しています。
後ろを振り返る余裕もありません。
北海道育ちの私達とは雪の上を歩く感覚が違うので仕方ありません。
雪渓が終わるといつもの楽しい雰囲気になりました。

日本庭園はまだエゾコザクラが咲きはじめでしたが、ツガザクラはそこそこ楽しめました。
北沼はいつもより大きな雪渓が残っています。
美風が心地よく吹き抜けていきます。
旭岳から見たトムラウシ山は遠かったけれど、なんとか目前に迫って来ました。
振り返ると歩いてきた長い道のりが手に取るように見渡せます。
大きな岩だらけの登山道にバランスを崩したり疲れも見えましたが、3名のクライアントは頑張って歩いています。
2泊3日の大雪山縦走もクライマックスです。

たどり着いたトムラウシ山頂は3連休なので登山者で大賑わいでした。
360度の展望に満足していただけたようです。
互いに記念撮影しながら、讃え合っています。
真面目に生きているご褒美ね。
誰かが自慢げに話しています。

トムラウシ温泉までは、まだ6時間も歩き続けなければなりません。
コマドリ沢の雪渓もかなり残っているようです。
疲労も頂点に達していますので、下山も慎重にね。

大雪山 旭岳~トムラウシ山縦走 3

2013.7.12

ヒサゴ2.JPG

スエーデンの女の子

今日は高根ヶ原でコマクサやウルップソウを愛でながら楽しく歩き、忠別岳、五色岳、化雲岳を越えてヒサゴ沼の避難小屋までロングランで歩きます。
思いの外、天気が良く、幸運に恵まれました。
クライアントもランラン気分です。

五色岳では追いかけてきた単独のスエーデンの女の子と少し話をしました。
どこから来たの? どこへ行くの? 
ニコニコしているばかりで、単語を並べたたどたどしい英語は日本人の観光客レベルです。
こんな熊がいる山中で、女の子が一人でろくな地図も持たずに大丈夫かなあ?
どう見ても20~25歳前後です。
HISAGO HISAGO といっていたのに、避難小屋に着いたら・・・見当たりません。
多分、天人峡に降りたのだと思いますが、少し心配です。
彼女も、きっと心細かったのでしょう。
それとも、変な日本のオヤジに話しかけられて、警戒したのかもしれませんね。
無事に下山していればいいのですが、我が娘を見ているようで、心配してしまいました。

ヒサゴ沼の避難小屋からはニペソツがくっきり見えていました。
夕立と雷が発生しましたが、2時間ぐらいで収まりました。
明日も頼むよ、お天道さん!

大雪山 旭岳~トムラウシ山縦走 2

2013.7.11

AE旭岳.JPG

お天道さまが微笑んでいる

朝から晴れていて、白樺荘のベランダから旭岳山頂がくっきり見えています。
気温も低めで、ありがたいです。
ツアー客で満員のゴンドラに、いつもの様に乗り込みます。
姿見駅は残雪もあり、高山植物ははまだ咲き始めでした。
キバナシャクナゲやイワブクロが咲いています。
コザクラ、チングルマ、エゾツガザクラもちらほら見られます。
まずは旭岳で記念撮影。
北面の雪渓はゆっくり楽しく降りられました。
そして間宮岳、北海岳・・・・キバナシオガマが満開でした。

北海岳の頂上では、どこかで聞いたような甲高い声が聞こえて来ました。
気がつくと、じっと見つめる目線を・・・感じました。
あれェ? どこかで会ったような・・・・
アッ・・・そうだァ・・・夕張岳の山ガールだあ・・・
ああ、あのガイドさんねェ・・・
お久しぶりイ・・・
オジサンと一緒だから、援助なんとかと勘違いしたよ!
まあ、失礼ねェ、知り合いの山オジサンなのよ!
ヒサゴまで一緒に行きますからよろしくネ。
相変わらずコーディネートされた山ファッションが眩しく映りました。

白雲岳では数日前に滑落事故があったそうですが、登山道の雪は消えていました。
下山時に間違って、登山道を離れて稜線を歩き、急峻な雪渓を滑落してしまったのでしょう。
ご冥福をお祈りいたします。

白雲避難小屋は管理人さんが代わっていましたが、清掃もされていて気持ちよく使わせてもらいました。

なんとか天気は持ちこたえています。
真面目な3名のクライアントにお天道さまが微笑んでいるようです、

大雪山 旭岳~トムラウシ山縦走 1

2013.7.10

白雲からトムラ.JPG

雨でも登る覚悟

悪天候の予報の為か、キャンセルが相次ぎクライアントは3名になってしまいました。
雨でも登る覚悟? のクライアントに、幸運あれ!

千歳空港では小雨でしたが、三笠。富良野へと進むうちに晴れ間も覗いて来ました。
中富良野のラベンダーと美瑛のパッチワークの丘を眺めながら、美瑛の街で双樹ガイドをピックアップして、志比内から旭岳温泉の定宿の白樺荘に無事に到着。
熊や蛇が出てきそうなブッシュに囲まれた露天風呂に浸かりながら、明日からの縦走に思いを馳せます。

4年前のトムラウシ遭難は今でも尾を引いています。
頼むよ、お天道さま!

イメージは旭岳北面からのトムラウシ山

天塩岳

2013.7.7

天塩野茨.JPG

大変だあ、水が出ない!

昨晩、暑寒別岳からの転戦で、天塩岳ヒュッテに入りました。
ここは愛別町から於鬼頭峠を抜けて30Kmも離れた山奥です。
21時に着いてみると、炊事場の水が出ません。
ヒュッテの入り口横には「水道凍結のため給水施設は使用できません」の張り紙が小さく張ってありました。
お客は明日の登山に向けて直ぐに就寝してしまいました。

川に降りて鍋に水を汲んで来る・・・・?
お客様に川の生水を飲ませるわけには・・・・・いきません。
15人分の行動用の水と朝食の水は合計30L・・・・を煮沸する?
うーん・・・厳しいねえ・・・。
結局、30Km離れた愛別町のコンビニにペットボトルの水を買いに行きました。

山に登る前に、役場で確認が必要でした。

朝からヒュッテはどんよりした霧に包まれていました。
夜中は風がゴーゴー唸っていました。
行ける所まで行こう。

前天塩からの周回コースを諦めて、連絡道を使ったピストンに変更しました。
登るにつれて天気は回復してきて、雨も風もどこえやら。
雪渓も残っていましたがザクザクで問題なく通過。
避難小屋からは時々晴れ間も見えだしました。
ラッキーです。
視界の無い中を我慢して登ってきた甲斐がありました。
頂上に着いてみると、なんだかあっけない登山でした。

登山道脇には、ハマナスに似たオオタカネバラが「ねえ、見て、見て」と咲いていました。 

暑寒別縦走2

2013.7.6

暑寒から群別.JPG

あれは何という山? の猛攻

暑寒山頂の台地では、マシケゲンゲやエゾツツジ、チングルマが迎えてくれました。
天気が回復してきたので、南暑寒と雨竜沼へと縦走します。
縦走路には残雪も見えますが、大方の夏道は露出しているようです。
群別岳方面も良く見えるようになりました。

ガイドさん、あれは何と云う山ですか?
群別岳とオシラリカ山です。奥徳富山とも言います。

しばらくすると、またしても・・・・
ガイドさん、あれは何と云う山ですか?
全く同じ質問です。
群別岳とオシラリカ山です。

道はありますか?
有りません。

登れますか?
残雪期にテント泊して登るか、難しい沢登りとブッシュ漕ぎできるなら登れます。
私には無理ね。
・・・・・

しばらくすると・・またしても・・・・ガイドさん・・・・あれは何という・・・・

お願いです・・・ちゃんと聞いといてください!

ネット情報によると雨竜沼への吊り橋は7月4日に板が架けられたそうです。
湿原は・・・まだ水芭蕉しか咲いていませんでした。
ヒメシャクナゲの蕾が少しだけ膨らんでいました。

暑寒別縦走1

2013.7.5

暑寒縦走路.JPG

蚊の猛攻にボコボコ

先週登った暑寒別岳ですが、今回は旅行会社ツアーで南暑寒と雨竜沼へと縦走します。
暑寒荘から尾根への登りは、またしても蚊の猛攻を受けて、手首や首筋はボコボコにされてしまいました。
ガイドが防虫ネットを被っちゃサマにならないけれど、次回からは格好つけないで、きっちりネットを被ることにします。
やってらんねーよ、ったく。
いつものボヤキが始まりました。
霧の中を我慢ガマンの登りが続きます。
扇風岩でやっと視界が良くなってきました。
今年は残雪が多いので、視界が無ければ縦走を諦めてピストンします、という条件付きの行動だったので、クライアントは安堵しているようです。

風不死岳(1,102m) 樽前山(1,022m)

2013.7.1

P7010086.JPG

第二夫人にならねーか?

3連チャンの3日目ですが、高齢者パワーは継続しています。
本人たちは終期高齢者だとか末期高齢者だとか冗談言っていますが、実は「まだまだ若いモンには負けんぞ」と思っているようです。
今日は足や腰が痛いから止めとくわ! という方は誰もいません。
「アンタ、オレの第二夫人にならねーか?」
「第一夫人の前でそう言われても返事に困るわ!」
下ネタ話も平気でしています。
いつまでたっても男と女 は変わりませんね。
それだけ元気だということなんですね。

今日は北尾根から登って樽前山の7合目に下山します。
危なっかしい急坂もなんとかロープにしがみついて登ってきます。
見ているガイドのほうがヒヤヒヤです。

普段から鍛えているだけあって、予定より早く頂上に着きました。
微風が心地よく汗を冷やしてくれます。

7合目への分岐で確認すると、「冥土の土産に樽前山にも登りたい」と言います。
「オラあ、千歳の飛行場でうちのメイドに土産買うぞー!」
面白くもないオヤジギャグですが、まったく、呆れるばかりの高齢者パワーです。


風不死岳まで登り2時間20分 樽前山まで3時間 下り45分  (頂上での休憩時間45分含まず)

黄金山 (793m)

2013.6.30

P6300079.JPG

 メジャーな山に昇格

東京パーティーの3日目は黄金山です。
登山口の駐車場やトイレが整備されていてビックリしました。
夏に登るのは二十数年振りでしょうか。
既に車は10台停まっています。
日曜とはいえ随分メジャーな山になったんだなあと感慨深くなりました。

初めてこの山に登ったのは高校生の頃でした。
ロープを持って行って頂上岩壁にハーケンを打ちこんで岩登りの練習をした記憶があります。
その頃の登山道はあまり整備されていませんでしたが、今は途中の笹薮がすっかり苅払われ、急登はロープのベタ張りで、昔の面影はありません。

最近は積雪期にしか登らないので、夏道がこんなに整備されているとは知りませんでした。
ファミリーや若いカップル、山ガールもいて、登山ブームを肌で感じました。
頂上からは、幌天狗から群別、奥徳布までスカッと見渡せました。

登り1時間50分 下り1時間30分

暑寒別岳

2013.6.29

暑寒山群.JPG

 マシケゲンゲが迎えてくれました

暑寒別岳から雨竜沼に縦走の予定でしたが、残雪のため南暑寒岳の山開きが7月2日になり、吊り橋の踏み板が設置されていないそうです。
今回はピストンになりました。
最高齢78歳が2名、なので結果 all right でした。
この年齢で山に登る気力と体力があるのですから,それは素晴らしいことと思います。
三浦さんに負けていられないということでしょうか。
いつもより、ゆっくりのペースで歩きましたが、それでも遅れる方がいます。
尾根までの登りでは、予想通り蚊の大群にまといつかれます。
じっと我慢のガイドです。
佐上台、滝見台、扇風岩、じりじりと登ります。
結構、お花も楽しめました。
9合目からはマシケゲンゲやアズマギクも現れ、癒してくれます。
頂上では素晴らしい景色が待っていました。

登り5時間20分 下り4時間5分

暑寒荘

2013.6.28

伊藤パーティ暑寒.JPG

6月の暑寒は蚊に注意

東京のクライアント16名のツアーガイドで暑寒荘に泊まりました。
このパーティ、去年もここに泊まったそうですが、雨で登れず、増毛の観光地を廻って帰京したそうです。
今年は天候が安定していて、明日は期待できそうです。
でも、小屋周辺は無数の蚊が発生していて、油断すると手足、首筋、頭がボコボコになってしまいます。
そういえば、去年の箸別コースは藪蚊の大群に襲われ、気が狂いそうだったことを思い出します。
明日の暑寒別岳も注意しましょう。

イドンナップ岳 三角点ピーク(1,747m) Ⅱ

2013.6.23~25

イドンナプ竹.jpg

三角点ピークまでは登ろう!

朝は3時30分にヘッドライトを点けてスタートです。
オオッ!
ヘッドランプの明かりにバラバラになったエゾシカの骨が浮かび上がります。
獣毛がむしり取られ、頭蓋骨や大たい骨が散乱していますが、何事もなかったように無視して歩きます。

林道終点の登山口は、どこが登山口か解らない程、荒れていました。
土砂に流されたのか、標識もなく草だらけで、間違って作業道に入ってしまいました。
沢沿いのわずかな踏み跡を辿って、斜面の作業道と合流して売山のコルに達します。

ここからが凄まじいダニの生息域です。
赤い小動物は払っても払ってもズボンの裾から上に向かって這いあがってきます。
丹沢のヒルを思い出して身震いしてしまいました。

今回はキャップでなくハットにして、首にはバンダナ、白っぽいタートルネックの服装でダニが発見し易いように工夫してきたつもりですが・・・どれほど効果があるのか、甚だ疑問でした。

耳の裏側、首筋、襟足、手首、顎の下・・・払い除けたつもりでしたが、結果はやられ放題でした。

1320mのポコまでに虎ロープが3か所設置されていましたが、結んだ立木が枯れていて、安心できません。
登山者が少ないので、途中で道が笹薮に消える場面もあります。
1404m標高点ピークは登らず、南斜面を延々とトラバースします。
1371m標高点とのコルからは残雪でルートは不明瞭になります。
広い稜線は、実は珍しい2重山稜になっていて、真ん中の沢状地形を詰めましたが、1452m標高点付近の池塘帯でとうとうブッシュに掴まります。
モンベルオヤジさんがネットから引用したGPSトラックを参考に、南側の尾根にルート変更し、分散してルートを探します。
道はありませんでしたが、10分ほどブッシュを泳ぐと残雪があって新冠富士に向かって繋がっているようです。
予定時間は1時間以上過ぎていて、ロスタイムが気になりますが、夏至のこの時期なら大丈夫、と前進します。
c1450mからは尾根がはっきりしてきて、踏み跡も見つかりました。
シラネアオイやエンゴサク、キバナシャクナゲがぽつぽつ開花していて、ホット一息つきます。

なんとかかんとか、新冠富士に到達したのは70分遅れの10:10でした。
スタートから既に7時間弱経過しています。
幌尻やカムエク、1839峰も見えます。
「もうここで充分だァ、下山しようよ」 との声も上がりましたが、日没を逆算するとまだ2時間は歩けます。
最高点は無理でも三角点までなら届きそうです。
エネルギーを補給しリセットして、ハイマツの中の踏み跡を前進します。

もう少し、もう少し、だんだん近くなってきました。
踏み跡が少し広くなったところを通り過ぎたら、ここに三角点があるよ!と後ろから声がしました。
標識のない三角点ピークがひっそりとありました。

最高点ではありませんが、ここは間違いなくイドンナップのピークです。
下山ルートのことを考えるとゆっくりしてはいられません。
日没までにキャンプに着かなければなりません。
達成感を噛みしめて、後ろ髪を引かれる思いで、三角点を後にしました。

登山道入口3:20  登山口3:50  売山コル4:45  新冠富士10:10~25  三角点ピーク11:25~45  新冠富士12:30  登山道入口17:15下山

イドンナップ岳 (1,752m) Ⅰ

2013.6.23~25

イドンナップ入口.JPG

 ダニごときに構ってはいられない!

プリマMDさんのリクエストで今季のスケジュールに入りました。
モンベルオヤジさんとガングロオヤジさん、ダンス好きのINさんが参加してくれました。
画家のKZさんがサポーを申し出てくれたので安心です。

登山道の入口でキャンプの準備をしていると60代と思われる男性一人が降りてきました。
単独で日高に入るツワモノですから、かなりの経験者だと思います。
残雪があって新冠富士までしか行けなかったそうです。

スープカレーを頬張りながら前祝いしていると下山者がまた一人。
やはり60代男性のの単独登山者です。
私たちのテントに向かって歩いてきます。
彼も残雪で道が解らなくなり、新冠富士の手前で引き返してきたそうです。
右に行けばよかったのに・・・左に行ってしまったものだから・・・間違ったんだなあ・・・。
独り言を言っていますが、その状況は良く解りません。

見ると、Tシャツにダニが数匹ついています。
首にも・・・襟足にも・・・耳の裏にも・・・。
Tシャツを脱いでもらってダニ探しが始まりました。
いるは、いるは、10数匹のダニ・ダニ・ダニ。
食い込んでいるダニはモンベルオヤジさんが持ってきたペット用ピンセットで抜いてあげました。
スープカレーをもてなしながら話を聴くと、機関銃の如くしゃべりまくる男性。
残雪で道に迷ってブッシュを漕いで、登るときには無かった熊の糞があちこちにあって・・・不安で不安で耐えられなかったのでしょう。
ダニごときに構ってはいられない・・・そんな感じに見えました。

明日は我が身です。
アハ!

赤岩 

2013.6.22

赤岩130622.JPG

 片手をついて・・・頭を垂れて・・・

今季2回目の赤岩トレーニングです。
ダブルバンドで懸垂下降ロープのシステム構築を確認します。
ビレイ時の流動分散、固定分散もおさらいします。
動作の順番やバックアップの位置など、結構、忘れていることが多いので、定期的にトレーニングしないといけませんね。

次は実戦トレーニングです。
中チムニー、中リス、ダブルバンドを3人で登ります。
腐った残置ハーケンは使わずに、キャメロットをクラックに押し込みます。
決まった時はちょっとした快感があります。

リードではダブルロープが交差したり、流れが悪かったり、ひどいプロテクションでした。
クライミング時にロープの流れを確認する精神的な余裕の無さがそれを物語っています。
カラダが岩に馴染んでいないのが良く解ります。

回数をこなす以外に早道はありません。
猿のように・・・片手をついて頭を垂れて・・・反省するばかりです。

来馬岳(1,040m) 

2013.6.21

来馬.JPG

 私達も花を咲かせよう!

平山林道は除雪点検工事のため通行できないと、網走西森林管理署の担当者からの連絡がありました。
仕方ないので、太平洋岸で天気の良い来馬岳に向かいました。
ところが、オロフレ峠はガスで視界30mです。
また、気象庁の予報は外れました。

峠からのルートを諦めて、ライバスキー場からのピストンに変更します。
昨日と同様のアプローチに不安が少し走ります。
スキー場の駐車場に車を止めて、ゲレンデの中の踏跡を辿りますが、道は途中で分散して消えてしまいました。
やっぱり~!予感は的中しました。
だから嫌なんだよ、こういう人工的なアプローチはァ!

スキー場関係者にとって、登山者が歓迎されていないのは、はっきり解ります。
そういえば、ロッジに出入りしている工事関係者か管理人らしき人物は、何か言いたげにジロリと睨んでいました。
それは、まるで泥棒が来たかのような目つきでした。
冬に稼ぐ彼等にとって、夏の登山者は利益にならない不法侵入者なのでしょう。
目つきがそう物語っていました。
あ~あ、嫌だ!
国民の財産である国有林を借地しているだけなのに、まるで太古の昔から自分の所有地みたいな顔しています。
気のせいでしょうか?

リフト下の作業道は完全にブッシュの急斜面になって、火山灰でずり落ちそうになって来ました。
14/18・・まだまだ・・・・16/18・・・もう少し・・・17/18・・・やっと終点だあ!

登山道を探しますが、ガスの中で見通しが悪く、標識が見当たりません。
それらしきブッシュの中の踏跡を偵察しますが・・・やはり違いました。
ゲレンデを50m下がったところに、小さな看板が目立たずにひっそりありました。

リセットして・・・登り始めます。
期待した花はさほどでもありません。
どこでも見られるエンレイソウやニリンソウばかりです。
50分ほど歩いたら、いきなりシラネアオイの花畑に出ました。
ここは本当に見事な花でした。

クライアントのIBさん、NYさん、「ここで写真撮ってェ~」
「私達も、まだまだこれから花を咲かせなくっちゃ!」
そう聞こえました。
心配しないで大丈夫! 十分に粋きの良い美女ですよ!
ピチピチした笑顔から、霧の雫が滴っていました。

登り1時間55分 下り1時間20分 (頂上での休憩20分を含まず)

富良野西岳(1,331m) 

2013.6.20

富良野西.JPG

 登山口はどこに行った?

天気予報は曇りでしたが、久しぶりに西岳に行ってきました。
スキー場とホテルのお陰で?登山口へのアプローチは昔とすっかり変わっています。

スキー場から登るのが嫌だったので、演劇工房から西に向かう林道を走らせましたが、伐採工事のゲートで行き止まりでした。
富良野プリンスに移動して探してみましたが、スキー場の作業道はあっても登山口らしき看板はありません。
観光客がウロウロしていて場違いも甚だしいです。
仕方なく従業員駐車場に車を止めて、古い作業道を南に向かいましたが、これが間違いでした。
伐採工事上流の車道に出て、沢沿いに砂防ダム横の笹薮を漕ぐ羽目になってしまいました。
登山口はどこに行ったんだよォ!いい加減にしてくれよォ!

GPSで確認すれば良かったのに、タカをくくって山勘で歩いたのが失敗の始まりでした。
あ~あ、ったくダメだなあ、俺って!ペシミストになってしまいます。
再度、ブッシュを漕いで林道に出て、やっと登山口に辿りつきました。
20分のロスタイムです。
ここまでで、もうトーンダウンしちゃいました。

登山口にスキー場やホテルを造成するなら、しっかりした標識を作るのは最低限のマナーでしょう!
スキーヤーだけでなく、登山者だってお客だよ。
西武さん、頼みますよ!

さあ、気を取り直して出発です。
沢靴を履いてきたので、躊躇なくバシャバシャ渡渉しながら歩きます。
ポチポチ花も咲いていますが、これといった珍しいモノはありません。
仙人の泉でひと息ついて尾根に取り付きます。
見晴台では、もうガスの中に入ってしまいました。
ムラサキヤシオやオオカメノキがパラパラ咲いています。
富良野盆地を空想しながら細い尾根を辿っていくと、頂上の標柱がひっそりと立っていました。

北の峰を廻って、行者ニンニクをたっぷり採って下山したのが、せめてもの幸いでした。
スキー場を降りてきて解ったのですが、リフト点検用の作業道を進めば登山口への最短コースでした。ガイドブックに掲載されている北の峰ハイツからのアプローチは跡形もありませんでした

登山口に戻り、温泉に向かって運転していると何だか背中がモゾモゾしています。
まさか・・・と思って、温泉でTシャツを脱いだら・・・・アァッ!いたァ・・・ダニが1匹・・・2匹・・・3匹も・・・・。
ズボンの内側にも1匹・・・パンツの中にも1匹・・・・摘まみ取って放り出しましたが・・・・・シャワーを浴びていると髪の毛の中からポロリと1匹肩に乗りました・・・・。
もうそんな季節です。
皆さん、お気を付け下さいね!
MDさん SKさん、お疲れ様でした。
登り3時間50分 下り2時間35分 (頂上での休憩25分を含まず)

愛別岳(2,112m) Ⅱ

2013.6.15~16

P6160020.JPG

予期せぬお花畑に感激

愛山渓から5分も歩くと登山道は川になっていました。
やがて雪に押された灌木が道を塞いでいて、跨いだり潜ったり、忙しいのなんのって!
今日は10時間以上の長丁場ですから、体力を消耗しないようにゆっくり歩きました。

三十三曲への渡渉点ではすっかり残雪に覆われてしまいました。
夏道を外すと根曲がりのブッシュに遮られてしまいますので、ルートファインディングも慎重になります。
ところどころ、赤テープをつけて下山時に備えます。
滝の上分岐からの登路も雪とハイマツが交互に現れ、油断できません。
雪の斜面を登ってゆくと照り返しで汗が噴き出てきます。

1709m標高点を越えると高山植物帯です。
ミネズオウとキバナシャクナゲが満開でした。
コマクサとエゾツガザクラはまだ蕾です。
チングルマ、コケモモ、メアカンキンバイ、ショウジョウバカマ、エゾコザクラ、タカネイワヤナギ、イソツツジ、イワウメ、etc
予期せぬお花畑が疲れを吹き飛ばしてくれます。

永山岳までは無風晴天でしたが、安足間岳に向かうと急に雲が湧いてきました。
下界は30度の予報で、上昇気流が激しいようです。
愛別岳も見え隠れしていましたが、すっかりガスに覆われてしまいました。
愛別岳分岐からはガラ場と岩場の下降で緊張しますが、雪渓のトラバースは1か所だけで、ほぼ稜線通りに歩けました。
最後の岩場の登りは手足を使って攀じ登ります。

10時50分、やっと愛別岳の頂上に到着です。
ガスの中で景色もありませんが、来週のイドンナップのトレーニングとしては・・・上出来でした。

登り6時間20分 下り4時間20分 (頂上での休憩10分を含まず)

愛別岳(2,112m) Ⅰ

2013.6.15~16

P6160014.JPG

タイムスリップ

もうすぐ夏至だというのに、残雪が多い大雪山です。
今日のクライアントはINさんとNNさんのノリノリコンビ、自称・美女美女コンビです。
愛山渓ヒュッテでは春スキーに来ている「興部のお父さんと札幌の娘」パーティーに出会い、点火されていないサンポット石油ストーブを囲んで話がはずみました。
父娘で春スキーなんて・・・羨ましい限りです。
後で思い出しましたが、明日は父の日でした。

今晩のメニューは・・・いつものポトフで・・・ワンパターン気味でしたが、それでもワインが進むにつれ、昔話に花が咲きました。
水力の自家発電を利用した裸電球の下で、学生時代の4畳半の下宿や洗面器を持って通った銭湯の話題に「神田川」を歌いたくなりました。
「あなたは~もう~忘れたかしら~赤い手ぬぐいマフラーにして~二人で行った横町の風呂屋~一緒に出ようねって言ったのに~~小さな石鹸、カタカタ鳴った~」

「北の宿」の歌詞にも出て来る「手編みのセーター」、若かりし頃、「私も編んだのよー!」
「あなた、かわりはないですか~日ごと寒さがつのります~」

お金はなくても、希望に燃えた昭和50年代前半の学生時代・・・もう戻れませんね。
もっとも、今もお金はありませんが・・・希望は・・・燃え尽きました・・・アハッ!

タイムスリップしたような愛山渓ヒュッテでは、昔のことが昨日のように思い起こされ、雄弁になってしまいました。

(イメージは 永山岳の登りから沼の平方面)

両古美山(806m)無沢1(832m)

2013.6.10

P6100003.JPG

春のブヨはしつこいなあ!

4日の雄冬山から1週間、ずっと晴天が続いています。
今朝8時のトーマル峠登山口の気温は既に21℃。まだまだ上がりそうです。
クライアントは
アスリート系のIBさんと 登山キャリア30年にしていまだ初心者と自称するTNさんです。

エゾイチゲ、 キクザキイチゲ  青いスミレ オオバキスミレ ニリンソウ イチゴ カタクリ エゾエンゴサク ムラサキヤシオ サクラ  サクラソウ ツバメオモト オオカメノキ ゴゼンタチバナ シラネアオイ まだまだたくさんありましたが、、、忘れてしまいました。

タケノコを鑑賞しながら両古美山を通過して、展望台で一休み。
積丹の山々はまだ残雪に覆われて素晴らしい景観です。
最低コルから無沢1への最後の登りは残雪がたくさんあるのに、TNさんはとうとう暑さで参ってしまいました。
ギョウジャニンニクも登山道脇にたくさんありますが、横目で眺めてボーっと歩きます。
予定よりもゆっくりと花を楽しみながら歩き、やっと目標の無沢1に到着しました。
余別岳がグッと近く見えます。
赤石岳から積丹岳、泥の木山まで山座同定できますが、ニセコ連峰は水蒸気で
霞んでいます。

風があるのに、じっとしているとブヨが寄ってきます。
春のブヨはしつこくて、ハッカオイルも効果がありません。
コンチクショー!3か所もやられてしまいました。
刺されると痒いのなんのって!
雪山から、春山を飛び越えて夏山になってしまい、カラダが付いて行けませんねェ。
低山なのに今日は1Lの水分を飲み干してしまいました。

車に戻ると車外温度は30℃になっていました。

登り3時間30分 下り3時間30分 (休憩時間1時間を含む)

赤岩

2013.6.8

赤岩6・08.JPG

白いベールを被った山々をバックに

久しぶりの赤岩にココロ・ウキウキです。
土曜日なので混んでいるのかと思ったら、赤岩峠の朝は3台が駐車しているだけでした。
今日は東の小岩塔に行くことにします。

今日のメンバーは、全幅の信頼を寄せる伝説の庭師ヤマケンさん と 鮭の研究をしているらしい新人のウキョウ君です。

ヤマケンさんは東京出身で、ウキョウ君は京都出身です。
二人とも・・・都落ちして・・・島流しにあったんですねえ。
私も・・・花の都に2度も脱走しましたが・・・やっぱり島に送還されてしまいました。
そんなストーリーの3人です。

トリコニーでは何やら電動ウインチのような音がして、数人がワイワイしていました。
救助訓練でもやっているのでしょうか?
隣の四段テラスに向かいます。
リッジから左のフェースにルートをとると、カラダが空中に放り出されそうになる快感を味わいました。
2本目はキャメをクラックに押し込み右のチムニーを登り、最後のハングを力任せに乗り越えました。
私の好きなルートです。
東のチムニー岩に移ってジェードル、チムニー、ノーマルの3本を登りました。
中山ハングでは空中懸垂の練習もして、モチベーションが高まります。
次はピナクルです。
下降途中に 真新しい供花とお線香 の跡・・・・・・何だか嫌な予感・・・がします。
最近、事故があったっけ? 記憶を辿りますが、思い出せません。
ヤマケンさんにリードを譲ってフォローに廻りました。
ホールドが小さくてちょっと緊張するムーブも味わい、今日のラストクライムとしました。

石狩湾に浮かぶ積丹の山々が、まだ白いベールを被っていて、涼しげでした。
赤岩は・・・・いいなあ。

長尾山(1,211m)

2013.6.7

長尾山.JPG

ガイドさんはノンアルコールよッ!

目国内岳~岩内岳縦走の予定でしたが、急遽、予定を変更しました。

朝の5時、石狩川を渡る頃は朝霧でフォグランプが必要でした。
「これは凄い天気になるぞ」と思ったら、7時には本当に快晴になりました。
豊羽元山のグラウンドに駐車した頃は、春蝉も鳴き始めました。

今日のクライアントは アスリート系のIBさんとドラミちゃんのSDさんです。
二人とも、今日の天気にアドレナリンが沸騰しています。
夏道を歩き始めて15分もすると雪が出てきて、道が解らなくなります。
雪の上を勝手に歩くとそのうちブッシュに遮られますので、夏道を外さないよう赤テープを探して進みます。
テープが無いところは紙テープを木に巻き付けて行きます。

千尺高地近くになると、もう完全に雪山です。
でも、根曲がり竹が立っているので、雪を繋いで縫うように前進します。
白い余市岳から白井岳、黒々したジョウテン、ニセコ連山に羊蹄も見えてきました。
そよ風が吹いて気持ちのいい山です。
ウグイスが盛んに警戒音を発しています。
ホー ホケキョ!、ケツキョ、ケツキョ、ケキョツ! 最後は キョ だけの省略もありました。
口笛で真似してみましたが、やっぱり上手くいきません。

無意根山がどっしりと見えてきたら、長尾山はもう射程範囲です。
左側の平らな雪庇の上を歩いて最短距離を狙います。
頂上直下までは何とか雪の上を歩けそうです。
しかし、山頂はもう完全なブッシュに覆われているみたいです。

GPSで確認して、「ヨシ!ここから突入します!」
まるで戦場にいるみたいです。
背丈以上のハイマツと根曲がり竹のブッシュに分け入りました。
クライアントも必死に追いかけてきます。
10mも進むと小高い丘の上に出ました。
ハイマツの太い幹に攀じ登ると・・・無意根山が見えました。
どうやら、ここが一番高そうです。
「アーツ 新しい看板があるー」
SDさんが立派な頂上標識を見つけて大騒ぎしています。
いつもおとなしいIBさんも今日は妙にはしゃいでいます。

「わたし、これで札幌50峰完登なの!」
エー!! ホント-? ホントにー? ウヮー 凄いなあ オメデトウ!!おめでとう!
もっと、早く言ってよー!
早く下山して、お祝いしなくちゃ-!
ヨシッ 小金湯で、ビールで乾杯だァ!
ダメよ、ガイドさんはノンアルコールよ!
解ってるってぇ!

クライアントが喜ぶ笑顔を見ていると、自分のことのように嬉しくなるガイドでした。

登り2時間40分 下り1時間50分 

雄冬山(1,197m)Ⅱ

2013.6.4

雄冬頂上.JPG

ハイマツ帯のハードルを乗り越えて

留知暑寒林道入口にわずかな残雪があり、車は乗り越えられません。
ここから歩きましたが、このあと2kmずっと雪がなく、ウーン、損をした気分です。

5.5km歩いたc450屈曲点から沢形に入る予定でしたが、沢が開いていてc500屈曲点まで林道を歩きました。
沢形から広い尾根に上がり、708三角点の南のコルに出ました。
雄冬山の頂上が971標高点の右肩に見えます。
ハイマツ帯のハードルが雪面を分断しているようです。

c971までは広い雪稜で順調に進みました。
ここからは、背丈以上のハイマツの幹から幹を渡り、地面に落され、泳ぎを繰り返します。
残雪を繋ぎ、ジワジワと頂上に近づきます。
根曲がり竹の切れ間に行者ニンニク畑を見つけましたが、採る余裕もありません。
全身運動でクライアントの体力も消耗して、「這い松漕ぎはもういいよォ」、という声が聴こえてきそうです。
最後の這い松帯は20mの幅で、簡単に越えられホッとしました。

暑寒別岳から群別岳、浜益岳の雄大な景色が一望です。
遠くに羊蹄山も見えます。
振り返ると洋上に利尻が浮かんでいます。
素晴らしいロケーションにアドレナリンが出てきたようです。
苦しさも忘れてしまいます。

頑張った甲斐がありました。
お釣りは充分にいただきました。
今日もまた、達成感でお腹いっぱいになってしまいました。
参加者の皆さん、お疲れさまでした。

林道入口から 登り5時間10分 下り4時間5分 (帰路の山菜採り30分を含む)

雄冬山(1,197m)

2013.6.3

971から雄冬.JPG

暑寒山荘でホッケの開き

イドンナップの予定でしたが、新冠湖への林道が残雪で通行止めです。
開通の目途が立っていない、と日高南部森林管理署の弁。
雪が多くて登れない山もあるけれど、雪が残っているから登れる山もあります。
急遽、宿題だった雄冬山に変更しました。

クライアントは
札幌50峰達成のプリマMDさん、バージンロードパパのITさん、脚力メキメキのNKさん、ドラミちゃんSDさんは武利武華から連チャン参加です。

初日は、快適な暑寒山荘で大宴会です。
ホッケの開きを山小屋のストーブで焼くのは、豪快というか無鉄砲というか・・・でも
美味でした。
ソービニヨンブランのボルドーを飲みながら、娘の結婚式が終わったばかりのITさんが「ちょっと話を聞いてくれ!」
それを聴き聴き、「もっともだァもっともだァ」と酒のツマミに笑いの種。
「そうだろーそうだろう」と語るも涙、行き所のない憤怒とやるせなさ。
まあ、どこの家庭にもありそうな「両家の確執」にウンウンと納得してしまいました。

(イメージは4日、971標高点からの風景)

武利岳(1,875m)前武華(1,747) 縦走Ⅱ

2013.6.2

武利頂上.JPG

往復縦走の達成感で充実

往復18kmのピストン縦走です。
参加者は
今年こそ仕事を辞めるーのKMさん、アスリート系のIBさん、群別岳以来のSMさん、どら焼き好きのドラミチャンSDさん スケッチマンに変身する助っ人マンKZさんです。

スタートは4時45分、晴れていました。
登山口までの林道はところどころ残雪があり、国道から歩きます。
日本一の水銀生産量を誇ったイトムカ鉱山。
ここには何百人もの人々が住んでいたはずです。
鉱山住居跡の遺構を見ながら・・・水俣みたいな水銀中毒は無いのかなあ?魚類は生息しているのかなあ?食べられるのかなあ?などと、ぼんやり考えてしまいます。

登山口からは一面の雪で、ルートはあって無いような感じで1574標高点に着きました。
ここから予想通りに夏道が出ていました。
前武華に着いたころから雲行きが怪しくなり・・・ポツポツと来ました。
武利岳の頂上は層雲の中ですが、稜線は雲の下です。
なんとかなりそうです。
縦走路は踏み跡と云うよりは登山道に近いものでした。
ところどころ、雪が道を塞いでいますが、ヒメイチゲや小さな紫色のツツジ、キバナシャクナゲが咲き始めていました。
岩稜を越えて、c1750mからガスの中に突入しました。
頂上手前200mから北東の尾根に入り込みそうになりましたが、方向が違うと気付きました。
引き返して程なく、古い頂上標識のある山頂に辿り着きました。
景色は何も見えませんが、モチベーションは保たれています。。
帰路の岩稜に緊張が続きますので、皆さん、気を引き締めています。

標高差250mの登り返しは体力を消耗しましたが、まだ余力があります。
前武華から武華山に向かいましたが、ガスが濃くなって何も見えませんので、引き返すことになりました。
それでも、往復縦走の達成感で充実した山行となりました。
参加者の皆さん、お疲れさまでした。

往路 林道入口から登山口まで1時間 前武華まで2時間45分 武利岳まで2時間45分 (計 6時間30分)
復路 前武華まで2時間30分 登山口まで1時間20分 林道入口まで50分(計4時間40分)
(頂上での休憩15分 武華中退ロスタイム20分を含まず)

武利岳(1,875m)前武華(1,747) 縦走

2013.6.1

前武華.JPG

時間と燃料を返してくれ!

武利岳から武華山に縦走する予定でした。
丸瀬布から道道1070に入って、新緑のマウレ山荘脇を通り過ぎ、気持ちよく新緑のドライブを楽しんでいると、いきなり鋼鉄のゲート!
網走西森林管理暑に電話で確認してあったにもかかわらず・・・・・・なんで10kmも手前で通行止めなの?
営林署の地図と私が見ている国土地理院の地形図が違うシロモノだから、発生する誤解の数々。
いままで何度もあったことだけど・・・またかあ・・・・×××!

営林署の地図には林道の名前が入っていて、相手はこれを基準に話を進めます。
国土地理院の地形図は沢の名前が入っていて、こちらは沢名と標高点が基準になります。
話が食い違うのは仕方ありませんが、営林署の職員の頭の固さにはカチンときます。
「一応は公務員なんだろう!国民の税金でメシ食ってんだろう!」 とは云いませんが・・・
一般人とのコミュニケーション力に欠ける職員が多いと感じるのは私だけでしょうか?
地形に変わりがある訳じゃないんだから、距離や高度で通行止め場所を電話の向こうに伝えることはできるはずです。
何度聴き返しても、返事は林道名を連呼するだけでした!
表現力の無さも・・・いい加減にしてもらいたいですね。

ムシャクシャしながら車を走らせ、丸瀬布に戻り、高速に乗っかり、上川、層雲峡経由で石北峠下のイトムカ林道入口の国道脇にテントを張りました。

時間と燃料を返してくれ!と叫びたい気持になりました。
お陰さまで、 明日は武利岳まで片道9kmをピストンする羽目になりました。
(イメージは翌日の縦走路)

暑寒別岳春スキー (1,491m)

2013.5.31

暑寒別スキー.JPG

今季最後のシーハイル!

先月から順延になっていた暑寒の春スキーです。
暑寒山荘から尾根に上がる林道ではギリギリ雪が残っていました。
途中の沢も1か所開いていて迂回するのに苦労しましたが、何とかスキーを脱がずクリアしました。
593標高点からはもう安心です。
無風快晴でジリジリと照りつけられるウレシ過ぎる凄い天気です。
HYさんは昔の西部劇に出て来る様なカウボーイの覆面スタイルで日焼防止です。

私は・・・頂上から下りのスキーを想像すると・・・もう顔がウヒャウヒャ笑っています。
サングラスしているからごまかせますが、傍から見るとかなりキモイオヤジでしょうね。

熊の気配もなく、快適に高度を高めて行きます。
佐上台は雪が融けていたので下の斜面をトラバースしていきます。
1075三角点はブッシュが出ていましたので東面から攻めます。
c1250からの大斜面はc1450付近のハイマツが立っていますので、正面を避けて箸別コースに迂回します。

なんやかんやで、とうとう頂上までスキーで登れました。
南暑寒も雨竜湿原も見下ろせます。
奥徳部岳(オシラリカ山とも云うようですが、尾白利河川は南暑寒から東に流れる川ですから位置的に合致しない命名だと思いますが、如何でしょうか?)から群別岳も正面にドーンと鎮座しています。
いやあ、もう・・・シアワセな気分です。

思い通りのターンを繰り返して、、今季最後のスキーを堪能できました。
オーヤッホ~! オーヤッホ~!歌声も~響く~!
シーハイル! 

登り4時間45分 下り1時間40分 (頂上での休憩30分含まず )

前富良野岳 (1,625m)

2013.5.28

P5280045.JPG

 鋼(はがね)の女性

去年からの宿題で、遅れ遅れになっていた山の麓に、やっと辿り着きました。
今日のクライアントは「私の頭はいつでも高山病」のHDさんと、「口も足も負けないヨー」のSNさんです。
お二人ともサッチャーさん亡き後の「鋼の女性」と云っていい最強コンビです。

朝4時に札幌を出て富良野を目指します。
麓郷、ベベルイ、布礼別(フレベツ) と響きの良い地名が続きます。
秋雲橋を通過して、ニニウの森管理棟の手前500mで、とうとう雪に阻まれてしまいました。
7時に歩き始めて原始ヶ原への林間コースを進みます。
雪に倒された白樺の灌木が延々と登山道を塞いでいて、潜ったり跨いだり巻いたりで、煩わしいのなんのって!
ここはじっとガマン我慢です。

c870m二の沢出合には1時間で着きました。
予想通り、沢には雪がびっしり詰まっています。
行ける所まで沢を詰めて、左右どちらかの尾根に取り付く予定です。
ヨッシャー、イクゾー!

天気は快晴、微風が吹いてコンディションはサイコーです。
アイゼンを付けてグングン高度を稼ぎます。
途中2か所に小さな滝がありますが、これは左岸を簡単に巻きました。
真正面には、遮るもののない前富良野岳が仰ぎ見る角度で、首が疲れます。
大麓山、トウヤウスベ山、下ホロカメットク山が次々と見えてきました。

標高1200mくらいで森林限界となり、稜線はハイマツが出ています。
だんだん急峻になってきますが、そのままカール状の沢を詰めて行きます。
ジグを切って登り、南東の肩1500m地点に上がりました。
うまくハイマツを避けて、雪を繋いで登れそうです。
自衛隊演習場の砲撃音がドーンドーンと聞こえてきました。
ちょっと興ざめです。
南側の斜面はスリップしたら止まらない程の急斜面で、気を抜けません。
帰りには尻滑りが楽しめそうね!
尻滑りしたら、そのまま地獄まで一直線ですよ!
頂上まで、もう一息です。

旭岳への痩せ尾根が眼下に見えてきました。
標識のない小さな頂上がひっそりとありました。
富良野岳がドーンと座っています。

3年越しの恋が実ったHDさんは、お酒もないのに酔いしれています。
「雪がなくなるこれから半年間は冬眠ならぬ夏眠だあ!」
やっと静かな季節を迎えられるかと思ったら、いきなり・・・
「そうだ!私を北鎌尾根に連れてって!」
ええツ? なんだって? 夏の北鎌に? 驚くよ-まったく!

SNさんは来月早々3週間のアメリカ横断の旅に出るそうです。
二人とも、鋼の女性 に 間違いありません!

登り3時間 下り2時間15分 (頂上での休憩30分 山菜取り20分を含まず)

暑寒別山塊 林道リサーチ

2013.5.26

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浜益岳南稜もいいねえ!

群別川林道は入口から4.5km地点まで車が入りました。
終点ゲートには山菜採りの車が5台駐車していて大賑わいです。

次は浜益岳の南稜を見に行きます。
幌川林道も果樹園奥のゲートに4台駐車してありました。
ゲートは下りていますが鍵がありません。
タラの芽を採りながら2km先まで歩くと、1台のジムニーが入っていました。
408標高点下までは雪の林道を約2kmを歩きます。
林道屈曲点から南稜に取り付く支尾根は、標高600mくらいまでブッシュが出ていましたが、雪を繋いで登れそうです。
頂上までは3時間もあれば届くでしょう。

次は浜益御殿です。
幌から大阪山への林道はT字路を越えて350mまで車が入ります。
やはりここも山菜採りの車が数台入っていました。
その先は悪路なので乗り入れで来ませんが、大阪山までは雪がなさそうです。

雄冬岬を越えて増毛まで車で飛ばします。
ポンショカンベツ川沿いの暑寒山荘は北面なので、まだ1mの積雪に覆われていました。
降りてきたスキーヤーに尋ねたところ、暑寒別岳の頂上までブッシュなしでスキーが使えたそうです。
上部は例年より2週間は雪解けが遅いようだと云っていました。

最後に雄冬岳へのアプローチに使う暑寒別川林道をリサーチしました。
林道入口には雪が積み上げられていて全く入れません。
林道の奥はところどころ雪が融けているようですが、まだまだ春の雪山に登れそうです。

帰路は増毛から道道94号を通って北竜町に抜けました。
ここの山岳道路は風光明媚で素晴らしいロケーションです。
真っ白な信砂岳や恵岱岳が目の前に現れ、登高意欲を掻き立てられます。
6月に入ってもチャンスがあるかもしれませんね。

冷水岳・白水岳環状縦走 Ⅲ

2013.5.23

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シックスセンスをフルに発揮

白水岳からの下降で、いきなりブッシュと残雪で登山道が見つかりません。
地形図には何故か歩道が記載されていません。
地形図とコンパスで南に進路をとります。
多少のブッシュを漕いで、コルに出て、登り返して1124mの中白水を通過しました。

笹に覆われた夏道は足で探して、残雪に消えた夏道は想像して辿り、シックスセンスをフルに発揮しなければなりません。
1122mの南白水まで来ました。

標高が下がらないので雪はまだまだたっぷりあります。
夏道の形跡を探してみますが、テープもほとんどありません。
尾根を南下しているので、ルートはそんなに外れてはいないでしょう。
1043mの白泉岳を通過しました。

これから標高が下がるので夏道が出て来るだろう、と期待しましたが・・・期待はずれでした。
平田内川を挟んだ対岸の屏風岳は938mで全く雪がなかったのに、白泉岳からの下降ルートは広い尾根なので雪に覆われています。
標識もテープもありません。
南東尾根を忠実に下降します。
沢に降りる急斜面ではロープを固定している木の株が腐っていて、フィックスが崩壊していました。
でもここがルートに間違いありません。
立木に30mロープを固定して懸垂下降します。
滝の下のスノーブリッジを冷や汗かきながら恐る恐る静かに渡ります。
対岸の尾根に這いあがり、道を探しながら下降しますが、やはり残雪で道はありません。
再度小さな沢を渡り、対岸の尾根を下降します。
c350mでやっと残雪が無くなり、新しい赤テープが見つかりました。

第1見晴台の標識があり、広い夏道にでました。
もう18時です。
暗くなるまであと1時間。
白水岳の登山口に到着したのはギリギリの19時でした。
13時間の行動時間にも、クライアントはタフでした。

白水岳から登山口まで下り 4時間45分

冷水岳・白水岳環状縦走 Ⅱ

2013.5.23

P5230015.JPG

最深部に突入

冷水岳から奥冷水、熊石岳、見市分岐を経て白水岳に向かいます。

予想通り、ところどころハイマツが出ていますが、何とか残雪を繋いで進めそうです。
ルートをしっかり目に焼き付けて、地形図と照合させます。
雲海の上に別の層雲ができて、遊楽部岳の頂上はガスに隠れてしまいました。
天気は下り坂のようで、ホワイトアウトになるとルートを失い、ブッシュに突入しかねません。
急がなければなりません。

GPSと地形図・コンパスを両手に、目を凝らして最短ルートを選びます。
見市分岐までは視界もあって、順調に推移しました。
クライアントも頑張って歩いてくれます。
この調子なら、もしかして楽勝かなあ?
そんなハズはありませんでした。
白水岳への最後の登りから次第にガスに覆われだし、悪い予感がしました。

白水岳には予定に遅れて14時に登頂しました。
何とか、2山縦走は達成できました。
しかし、この時はまだ下山の困難が予想できませんでした。

冷水岳から白水岳まで 2時間30分

冷水岳・白水岳環状縦走 Ⅰ

2013.5.23

P5230010.JPG

極上モノの誘惑に背を向けて冷水岳登頂

旧熊石町の2山を環状縦走します。

「近くにある山なのに別々に登るのはカッタルイから、まとめて登れませんかあ?」
いつもの我がままカンコさんが始まりました。
「レントゲンおじさん」のOTさんと「私を山に連れてって」のSDさんが参加してくれました。

縦走路が廃道になっていますので、1日で縦走するには残雪期だけが残されたチャンスです。
昨夜はオボコ山の家に泊まり、イタリアンメニューでカーボローディングしました。
ワインはキャンティーとランブルスコで、調子に乗ってちょっと飲みすぎました。

冷水岳の登山口は6時に出発しました。
ジョウモノのタラの芽や、極上モノの行者ニンニクの誘惑に背を向けて、屏風山への急登に汗を流します。
752標高点でやっと雲海の上にでました。
南面の登山道なので屏風岳までは雪がなく、予定通りに進んでいます。
918標高点から次第に残雪が現れ、クレバスと笹藪ミックスでブッシュ漕ぎを強いられます。
残雪を繋いで細尾根を縫うように標高を稼ぎます。
冷水岳に登頂した頃は快晴になり、遊楽部山塊が一望に見渡せられました。

ヨシ、イクゾー!
いよいよ最深部に突入です。

屏風岳まで 3時間 冷水岳まで 1時間30分

ザイル祭り

2013.5.19

P5190008.JPG

札幌山岳会 銭天山荘

このイベントから山岳会の夏山シーズンが始まります。
今年は25名の参加でした。
神主の祝詞に始まり、クライミングギアのお祓い、玉串奉奠、会長の挨拶・・・いつもの順序で進行します。
セレモニーの後は恒例の焼肉パーティーです。
悪口雑言に下ネタに・・・罵声が飛び交い、ジョークを笑い飛ばし・・・いつもの夏山がまた始まりました。

今年の夏山ガイドも無事故で乗り切れるよう、神妙に、神妙に祈りました。
頼むよ! 神様!

春香山(906m)

2013.5.18

春香山.JPG

のんびりと山野草を愛でに、春香山に登ってきました。
ゼクラン初参加のNTさんと、おっとり性格のTNさんが参加してくれました。

登山道入り口の住宅地には20台もの車が路上駐車していました。
登山道に入るとエゾエンゴサクとキクザキイチゲの群落が出迎えてくれました。
林道に出ると、いつの間にか立派に整備されていてビックリしました。
その後、再び登山道に入ると2度ビックリ。
上部の林道工事から落下してきた岩石やら木の根やらが、まるで無法地帯のように登山道を塞いでいました。
カラ松が伐採されていて山は見るも無残な状態です。
製紙会社の私有地の伐採にクレームするつもりはありませんが、あまりにも横暴な工事とその後のケアのなさに呆れるばかりです。
環境問題が注目されるこのご時世に、無謀な伐採工事を野放しにして良いのでしょうか、悲しくなるばかりです。

雪解けが遅かったからなのか、上部の登山道脇にはシラネアオイが3輪だけ咲いていました。
カタクリの群生はまずまずの見頃でした。
土場の下からは雪がびっしり登山道を覆っていました。

銀嶺荘には多くの登山者が出入りしていて、賑わっているようです。
山ガール・山ボーイも来ています。
登頂後に立ち寄ることにして、頂上を目指します。
いつもよりずっとゆっくりのペースで歩いたので時間がかかりました。
見晴らしの良い頂上からは、石狩湾に浮かんでいる増毛の山々が眺められました。

二人のクライアントは持ってきたビニールシートで、早速、尻滑りを楽しんでいました。

登り 3時間20分 下り 3時間 (銀嶺荘休憩時間含む)

余別岳(1,297m) ポンネアンチシ山(1,145m)

2013.5.17

余別岳背景.JPG

威勢のいい話がポンポンと

一昨日の天気予報が晴天を報じたので、急遽計画を立てました。
札幌から日帰りでポンネアンチシ山と余別岳を登るちょっと強行なプランです。
九州大崩山から帰ってきたばかりのHHさんと、「週3回登っても平気よ」と豪語するSYさんが参加してくれました。
札幌を早朝4時に出発し、大川林道の滝の沢分岐1km手前の駐車地点を6時30分に歩き始めました。
風もなく、暖かく、絶好の登山日和です。

林道終点から古宇川右岸の台地を進み、305m標高点のかろうじて残るスノーブリッジを渡ると急登が始まります。
残雪を繋いで、笹竹に足を滑らせ、灌木にしがみつき、、時には雪を踏み抜いて、まるで女子会のように大騒ぎです。
尾根に押し上げられると幅30cmの痩せ尾根で、足元は西側にすっぱり切れていて身震いするほどです。
ブッシュを漕いでc500mまで来るとやっと緩傾斜になり、雪面が安定してきたのでアイゼンを装着します。
ペースがあがり820m稜線分岐には予定より30分早く着きました。
赤石山、屏風岳、ガニマナコ、珊内岳、遠くにニセコ連峰や羊蹄山も見えます。
稜線の南側には大きな雪庇も残っていますので要注意。
見上げるポンネアンチシ山の頂上稜線は雪が融けてハイマツの海になっています。
あそこに突入したら蟻地獄です。
c1000mから稜線を離れて、雪の残る西斜面をトラバース気味に左上することにします。
何とかハイマツの海を迂回することができました。
西側の緩斜面を回り込むと見なれた頂上の大岩が近づいてきました。
予定よりも早く、11時10分にポンネアンチシ山に立つことができました。

いよいよ余別岳が射程距離に入りました。
向かう稜線はズタズタに亀裂がはいった雪庇のセラック状態です。
東側はブロック雪崩の巣になっています。
ここも、西側の雪原をトラバースします。
降雪後なら表層雪崩が怖くて入り込めない地形ですが、残雪期は安定しています。
南峰の肩に出て、今度は東面をトラバースしてコルに立ちます。
次から次へと立ちはだかる難題に、ルートファインディングを総動員しました。
余別岳はもう手に取るような近さです。
突然、「あそこにモンブランが見えるわ」とHHさん。
いつもの高山病にかかったのかもしれませんねえ。
ウーン、でも、そう云われてみると、確かにお椀を逆さまにしたような形で、プティモンブランとも見えないこともありません。

最後の50mの雪壁を登りきると、大きな一等三角点の標石がドーンと座っていました。
積丹岳からの細い稜線も良く観察できます。
積丹半島の先端も人工衛星からみたように輪郭がはっきり見えます。
HHさんもSYさんも、360度の展望に酔いしれて、アドレナリンが湧き出てきたようです。
「なあに、登頂記念に寿司でもおごるよ!」
「次の月曜日も日帰りで前富良野に行こうよ!」
威勢のいい話が、ポンポン飛び出してきました。

わかった、わかった、下山後のことは下山してからゆっくり考えましょう。
下山も油断しないで、慎重にね!
ハイになった頭を冷やすのに躍起でした。

ポンネアンチシ山まで登り 4時間40分 余別岳まで 1時間20分 下山 4時間20分 (休憩時間含む)

中岳(1,387m) 並河岳(1,258m)

2013.5.14

中岳.JPG

 札幌50峰完登おめでとう!

札幌50峰完登を目指すプリマMDさんの記念山行に、ITさんNYさんが参加してくれました。
山岳画家のKZさんもサポート参加してくれました。

昨日の天気予報では曇りでしたが、今朝になって晴れ予報に変わり、ラッキーです。
狭薄岳と同じように、念力が通じたのでしょうか。
藤野通りを抜ける頃には札幌岳の山頂も見えてきました。
ヨシ! 行けるぞー! だんだんテンションが上がってきます。

無意根大橋のパーキングに駐車する頃には、晴れ間が広がって気温も高くなってきました。
林道に入ってスノーシューやカンジキを装着し、さあ出発ッ!
天気もいいし風もないし、ゆっくり景色を見ながら歩こうよ・・・誰かがつぶやきます。
ウンウン・・・そうだね、ゆっくり楽しみながら登ろうよ。
ところが、気が急くのか、次第にペースが速くなって黙々と歩いています。
ガイドを追い抜いて先に歩くクライアントまでいます。
ちょっ、ちょっと待って!
云っていることとやっていることが違ってるよ!
まったく、しょうがないねえ。
心の中が、蒸気機関車のように熱く燃えているのかもしれません。
水を差しても水蒸気になって消えてしまいます。
今日のメンバーはタフな方ばかりで、ガイドもタジタジです。

840m林道二股から中間尾根に取り付き、イケイケドンドンってな感じです。
標高1100mを越えると森林限界となって、一面の銀世界が広がります。
こんな景色の中にいると、下界のゴタゴタがバカらしくなってきます。
人間の存在も小さく感じます。
無意根山が大きな壁を正面にして横たわっています。
真っ白な余市岳も見えてきました。
岩肌の見える黒々としたジョウテンはもう低くなりました。
太陽の照り返しで、顔が熱く感じます。
素晴らしい天気とロケーションで、気分は最高潮です。
まるで磁石に吸いつけられるように、中岳を目指して登高しています。
なぜか、魔法にかけられたかのように足取りは軽そうです。

標高1200mを越えると、突然に、西からガスが湧いてきて山頂を隠してしまいました。
山の天気は時に激変します。
一歩一歩、確実に進みます。

要塞のように岩壁に囲まれた山頂には西側から回り込みます。
スノーシューをデポして、ハイマツを漕いで・・・やっと小さな頂上に到着しました。

MDさん、札幌50峰の完登、おめでとうございます!
札幌50峰の呪縛から解放されて・・・良かったですね!

雲海の上には羊蹄山がうっすらと浮かんでいました。

ガスに見え隠れしていましたが、並河岳を往復して下山の途につきました。

中岳まで登り 3時間55分 並河岳まで 1時間 下山 2時間30分

岩尾天狗岳(938m) 

2013.5.12

P5120098.JPG

 孫悟空のように

週末の天気予報は雨だったので山行計画は中止としました。
ところが、直前になって日曜だけ曇り時々晴れの予報に変わりました。
天気予報に惑わされれ、振り回されることが多いこの頃です。

急遽、岩尾天狗岳に行くことになりました。
天狗マニアのSDさんと 週3日登山目標のNKさんが参加してくれました。

大別苅トンネルを抜けた駐車スペースが登山口です。

旧道を歩き始めた途端に、大きなヒグマの足跡がありました。
突然、NKさんは鈴を取り出してザックにくくりつけました。
SDさんはホイッスルをピーピー鳴らします。
「森の熊さんがでてきたらどうしよう」
二人とも、まだ、カワイイところが残っています。

ある~日 森の中~ 熊さんに~ 出会った~ 花咲く森の道~ 熊さんに出会った~

別苅林道に入ると50cm以上の積雪がありました。
ツボ足で歩くと1km30分ペースです。
標高300mからはガスの中で、「お肌に優しいミスト」状態です。
かったるい5kmの林道に2時間30分を費やしました。

標高差100mを一気に登って増毛山道の古びた電柱が残る武好駅逓跡地に到着です。
ここからはホワイトアウトのなかマップ・コンパス頼りにナビゲーションが始まります。
700mからは樹木のない斜面なので、視界があれば雄冬山から群別岳までの稜線が望まれるのでしょう。
ちょっと残念です。

三角点・天狗岳はハイマツの急斜面の上にありました。

まるで孫悟空のように 「空を飛んでいるポーズ」 が決まっていました。
やはり、天狗の山 ですね。

登り 4時間30分 下り 2時間05分

烏帽子岳(1,109m) 

2013.5.9

烏帽子岳.JPG

近くて遠い タフな山

神威岳は岩峰なので登高意欲が湧き、ガイドブックにも掲載されているので良く登られています。
一方、烏帽子岳も札幌50峰ですが、標高の割に地味な山容で登るチャンスの少ない山ではないでしょうか?

今日のクライアントはMDさん、NYさん、STさん、 HDさん、 IDさんの5名です。
札幌の最高気温は18度の予報です。

百松沢林道にはエンゴサクやカタクリが、短絡路には大輪のフクジュソウが目を楽しませてくれました。
ほぼ夏道通りに歩きますが、枝沢沿いの斜面は登山道が崩壊していてちょっと危険なところもあります。
時々、硬雪を踏み抜いて膝や腰まで埋まりますので注意も必要です。
神威岳の巌望台までたっぷりと3時間かかりました。

陽も高くなって、神威岳と烏帽子岳のコルからは雪が柔らかくなりました。
我慢して背負ってきたスノーシューが役に立ちます。
北面には雪庇が張り出していて、亀裂も入っていますので気を緩められません。
烏帽子岳の西面では全層雪崩が地鳴りのような低音と共に発生しました。
思わず身震いしてしまいます。
南東面も雪崩れていて、断面はセラックのようにオーバーハングしています。
登るルートは・・・・ウーン、やはり南面の急登ですね。
傾斜は50度にもなりますが、雪崩の発生しにくい灌木帯を選んでジグを切ります。
登り詰めて頂上台地に上がり、西に150mほどで、やっと最高点に到着しました。

もっと楽に登れるかと勝手に決め込んでいましたが、 近くて遠い、タフな山でした。
復路の急斜面は滑落の危険がありますので、アイゼン着用で下降しました。

登り 5時間05分 下り 3時間10分

熊見山(1327m) 

2013.5.8

労山熊見.JPG

オヤジだけも気楽でいいね!

久々のHAS本部企画のガイドです。
HASの重鎮男性3名が参加してくれました。
AMさん、THさん HBさんです。
おお、今日は珍しく女性がいないよ!
こんなこともあるんだァ!
男同士、気兼ねなく登れそうです、うれしいなあ~。

天気も良く、快適に道東道を飛ばしました。
日勝峠の三国の沢シェルターに来ると・・・アレツ、いつもの駐車スペースがありません。
仕方なくシェルターを越えた日勝トンネル前に駐車しました。
既に数台の車が止まっています。
日勝ピーク方面に向かっているようです。
私たちはシェルターの横を30分後戻りして南尾根を進みます。
日差しが強く、木々に積もった雪が融けて雨のように雫が垂れています。
「まるで、日照峠だね」、オヤジギャグはだれも理解できません。

雪質はべたべたですが、無風快晴のなか、気持ちよく登れました。
夕張山地の屏風岳が良く見えます。
「いつか、登ってみよう」  密かにプランを練ります。
頂上からは十勝連峰からトムラウシ、石狩岳、ニペソツ山まで、ぐるっと見渡せられました。
帰りのスキーは・・・太ももにガマン我慢を云い聞かせての、滑りでした。

登り1時間50分 下り1時間25分

チトカニウシ山(1445m) 

2013.5.7

チトカニウシ.JPG

心の中で・・・眺める山々

いつもは厳冬期のスキーで登る山ですが、たまには春のスノーシューも楽しいでしょう。
靭帯リハビリ中のNSさん、群別岳で調子の良かったSMさん、今度こそピークハントのKKさんが参加してくれました。
上川の天気予報は晴れなのに、北見峠は冬タイヤでなければ通れない程の低温です。
モー、参ったなあ・・・!
でも視界は良好で、風がないので寒さは感じません。
ヨシ、行こう!

スキーの先行パーティーがいましたが、ショートカットしているうちに途中で抜いてしまいました。
標高1200mを越えると雲の中に入り視界が悪くなりますが、風がないので前進します。
アイゼンを装着するほどのアイスバーンはなく、結局は頂上までスノーシューやワカンで登ってしまいました。
視界10m程でホワイトアウトの頂上でしたが、北大雪の山々を・・・心の中で眺めたつもりで・・・・記念撮影。

景色はちょっと残念なチトカニウシ山でしたが、いいトレーニングになったと思います。


登り2時間55分 下り1時間45分

余別岳(1298m) ポンネアンチシ山(1145m) 

2013.5.5~6

P4230033.JPG

一石二鳥のはずが・・・

積丹岳から余別岳を狙っていましたが、大川林道からポンネアンチシ山を越えてロングアタックする一石二鳥ルートに変更しました。
クライアントはHHさん、IYさん、SYさん、SKさんです。

大川林道は例年のようには除雪されていなく、雪が解けるままに任せている感じです。
森林管理局も予算の削減で除雪費用が出てこないのでしょう。
落石も放置されていて、滝沢林道手前1kmでテント泊することにしました。

BC安着祝いのランブルスコで乾杯していると・・・・パラパラとフライシートをたたく音。
結局朝まで、降ったり止んだりの繰り返しでした。

翌朝も・・・シトシトピッチャン、シトピッチャン。 子連れ狼のテーマソングです。

今回の計画は中止にせざるえません。
一石二鳥のはずが・・・二兎を追う計画は一兎も得られませんでした。
天気には勝てませんね。
また、課題が残ってしまいました。
雪・・・残っていろよ!

ホロホロ山 1322m 

2013.5.2

ホロホロ.JPG

 春山スキーの醍醐味

GW後半の天気予報は雨ばかり。
ガイド殺すにゃ刃物はいらぬ。雨の3日も降ればいい!
品行方正につつましく暮らしているのに、天はなかなか味方してくれません。
空を仰いで文句のひとつも言いたくなります。

そんな状況でも、2日の太平洋岸だけ晴れマーク予報が付いています。
3日の計画だった、冬季通行止めが解除されたばかりのホロホロ山東北斜面の春スキー。

突然のスケジュール変更にも、SさんとKさんが参加してくれました。
ホロホロ峠の覆道を抜けたパーキングに着くと・・・・すでに車が3台駐車しています。
やはり、山屋が考えることは同じようです。
予報通り晴れ間ものぞいています。
ヨシッ、イクゾー!

疎林の緩斜面をゆっくりゆっくり登ります。
春を感じる陽光を背中に浴びて、春スキーはいいねー・いいねーとエンドレステープのように口癖になります。
樽前山や恵庭岳が良く見えてきました。
ところが、標高1200mまで来ると、急に雲の中に入ってしまいました。
視界は100mくらいで風も強くなってきました。
うーん、今日はここから滑降しましょう。

圧雪されたスキー場のように、思い通りにターンを繰り返し、春山スキーの醍醐味を堪能できました。

温泉は大滝の共同浴場で・・・・得した気分が倍増・・・めでたしめでたし。

標高1200mまで登り2時間5分 下り30分 

狭薄山 1296m 

2013.4.29

sausu03.jpg

新しいヒグマの足跡も、構っちゃいられない!

狭薄山の登山ルートは大まかに3コース。
①空沼岳の登山口から万計沼、真簾沼を経由して札幌岳の縦走路から3つのピークを越えてくるロングコース。
②札幌岳豊滝コースから縦走路をガマ沢の上流に250m下降し400m登り返すタフなコース。
③中山国道の望岳橋から定山湖に250m下降し、沢沿いの林道を繋いで西尾根または北西尾根に取り付く変化あるコース。

いずれのコースも時間と体力・判断力を必要とする難ルートです。
今回は斜度かきつくても最短時間で登れる③と決めました。

クライアントは
山が命・元プリマのMさん、仕事してる時間がもったいないモンベルパピーのTさん、大学講師のガングロパピーIさん、最近メキメキと力を付けてきた元グランマガザンNさんです。道新山岳部OBのKさんがサポート参加してくれました。

天気予報は曇りで北西の最大風速7mです。
札幌を出るときはまだ小雨交じりで、視界のない、湿ったガスの中を登るのかなあ・・・・とネガティブになります。
ところが、定山渓に近づくと晴れ間も見えてきました。
もしかしたら・・・・ラッキーなことになるかも・・・・と期待します。

望岳橋に着いて東を望むと、靄の中に狭薄山頂付近が見えるではありませんか。
よっし! 拾いものだァ!イクゾー!
クライアントの皆さんも気合いが入っています。

カンジキ付けて豊平峡大橋に向かい下降していると、いきなり 新しいヒグマの足跡がありました。
ウーン、春だから・・・当たり前かあ。
熊だって腹が減っているんがから、食べモノ探しに忙しいんだァ。
ピーピーと笛を吹くのはTさんでしょうか?
今年も道南や日高の山菜採りでヒグマの事故が多発しているようです。
カプサイシンスプレーは持ってこなかったけどピッケルはあるし・・・熊の餌にならないように気を付けようっと!

大橋を渡り、地形図にない狭薄沢右岸の作業道を進みます。
c570で作業道が消え左岸に渡渉、c620mで右岸に渡渉します。
この先に5mほどの滝が現れ、高巻きに時間がかかりそうなので遡行を諦め右岸の尾根に上がります。
c710mで古い林道のヘアピンカーブに出ました。
再び狭薄沢林道に下降し、30分ほどのんびりと歩き、二股を越えてc800mから急峻な北西尾根に取りつきました。
c900mからはアイゼンに替えて、細くて急峻な尾根を登って行くと展望の良い1080標高点に到着です。
ここまで既に4時間が経過しています。
やっと狭薄山が真正面に見えました。
札幌岳も白い山頂を誇っています。喜茂別岳・中岳方面も何とか見えています。
視界も効いてサイコーの天気になってきました。
もう一息、もう一息、標高差220mで念願の狭薄山です。
体力的にはかなりきつくなっていていると思いますが、クライアントの皆さんはアドレナリンが分泌されて、もう登頂したかのようなハイテンションになってきました。
エネルギーと水分の補給を忘れないでね!

コルまで30m降りて、今度は広い尾根をじっくり登ります。
少し風も出てきましたが、気にするほどではありません。
やがて、ぽっかりと白い山頂が樹林の向こうに浮かび上がってきました。
あと500歩だあ・・・・あと300歩だあ・・・数えているのはIさんのようです。
Nさん、少し遅れてきましたが、最期の力を振り絞っています。
Mさんは相変わらず飄々と登っています。

目の前を遮っていた白い壁が低くなってくると・・・広い頂上が待っていました。
ヨシシャー! 着いたあ!
握手、握手・・・安堵のため息。
皆さん・・・怪我もなく・・・喜んでくれて・・・ガイド冥利に尽きます。

次の山行は・・・浜益岳かあ・・・・長い道のりです。 さあ、頑張ろうっと!

登り4時間40分 下り2時間55分 

目国内岳 

2013.4.28

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HASトレックグループ最終回

HASトレックグループが解散することになりました。

最終回は今まで何度も登った目国内岳です。
朝里からメープル街道を走らせると、赤井川までは小雨が降っていましたが、樺立てトンネルを抜けると晴れ間も見えてきました。
アンヌプリも7合目までは見えています。
何とか登れるかなあ・・・・・。

新見温泉はまだたっぷりの雪の中でした。
スキーチームとカンジキチーム、ガイド4名合わせて28名の大所帯。
ガスがかかっていて強風が予想されますので、前目国内に変更し新見峠を目指します。
峠から30分ほど歩き、標高870mでホワイトアウトとなり、予想通り風も強くなってきました。
年齢、体力、足並み、それぞれ違いますので、残念ですが、途中退却とします。

トレックグループは会員50数名の大きなグループなので、お世話する方も大変なことと思います。
でも、山を愛する人のグループですから、今後も其々の形で登山を継続されるではないでしょうか。
発展的な解散でありますように、そして皆さん「山に登って健康」でありますように祈念申し上げます。
今まで、ガイド要請いただきありがとうございました。

標高870mまで 登り1時間30分 下り50分 

余市天狗岳 872m 

2013.4.24

P4230029.JPG

余別岳・ポンネアンチシ山・・・待っていろよー!

本当は25日の予定でしたが、天気予報に誘惑されて一日繰り上げてしまいました。
クライアントは、鐘が鳴るなるカンコンさん、マダムネージュさん、ブランドレディーの3名です。
カメラマンに絵描きクライマーさんが参加します。

いつの間にか・・・カメラマン付きのガイドになったかあ・・・そのうち放送局に売り込まなくっちゃー・・・勝手に想像します。
タイトルは・・・厳冬の利尻山、大滑降、ではなく・・・早期退職サラリーマンのガイド奮闘記・・・つまらないなあ、誰も見やしねェ~。

予想通り余市ダム手前のゲートまで車で入れました。
うららかな春の陽気に心もはずみ、ふきのとうやエゾノリュウキンカを愛でながら林道を歩きます。
370m林道二股から左の沢に入り418標高点のコルに立ちます。

683標高点まではカバノアナタケ目で広い尾根を登ります。
うろちょろウロチョロすること30分・・・あります、あります、免疫増強剤チャ-ガ。
モスクワ郊外のアレクサンドロフ郡では16世紀からお茶代わりに飲用されていて、この地方ではがん患者が極端に少ないそうです。(ソルジェーニツイン)
多糖類のβ‐D‐グルカンに抗腫瘍作用があることは日本の学会でも発表されており・・お墨付きなんですって・・・。
国内でも抗がん剤の成分に使用されていると・・・ドクタープロフェッサーのKKさんが語っていました。
山に登って健康になろう・・・下山時にお土産をいただいて帰りましょう。

c600mから西にトラバースしてコルに上がり、標高差240mの斜面を登ります。
負けないで~もう少し最後まで走り抜けて~ どんなに離れてても~心はそばにいるわ~ZARDの歌詞とメロディーを・・・誰にも聞かれないように・・・密かに口ずさみます。

雪庇を乗り越えると、何もない・・・静かな山頂がひっそりとありました。
余別岳・ポンネアンチシ山・・・来月まで待っていろよ~。

3登り3時間 下り2時間10分

群別岳 1376m Ⅲ

2013.4.21

P4210023.JPG

握手と感激の嵐

大滝は左岸から難なく高巻き、上部から1060mコルに向かって急斜面を登ります。
雪の状態が良いので恐怖感もなく高度を稼ぎます。
コルでストックをデポし、ピッケルに持ち替えて南峰の岩場に向けてジグを切ります。
南峰の東斜面のトラバースに少し緊張しますが、ロープは使わずに1歩1歩ステップを切って慎重に通過します。
南峰のコルからは正面にドーンと頂上が存在感をむき出しにして立ち誇っています。
はやる気持ちを抑えて、一定のペースで登り続けます。
あと50m・・・あと30m・・・10m・・・・ヨシッ! 着いたー!
5人が立つのがやっとの小さな頂上です。
ヤッター! サイコー! 凄ーい景色だァ!
握手そして握手・・・感激の嵐・・・オメデトウ!アリガトウ!良かったねー!

確か、夏には山名標識があったと記憶しますが・・・・雪の下に埋まっているようです。
360度の展望で、羊蹄山や積丹の山々も見えます。
利尻は・・・ちょっと確認できません。
ゆっくりしたいところですが、ウロウロして落っこちたら大変ですから・・・写真を撮って直ぐに下山します。
苦労してやっと登ったのに・・・頂上滞在はわずか10分間。
えーッもう下山するの~?
明日まで・・・一人でここにいてもいいんだよ・・・。
ひど~いガイドだあ~!
BCからの下山をことを考えると、ゆっくりしてはいられません。
それでも、この10分間の記憶は・・・多分・・・一生涯残るでしょう。
そんな・・・素晴らしいメンバーと天候に恵まれた山でした。

350mBCから登り4時間5分 下り3時間10分
BCから下り2時間35分

群別岳 1376m Ⅱ

2013.4.21

609標高点から2.JPG

客のセリフ

朝は3時30分に起床しました。
クライアントの皆さんは何だかヒマラヤの高峰に登るような高揚感に包まれています。
いざ出陣に~憂~いなし~(武田節)・・・てな雰囲気です。
天気は・・・無風・・・ドスカ天です。
放射冷却で雪面はガリガリなので、BCからいきなりアイゼン着用です。
幸運なことに2・3日前のトレースがうっすらと残っていましたので、609標高点から熊の平を越え、増田の沢の大滝まで1時間40分で到着しました。
ここま来れば・・・もうこっちのモノ・・・です。
幌天狗も尾白利河も手の取るように広がっています。

やっぱり、ガイドが品行方正だから天気が味方してくれるんです・・・と自画自賛。
それは、客のセリフだろう・・・とお叱りを受けました・・・・ハイ!

熊の平にヒグマの足跡はなく、まだ冬ごもり中らしいです。
増田の沢も雪がびっしりで、大滝だけがポッカリと直径5mほどの穴を開けていました。
いよいよここから南稜に取り付きます。
左上のトラバースが延々と続き、右のハムストリングはパンパンに張ってきます。
いつか~君と行った~映画が~また来る~・・・いちご白書をもう一度。
俺の足は・・・ビリーバンバン・・・なんちゃって、笑い飛ばします。
今山行一番の我慢のしどころです。

群別岳 1376m 

2013.4.20

P4200007.JPG

人間ばんばはつらいヨ!

今年の群別岳は増田の沢ルートと決めていました。
昨年は幌天狗ルートの日帰りでしたが、時間切れで断念したので、再チャレンジです。

クライアントは
ヒデとロザンナ似のKKさん、柴犬ハウスのSTさん、自称フー(仏語)さんことSMさん、ど根性レディーのSDさんに絵描きクライマーのKZさんです。
今年は群別林道の除雪が手つかずで、墓地から林道終点まで約8kmのアプローチです。
装備の運搬には、植村直己の真似をしてプラ橇をを使いました。
転倒防止に竹でスタビライザーもどきを取りつけましたが・・・結果はないよりはマシ程度でした。
来年はアウトリガー方式に変更しようと、密かに設計図を空想しています。

ハーネスに引き綱を張って・・・・まるでバンバレースです。
第2障害だけでなく第3・第4の急坂があり、雪崩跡のトラバースがあったりで、苦しくて止まると・・・言葉の鞭が飛んできます。
それイケェ ピシッ!ピシッ!
馬の気持ちが・・・少しだけ解ったような気になりました。
あれは・・・確かに・・・動物虐待ですね。

腰も、肩も、足の裏側も、普段使わない筋肉が悲鳴をあげていました。
ご褒美は、 シチリアの赤ワインとピエモンテのブルーチーズでした。

標高350mまで 登り3時間30分

羊蹄山 1898m 京極コース 

2013.4.17

P4170004.JPG

大変だあ! 蔦がオマタに挟まったァ~!

HASトレックグループのガイドです。
たまには真狩や墓地の沢コースでなく、変わったコースから登ろう、という趣旨だそうです。
雪質も南面よりは東面のほうがいいだろう・・・と期待します。

京極山荘の近くに駐車すると、すでに下山してくるスキーヤーがいます。
話を聞くと、1200mで強風・視界ゼロとなり、下山してきたそうです。
まあ、いけるところまで行きましょう。
スキー8人 カンジキ5人 ガイド3名の大所帯です。

トレースがあるので呑気に歩きます。
次第にガスってきますが、風はそれほどありません。
アウターを着たり脱いだり忙しい山登りです。
1000mを超えると斜度も増してきました。
視界はもう100mを切りました。
ペースが遅くなってきた方もいるので、そろそろ・・・かなあ。

もう少し登りたいところですが・・・標高1100m・・・12時なので・・・ここで昼食にして下山します、宣言。

滑降は、うっすら積もった新雪がスキーに引っかかって・・・・オットー ウウッ 右足と左足がドンドン離れていくゥ・・・!
俺って スキー こんなに下手だったっけ?
山ブドウの蔓が迫って来ましたが・・・スキーが・・・曲がらネェ~・・・・
アアッ! 蔦がオマタに挟まったあ・・・アッブね~ぇ!
誰にも見られずに・・・助かりました。
パウダーの時は上手に滑れても・・・あれは錯覚だったのかなァ?
まだまだ修行が足りないと・・・反省の山スキーでした。

登り2時間 下り50分

前目国内岳  980m  

2013.4.16

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マンデー400回山行で解散式

昨夜は遅くまで酒宴が続いていましたが、皆さんアルコールをエネルギーに変えて元気そうです。
目国内岳は雪がカリカリ予想なので、今日は前目国内岳に目標を変更します。

新見峠までヘアピンカーブをショートカットして登り、登山道沿いの尾根を登ります。
昨日降った雪がクッションになっていてスキーでも歩きやすそうです。
天気も回復して来ました。
東斜面なので太陽の光を浴びて暖かです。
800mを超えると爽快なオープンバーンです。
白樺山、シャクナゲ山、岩内岳がよく見えて来ました。
ヨシ! これならイケそう!
大きなジグを切ってじっくり登ります。

頂上の標識はしっかり露出していました。
目国内岳は相変わらずガスの中でしたが、記念すべき良い山登りができました。

マンデーグループの皆さん、20年間お疲れ様でした。
これからも形を変えて・・・元気に・・・そして安全に・・・登り続けてください。
ありがとうございました。

 登り1時間45分 下り1時間

目国内岳  1202m  

2013.4.15

目国内.JPG

 明日がある

HASマンデーグループの記念すべき400回目の山行です。
20年間でガイド登山を400回・・・よく・・・続いたものです。

中山峠の土砂崩れは、片側通行になっていて、待ち時間なしでスムースに通過できました。
新見温泉では曇り空でしたが、雨が降ったあとの寒気で雪面が硬くなっています。
これは苦労しそうな雰囲気です。
スキーとスノーシュー・カンジキ、それぞれの装備で出発します。
大曲りカーブから新見の沢を渡り862標高点から頂上を目指します。

沢へのわずかな下りでも転倒するほどの硬い雪なので、スキーを諦めてツボ足で歩きます。
ブツブツと不満そうな声も聞こえますが、大人数でのスキー滑落は避けなければなりません。
標高が上がるにつれて視界が悪くなり風もついてきました。
やっぱりダメかあ!
頂上はすでに雲の中です。
862m標高点で登行を諦めることにしました。

今日は新見温泉でゆっくりしましょう。
あし~たがあるぅ~明日がある~明日があ~る~さ~!


862m標高点まで 登り2時間 下り1時間

鷲峻山 しすんやま 505m  

2013.4.14

鷲峻山2.JPG

難読な山

新十津川には 士寸 という地名があり、志寸川 という川もあります。
山は 鷲 峻 と書いて しすん と読ませるそうです。
遠く奈良の山奥から移住してきた昔の人々は漢文の知識が優れていたのですねぇ。
妙に感心してしまいました。

今日はHASの百々山グループとトレックグループの合同登山のガイドです。
林道を30分歩いて尾根に取り付き、275標高点をクリアして南尾根を登ります。
標高450mからは雪庇の急斜面でした。
年配の方もいるので気が抜けません。
ステップをしっかり切って、ゆっくり登ります。
樹木が少なく見晴らしの良い頂上でしたが、暑寒の山はガスの中でした。
わずか500mの山ですが、皆さんの満足そうな笑顔が印象的でした。


登り1時間50分 下り1時間40分

大黒山 恵比寿山  

2013.4.13

恵比寿山.JPG

春のタヌキはのんびりと

スノーシュー派パワフルHさんのリクエストで2山環状縦走することになりました。

いつもの果樹園をスタートして15分ほど沢沿いに歩いていると、雪面をのろのろ歩いている動物がいます。
あれっ・・・・タヌキ???
おおっ!!! タヌキだあ!!!
お腹に赤ちゃんでもいるのか、それともこれが普通なのか、体をユサユサ動かして遠ざかっていきます。
日向ぼっこでもしていたのでしょうか?
邪魔してごめんね。

708m峰の北斜面は・・・予想どおり全層雪崩でひっくり返っていました。
3月にはガシガシとスキーで滑った斜面なので・・・ちょっと複雑な気持になりました。

北尾根に上がって、真っ白な雪面をくるぶしまでのラッセルはSさんに任せました。
天気も次第に良くなってきました。
赤井川の街も余市の港も良く見えます。
春真っ盛りで気分はパラダイス!
もうすぐは~るですねぇ、ちょっと気取ってみませんか~?
キャンディーズの歌が聞こえてきそうです。

風も暖かく、石狩湾は霞んでいて、増毛の山は見えません。
恵比寿山を巡って421標高点から沢を下りました。
あちこちにフラフラと動物の足あと・・・・さっきのタヌキの散歩道だあ!
何故だか得をした気分になった縁起の良い山歩きでした。

大黒山まで登り2時間20分 恵比寿山まで35分 下り1時間

有明山  

2013.4.12

有明.JPG

今季最後のパウダーを堪能

 
有明山の北尾根は標高差800m以上あり、春になってもパウダースノーが楽しめる稀有な斜面です。

昨日は比布温泉に泊まって早朝出発しました。
高規格道という(いかにもお役所的な)名前の道路が網走に向かって伸びていますので利用させてもらいます。
白滝の道の駅からUターンして北見峠に向かい、最初のヘアピンカーブから林道を2km歩きます。
有明山の北尾根に取り付くと、天気が変わってきました。
時々晴れ間も覗く曇り空でしたが、次第に小雪が舞ってきました。
先週の雨で硬くなった雪面の上にふんわりとパウダースノーが5cmほど積もっています。
エゾ松の樹林帯を気持ちよく登高して行きます。

森林限界まで来ると風が強まってきました。
1488標高点で視界が無くなりクラストしてきましたので、ここから滑降します。
今季最後の粉雪を堪能して思い通りのシュプールを描いてきました。

1488mまで登り3時間50分 下り1時間10分

鷲峻山・壮志岳・富士形山・知来岳リサーチ  

2013.4.9

鷲峻山.JPG

雪原のハードル競技   

昨日通過した二つ玉低気圧の影響で、日本海側は晴天強風の予報でした。
浜益岳の予定でしたが、登り5時間半のロングコースなので、残念ですが延期することに決定。
あまった時間で、林道の融雪状況を確認しにドライブすることにしました。

新十津川周辺は春の気配が漂っています。
融雪剤を播いたハウスで苗作りの作業をしている農家も見かけました。
ツルアジサイの種があちらこちらの雪原に浮遊しています。
日向ぼっこしていたエゾユキウサギが闖入者に驚いて、ハードル競技のように全速力で飛んで行きました。
見上げると、ネコヤナギも芽吹いています。

ああ、やっと長い冬が終わったなあ・・・と、妙に感慨深くなりました。
年寄りくさ~!

群別林道は墓地までしか除雪されていなく・・・・・ちょっと心配です。

北海道山岳ガイド協会総会  

2013.4.4~5

2013ガイド協会総会 500.jpg

山岳スキーレース参加      

今年の総会は糠平源泉郷でした。
現在、北海道の山岳ガイド80名のうち、主催者発表で50名が参加しました。
マスコミが2社、取材に来ていて・・・俄然張り切ります。

競技者35名が6チームに分かれ、ペーパーテスト、ロープ巻上げ競争、ビーコン捜索競争、ビバーク設営競争、要救助者引き上げ競争、スキー搬送競争が連続で行われました。
ペーパーテストでは 「糠平温泉饅頭の価格はいくら?」 という愚問まででてきて・・・参りまた。
全チームがスマートフォンで検索していました。
競争というからはタイムレースだと思ったら・・・結果は芸術点が9割でした。
スキー搬送競争では登下降時に 「要救助者の頭の位置が常に上になければならない」と指摘され・・・・
ああそんなことまでチェックされてたんだァ!と軽いショックを受けました。

メインイベントの個人のスキーレースは、ハの字登高、滑降、シール登高、シートラーゲン登高、旗門レースと盛りだくさん。
最後の旗門不通過で登り返して、5名に抜かれ・・・結果25位のテイタラクでした。
ウゥ~~ン・・・ちょっと悔しいなあ。
来年は20位以内を目指します。
刺激をもらった総会でした。

美比内山 (1071m)  

2013.4.3

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ペーペナイ山と読みます

プリマドンナMさん、アスリート系Iさん、ブランド系Nさん、に 優しい奥さまIさん、いつまでもスキーのKさん、総勢5名の人気の山です。

今春から豊羽鉱山に通じる道道が通れるようになったので、アプローチが楽になりました。
登山口の気温が既に10度にもなっていて、出足からアウターを脱ぎ棄てました。
木々に積もった雪の塊から雫がボタボタ落ちてきます。
雫を避けて蛇行運転のようにスノーシューで春の雪原を歩きます。

ああっ! ありました、ありました、カバノアナタケ!
鋸もピッケルもないので、スコップでガシガシ削り取りました。
これでダケカンバの寿命も延びることでしょう。

主稜線の巨大な雪庇が見えてきたら頂上はもうすぐです。
北側から巻きこんでジグを切ります。
尾根を越えて来る風を感じたら・・・頂上に到着しました。
ジョウテン、神威岳が良く見えます。
余市岳はガスの中、無意根山はチラリと・・・風が強そうです。
皆さん、陽光を浴びて、嬉しそうないい顔しています。

登り2時間15分  下り1時間10分

毘砂別岳 (693m)  

2013.4.1

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厚田山群の第2峰

HASマンデーグループ7名のガイドです。
毘砂別岳(仮称)は濃昼岳の北方に位置し、厚田山群では別狩岳に次ぐ第2峰です。
新赤岩トンネルから遠望することができますが、人里から奥深い山なので無名峰です。
今回は送毛トンネルから飛散岳(686m峰)を越えて細い稜線をアタックします。
記録が見当たらないので、どんな地形なのか、ワクワク、ドキドキします。

北海道は高気圧の北端に位置して、好天が期待されますが強風の予報。
送毛トンネルの安心駐車帯を9時に出発しました。
510m点の斜面でアナタケを見つけたMさんは、もうノミと金槌でカンコン・カンコンやっています。
Mさんは鋸も持っていて、まるで大工さんのようです。
Mさんのことは今後「棟領」と呼ぶことにしました。
「トウリョウ!」と呼ぶと、ノリが良く「アイヨッ!」と反応がありました。
アハッ!

コースはリサーチどおりに快調に進み、飛散岳には11時に到着しました。
飛散岳はどうしてこんな三角点名がついたのか不思議でしたが、今日はじめて解りました。
ここは日本海を越えて来る北西風がまともに当たる山で、晴れていても雪片が下から吹き上がってきます。
なるほど、雪が飛び散るほど風が強い山なんですね。
面白い名前に感心してしまいました。

これからいよいよ未知の領域で、インディージョーンズの気分です。
東西方向の尾根なので、風向きにより左右に雪庇が張り出していて気が抜けません。
昨日降った雪が10cmほどあり、その下は硬雪なのでスノーシューがスリップします。
675標高点付近で、いよいよアイゼンを装着しました。

最後の登りも南側にノコギリのような見事な雪庇ができていて圧倒されそうです。
樹林帯と雪庇の間を縫うように進みますが、クラックが隠れていて油断できません。
地雷原を歩くような気分で、一歩一歩進みます。
目の前が急に明るくなり、前方が低くなっています。
ヤッホーッ! やったぜー! ウワーァ 凄い景色だァ!
北には群別岳や浜益岳、尾白利河山、黄金山 東にはピンネシリ、南に安瀬山・・・・。
感動の山頂でした。


登り3時間45分  下り2時間45分

喜茂別岳 (1,176m)  

2013.3.30

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中岳は遠かった!

22日の吹雪で順延になった中岳への再チャレンジです。
喜茂別の天気予報は「曇のち晴」でしたが、中山峠は朝から小雪が舞っています。
やっぱりねー、山の天気は下界とは違うよー!
そりゃそうだァ。
まあ、そのうち晴れて来るさあ・・・とスタートを切ります。

今日のクライアントは
往年プリマのMさん、モンベルオヤジのTさん、自称MさんファンクラブのNさんに
2年振りゼクラン参加のIさんです。
Iさんは両足の半月板手術を終えて今季から現役復帰したスーパーオバサマです。

3.5kmの林道歩きからくるぶしまでの新雪ラッセルです。
粉雪といえども1時間歩くとボディーブローが効いてきます。
おまけに、晴れるどころか小雪が吹雪になってきました。
視界が効かないので遠くの目標物を探しますが、顔面に正面から叩きつける風雪に思わず顔をそむけたくなります。
なんてこったあ・・・・ボヤキが始まりました。

ホワイトアウトになって雪面の高低差が解らなくなってきて、思わずコケそうになりました。
一歩一歩、雪面を蹴飛ばして、雪片が転がるのをみて、ストックで手探りして歩きます。
傍から見ると、勝新演じる座頭市のように見えるかもしれませんねェ。

仕込み杖をコツコツ慣らしながら・・・・目を白黒パチクリさせて・・・・ニタッ。
おサムライさまァ~・・・あっしに何かご用でもおありでェ~・・・
いきなり仕込み杖を抜いて・・・・バサッ! バサッ! ドスッ!・・・・・ウゥゥ~ウゥゥ~ バタン・・・・。
剣を杖に納めて・・・何事もなかったかのように立ちさる・・・あんま師の市やん・・・・。
ストックでチャンバラごっこはしませんが・・・自分が勝新になったような・・・おかしな想像をしてしまいました。
こんなくだらないことでも考えないと、吹雪でホワイトアウトのラッセルはやってられませんねェ!
喜茂別岳の頂上で・・・真っ白い海の中に飛び込む気になれず・・・引き返すことにしました。

帰路、ソシアルダンス好きのIさんは・・・ジルバだのルンバだのと話に華が咲いています。
脚のひねりが膝に悪いのョねえ・・・。
「わたしャ・・・もうすぐ70歳・・・これがバンバだァ・・・」、ふざけるMさんに笑みが浮かびました。

喜茂別岳まで 登り3時間20分  下り2時間45分

神楽岳 (583.1m)  

2013.3.27

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リカバリーが肝心

旭川空港の南西部、西神楽にある神楽岳は初めて登る山です。
道路地図を広げてみると・・・ホ~ォ、なかなか大きな山塊ですね。
旭川市、芦別市、中富良野町、上富良野町、美瑛町、東神楽町にまたがっています。
最高峰の班渓幌内(パンケホロナイ)山≪901m≫を筆頭に瑠辺蘂山(ルベシベ山)≪858m≫、神威山≪809m≫カムイスキー場の神威山≪799m≫等、山名がある山だけで28峰が確認できました。
1000mを越える山がないので目立ちませんが、今まで知らなかったことが・・・ちょっと恥ずかしい気になりました。
今までアルプスだのヒマラヤだのと上ばかり見ていましたが、そろそろ低山歩きの年齢になってきたのでしょうか・・・。
低山でもいい山があることに、最近やっと気付き始めました。

道道579は行き止まりになっていて、付近には養豚場や養鶏場がありました。
除雪終点のゲートから歩きはじめましたが、地図にない林道が入り乱れていて、ルートを間違えそうになります。
屈曲点で林道を離れ、上部がカール状になった沢で高度を稼ぎます。
尾根に上がって南進すると、木々に囲まれた目立たない頂上がひっそりありました。
山名板はありませんがピンクテープが風に揺れています。
木陰から旭岳方面が春霞のむこうにうっすらと見えました。

下りのスキーは・・・重たい雪にスキーが引っかかって、思ったようなターンができません。

アレェ~、キャ~、ウァ~、ドッテ~ン・・・
「雪が悪くて・・・上手く滑れない~!」
誰かが叫んでいます。
パウダーで上手に滑れたから・・・スキーが上達したと・・・勘違いしているんですねェ。
アハッ。
「雪が悪いんじゃなくて・・・スキーの腕前が・・・・否、脚前が・・・悪いんじゃないですかァ?」
云いかけて・・・思わず口に手を当てました。
余計なことを言ってクライアントを怒らせたら・・・大変だァ~!
もっと、春スキーも練習しましょうねェ~・・・ニコッ(笑)
リカバリーに・・・必死なガイドでした。

登り1時間45分  下り1時間

小漁岳 (1,225m)  

2013.3.25

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先行逃げ切り・ハンデ戦

天気予報では1日中曇りでしたが、朝7時のオコタンぺ湖入り口は快晴。
待ちに待った春山日和がやってきました。
札幌50峰の最難関と言われている・・・小漁岳。

チャレンジャーは
往年プリマのMさん
モンベルオヤジのTさん
ガングロオヤジのIさん
何と、この年になってアイゼン初めてのNさん
以上、ボンクリヨンの4名です。

ルートはオコタンぺ湖を氷上縦断して最短で小漁岳に登頂、漁岳を周回して漁川林道下山の24km耐久コースです。
さあ、誰が先に潰れるか? 体力、忍耐力の限界にチャレンジでェ~す!

オコタンぺ湖までは前日のトレースがバッチリついていて、もしかして小漁岳までラッセルなしで登れるかも・・・・。
な~んて・・・やはり、夢でした。
そんな都合の良い話は・・・・あるわきゃないヨ~わかっちゃいるけどヤメラレナイ。

トレースは氷上をチャラチャラ歩くビーパル小僧の跡でした。
やっぱりねェ、小漁岳に登ろうなんてサディスティックな人は稀なんですね。

突然、Tさんが、俄然張り切ってラッセルを始めました。
しかもハイペースで・・・第4コーナーで潰れないかなァ?
本人は・・・先行逃げ切りだァ と豪語していますが・・・・ちょっと心配です。
おまけに、約4Kgの巨大なアナタケをゲットして、俺が持って帰る・・・・と小さなザックに押し込みました。
まるで、ハンデ戦みたいだァ・・・・・アハッ! ケイバ好きなんですね。

沢から尾根に取り付いて小漁沼の南岸をトラバースし、予定通りに雪庇尾根をクリアします。
突然、支笏湖周辺の360度の展望が飛び込んできました。
もう、気分はパラダイスです。
1,128点を越えたら・・・いよいよアイゼン着用です。
アイゼン初めてのNさんは、何だかんだとブツブツ言いながら、小さな登山靴に苦労してくくり付けています。
言い出しっぺのMさんはいよいよハイテンションになってきましたが、頂上を目前にハイマツ帯の落とし穴にヒイヒイいっています。
経験豊富なIさんも・・・足が・・・足がァ・・・攣ったァ・・・と、珍しくツムラ68のお世話になっています。

なんやかんやで、5時間の・・・奮闘努力。
ついに、念願の小漁岳の山頂を踏むことができました。

後は・・・惰性で・・・漁岳まで歩きましょう。
カラダはボロボロですが・・・・ココロは晴れ晴れしていました。

登り5時間  下り4時間

南白老岳 (944.6m)  

2013.3.23

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山も温泉も得した気分

山に行けば・・・必ず雪が降る・・・・昨日、突然・・・SNさんからのリクエスト。
ちょっと長くて舌を噛みそうになりますが、マダム・トンブーラ・ネージュさん、と呼ぶことにしましょう。
電話とメールを掛けまくり、
張り子ダルマ、改め、クレヨンしん子ちゃん、と
妖怪人間ベラダさんが参加することになりました。
早く、ニンゲンになりた~い!

日本海側は風雪注意報が発令されています。
白老周辺は晴れの予報でしたが・・・・三階滝周辺は・・・雪時々曇り、おまけに強風です。
やっぱり山の天気はオトメゴコロかァ・・・しょうがないねえ。
道道86号は新雪が20cm程積もり、トレースもありません。
また、今日もラッセルだァ!
5kmの道路を・・・冗談も言わずに・・・黙々歩きます。
時々、吹雪の合間にピラミダルな南白老岳が見え隠れしてきました。
ああ~、もう道路歩きには・・・飽きたよう!
誰かが不平不満を口にしますが・・・・誰も取りあいません。

単調な道路歩きが限界に達した頃、西尾根の麓に着きました。
西尾根は吹きさらしのカバワラ尾根でした。
枝のない電信柱の様な枯木がニョキニョキ立っています。
c700mからクラストしてきましたので、スノーシューやワカンをデポしてアイゼン・ピッケルを装着します。
北西の強風で左の頬が凍傷ボーイになりそうです。
アイゼンを効かせてガシガシ高度を稼ぎます。
南側に巨大な雪庇があり、うっかり亀裂に落ちてしまいましたが・・・
オオットォー・・・フゥー・・・事なきを得ました。
北側の樹林帯に進路を変えて・・・後方を見ると・・・クライアント3名は強風に耐えて必死についてきています。
ジグを切り返して、ジワジワ高度を詰めると・・・赤布テープが目に入りました。
吹雪で展望もなく、巨大雪庇の下なので、頂上の雰囲気はありません。
山名を標した小さなプレートを見つけました。

さあ、下山は滑落禁止ですよ!

大滝の共同浴場でさっぱりして、「山も温泉も得した気分」で帰路につきました!

登り3時間  下り2時間

送毛山 (686.9m)  

2013.3.22

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素晴らしい645m岩峰

午後からみぞれの予報に慄き、本日ガイド予定の中岳を延期しました。
でも、朝は晴れています。
ウ~ン、時間がもったいないなあ~。
ヨシ、以前から気になっていた送毛山に行こう!

送毛トンネルの北側出口は新しいトンネル工事で、一般車が駐車できる雰囲気ではありません。
南側出口に駐車スペースを見つけて、ここからスタートすることにしました。
疎林の急斜面を抜けると390m台地の南尾根にでます。
台地は迂回して370コルに降り、510m標高点を目指します。
スタートが遅かったので雲行きが怪しくなってきました。
小雪が舞い、風も出てきました。
やっぱり午後の天気はアカンねぇ。
一人ラッセルもシンドイわぁ。
何故か急に、学生時代の関西弁が口から出てきます。

標高500mを越えると北西斜面はクラストしていてスノーシューでは歯が立ちません。
スノーシューをデポしてツボ足キックステップで高度を稼ぎます。
標高600mを越えると緩斜面となり、ツボ足ラッセルが始まります。
スノーシューをデポしたことを後悔しますが、取りに戻ることもできません。
アカンたれ!
昔、爺さんに云われた嫌な言葉が脳裏に浮かびます。
まあ、しょうがない!
15分ほど雪と格闘して・・・展望の効く山頂に着きました。

突然、北側に・・・樹木ない岩峰が目に飛び込んできました。
ナンや、これは?
地形図で確認すると・・・・おお、なんと素晴らしい・・・・645m峰です。
今度は、あそこにチャレンジせな・・・アカン!
誰か一緒に登らヘん?

登り2時間  下り1時間

丹鳴岳 (1,039m)  

2013.3.18

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やっつけ仕事の展望台

マンデ-グループのガイドです。
何と、この山は3回目のチャレンジなんですって!
素晴らしく・・・執念深いですねえ。

昨日は大滝のセミナーハウスに泊まって、6時出発です。
この山に対する意気込みが感じられます。
この山のポイントは6kmの林道を、靴擦れの苦痛なく如何に快適に歩くか・・・だと思います。
私は滑り重視の兼用靴を諦め、プラブーツにしました。
これが正解でした。

昨日から生憎の雨模様・・・・朝になってもポツリポツリと落ちてきます。
天気予報では、美笛は6時から晴れのエリアです。
そのうち、晴れるさあ~ と美笛パーキングからゆっくり歩き始めました。
予定通り、6km林道を2時間でクリアして764標高点コルに上がりました。
テープを付けながらジワジワ高度をあげて行きます。
上空は厚い雲に覆われていましたが、859標高点では時々青空が覗いて来ました。
ヨシ!晴れるぞー!

頂上は・・・驚きの展望台でした。
支笏湖、多峰古峰、風不死岳、樽前山、紋別岳、恵庭岳、フレ岳、白老三山。
漁岳と徳舜別岳はガスの中でした。
恵庭岳の滑降競技場跡地には針葉樹がジグソーパズルのように埋め込まれています。
周辺は広葉樹なのに・・・稲妻の様なジグザグの緑の針葉樹帯が2本走っています。
ちょっと違和感がありますね。
なんでもいいから、植えればいいってモノではないでしょうに!
「やっつけ仕事」とはこういうことなんだと、未来永劫、語り継がれる素材を提供しています。

登り4時間  下り2時間

湯内岳 (645m)  

2013.3.17

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デートの時間はウヒウヒ

トレックグループのガイドです。
余市梅川の最終除雪地点はログハウスの養鶏農家でした。
農家のご夫婦は、朝早くから予期せぬ珍客にも優しく対応していただけました。

上水道施設までの1kmほどは除雪してありました。
林道を進み梅川の屈曲点から204mコルを目指します。
体調悪く、遅れはじめた高齢クライアントがいて、少し・・・不安がよぎります。
野牛山で「ワタシャ死ぬまで登るよ」と言っていた、あの80歳のMおばあちゃんです。
まるで、お経を唱えながら小舟で太平洋に漕ぎ出る苦界浄土のようなセリフに・・・
「頼むから、ここでは死なないでね」 
心の中で祈ります。
結局・・・グループリーダーのHさんと引き返してもらうことになりました。
ホッ・・・。

カバノアナタケを見つけながら、長い尾根を黙々歩きます。
昨日の雨を充分に吸い取った湿雪のため、スキー組の後でもスノーシューが10cmも埋まります。
そろそろ脚に乳酸が溜まる頃、やっと頂上直下の急斜面に出ました。
標高が450mを越えたので風も出てきました。
ダケカンバの木が大きく揺れてギシギシと鳴いています。

モナカ雪になり、ズボッ ズボッ と足が沈みます。
何か楽しいことでも想像していなければ、この苦しさは紛れません。
ヒラリーステップを登っている自分の姿・・・・違うなあ・・・。
美人アナウンサーか美人キャビンアテンダントと「喫茶店でデート」している自分の姿・・・ウン、これだァ! やっぱり美人でなけりゃ・・・!
ジャジャジャーン、ジャジャジャーン、ロッキーのテーマソングを口ずさみます。
ヨッシャ~!
平らな頂上台地に出て、最後はGPSで標高点を確認して・・・「ハイ! ここが頂上です!」
山頂標識もテープもない樹林の中の頂上に、「へ~ここが頂上?」誰かの不満げな声。
もう、来ることは・・・多分、一生涯ないでしょうねえ。
デートの時間を・・・ウヒウヒ・・・じっくり味わってください。

登り3時間  下り1時間50分

南別狩山 (666m) 龍神尾根 2 

2013.3.15

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登頂請負人

586標高点から、いよいよ核心部です。
スノーシューをデポして、アイゼン・ピッケルの世界です。
私の緊張感をうすら笑うかのように、IBさんはハイテンションではしゃいでいます。
いつも控えめで冷静なITさんは「ガイドの歩く通りに歩くんだよ」と「ボンクリヨン」です。
垂れ下がった大きな雪庇が出ていますが、ふわふわの雪なので高度感は少ないようです。
傾斜のきつい雪庇の下をトラバースしてフィックスロープを張ります。
小さな雪庇は切り崩して乗り越えます。
尾根に這いあがると、強い南風が谷の下から吹上げて、猛烈に顔面に吹き付けてきます。
サングラスに吹きかけた息がが一瞬に凍ってしまい、前が・・・見えません。

30mロープを2本フィックスすると・・・・あっけなく、広い尾根に達しました。
エエッ、もう終わり?
主稜線に出ると厚田から手稲まで、石狩湾が眼下に見えてきます。
強い横風を受けて、足がふらつきます。
頂上は 「すぐそこ」 に見えています。
頂上直下の雪庇を切り崩して這いあがると・・・・何もない、広い頂上が待っていました。
GPSでチャックして・・・矢印は・・・666m、三角点、ウン、間違いなし!

握手・握手・ハイタッチ・ハイタッチ。
「バンザーィ!」 自然発生的なセリフを・・・誰かが叫んでいます。
こんなセリフを言うのは・・・多分TUさんですね!
テンノウヘイカ・・・テイコク陸軍・・・国粋主義・・・を連想するのは・・・日和見的な私だけかもしれません。

ガイドは登頂請負人だと感じるひと時です。
久しぶりに聞く歓喜の声でした。
ヨッシャ~!

登り4時間30分  下り2時間10分

南別狩山 (666m) 龍神尾根 1 

2013.3.15

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蟻地獄にはまった!

アスリート系のIBさんから届いたFAX用紙には、「希望する山」に「南別狩山」と記されていました。
ウーン、これは龍神尾根を登りたいということかなあ?
・・・少し悩みましたが・・・、参加者を募りましたら3名が名乗り出てきました。
やる気満々で・・・驚きました。
モンベルオヤジのTUさん、ガングロオヤジのITさん、マダムモンターニュのSNさんです。

総勢5名で龍神尾根を越えるには・・・フィックスロープしかありません。
各自30mロープを持ってもらうことにしました。
武田節のセリフのように・・・気合いを入れて、いざ!出陣です。

当別ダムの付け替え工事で、青山ダムもすっかり様変わりしていました。
谷を渡る巨大な橋ができていて、駐車スペースを通り過ぎてしまいました。
引き返して、右岸にスペースを見つけて駐車し、フル装備を身に付けます。
目出帽にヘルメット、ハーネスにはスリングとカラビナ、アイゼンとロープはザックに仕舞い込み、ピッケルは外付けです。
なんだか、いつもよりずっしり重たいザックに緊張感が走ります。
一昨日積もった重たい雪が20cnほどあって、今日もまたラッセルが始まります。
SNさんと来る時は、いつもラッセルだァ! 
雨女でなく、オトコを虜にする雪女だァ!(失礼)

貯水池右岸林道から小尾根を越えて砂金沢に降ります。
例年より雪が多いのでスノーブリッジは意外としっかりしていました。
30分、1時間と歩くうち、ふくらはぎに乳酸が溜まってきます。
こんなとこで足攣ってたまるかァ!
気合いで治せ!
ヨッシャ~!

急斜面では股下までのラッセルにジグを切りますが、雪面に膝を押しつけて一歩一歩進みます。
ラッセルを代わってくれたTUさんは、まるで氷河の様な4mもあるヒドンクレバスに落ちてしまいました。
幸い、途中で引っかかって止まりましたが、もがけばもがくほどずり落ちてゆきます。
後で思い出すと・・・一瞬、何が起きたのか理解でできないその姿は、蟻地獄にはまったコオロギか、甲羅をひっくり返したカメさんのようでした。
アハッ!(失礼)

美比内山 1,071m

2013.3.12

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単細胞

送毛686m峰に登る予定でしたが、天気予報は・湿雪のちみぞれ。
ぬれ鼠でスキーもないだろう、と降雪のない地域を探すと・・・・キロロは強風・・・南区が曇りでした。
そういえば、去年は豊羽元山が道路工事で不通だったので大沼山も美比内も登れませんでした。
南区土木部のHPで確認して、急遽、美比内山に行くことになりました。
ゲートもなく除雪もしっかりされていて、すんなり元山まで入ることができました。
残念ながら天気は雪ですが、風はさほどではありません。
ヨシ、行くぞ! 
いきなり膝下のラッセルが始まります。
もう3月だよ! いいかげんにしてくれよ!
悪態をついても雪が減るわけではありません。
今日のクライアントSさんから、ラッセル代わりましょうか?
天使の囁きが聞こえます。

まあ、今日は単独登山のつもりでゆっくりラッセルしますから、大丈夫です!
まあッ、寺山さんってストイックなんですね!
ええッ?今なんて言いました?
ストイック・・・求道者かあ。
坊さんの説教より有難いオコトバです。
おお!な~んと仰る~うさぎさん~、いや、お客さん!
ガイドも褒めれば空を飛ぶ。
豚だったっけ?
そこまで言われたら、もう頂上までラッセルするっきゃない!
俄然、張り切ってしまいました。
マッタクゥ、ガイドは単細胞ですね。

登り2時間50分  下り55分

小白山 893m

2013.3.8

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ホラー映画

白水沢と小川のに挟まれた山だから小白山ですって・・・・・ナント安易な・・・。
でも、札幌50峰に選定されているから、どうしても登らなければならないそうです。
不憫な山ですねエ。

今日のクライアントは 最近顔のたるみが気になる常連のNさんとゼクラン初参加のIBさんです。
最近Nさんは、洗面台に手鏡を置いて上から覗き込むと、自分ではない違う人が映っているそうです。
エッ そこって心霊スポット?
まるでホラー映画のようですねエ!
ハア?
満月の晩だったか、闇夜の晩だったか、まあどっちでもいいけれど・・・・。
ドラキュラ博士だったかバンパイアだったかが、一人歩きの美女に後ろからそっと近ずき・・・
いきなり首筋に・・・ ガブッ・・・
ヒエ~! ヒエ~! 誰かァ~ 助け・・・・セリフを言い終わらないうちに、女の美しい顔が・・・見る見る・・・生気を失っていく・・・・。
やがて女は・・・髪が抜け落ち干からびて・・・お婆さんに変貌していく・・・。
・・・・養分を蓄えたドラキュラは満足げに立ち去っていく・・・。
映画のストーリーが・・・自宅の洗面台の上の手鏡の中に・・・・・・・・。
首筋に歯形が残っていませんか?
ああ、ホント、映画を見るより・・・恐ろしいことです・・・・。
耳を欹てて勝手に想像力を働かせてしまいました。(失礼)

一方、IBさんはスリムで足取りも身のこなしも軽やかな女性です。
細く筋肉質な四肢で軟体動物のようにストレッチする姿は、マラソンの小出塾出身かと、・・・ふと思いました。
ココロもカラダも、おまけにクチまでもアスリートの系統でした(失礼!)

薄別の登山口に駐車し、いつものように出発です。
スキーのトレースが残っていますが、昨夜の雨で、雪質は重いモナカでした。
1Kmほど続いたトレースもいつの間にか消えてしまい、くるぶし程度のラッセルでも足に乳酸がたまってきます。
ウーム、男はつらいよ!さくらァ!
ガイドは渡世人みたいなもんかァ。

沢沿いの林道は風がなく、時々青空も覗くので気分だけは持ちこたえています。
c700mで沢に向かう作業道に入り、渡渉して小尾根に取り付きます。
次第に急斜面となり、雪庇の尾根は右からブッシュに逃げ込みました。
標高差100mの頑張りでドンピシャ頂上に到着です。

帰りの林道の長いこと長いこと・・・・クライアント二人は初対面なのに、キャビアがどうだ、フォアグラがこうだと、やっぱり食べ物の話で盛り上がっていました。
贅沢は敵だァ、月月火水木金金~。

登り3時間  下り2時間

鷹泊山 653m

2013.3.6

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寡黙なガイド

HASトレックグループのガイドです。
エッ タカドマリヤマ ってどこにあるの?
江丹別峠? 蕎麦の産地の江丹別? よく探してくるなあ~ そんなマイナーな山を・・・。
山名がないので通称ですねェ・・・三角点名は???
幌加内の南側に鷹泊の地名がありました。
なるほど、なるほど、こんな山があったんだァ、と、妙に感心してしまいました。

江丹別峠に駐車して、広い尾根を下って行きます。
小雪まじりで視界も100m程しかありません。
ところどころ標識テープを付けて歩きます。
まあ、こんな日もあるさ とオプティミストになりきります。
落陽広葉樹の巨木が多くありますが、勉強不足で樹皮だけでは、樹種が特定できません。
ひたすら 黙々と歩きます。
今日のガイドさんは・・・寡黙ですねえ と聴こえそうです。
実は風邪をひいていて・・・(汚い話ですが)お腹が緩くて、中身が・・・出てきそうで・・・踏ん張れないんです。
じっと我慢して歩いていました。
ガイドだって、こんな日もあります、ハイ。

登り1時間10分  下り30分

熊見山1,175m 熊越山1,327m

2013.3.4

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HASマンデーグループのガイドです。
三国の沢覆道手前に駐車し、シェルター横からスタートします。
ところどころトレースがあるので後を追うと、おっと危ない、熊越山からの下降トレースでした。
C1,000mでスノーブリッジを渡り、樹林の少ない場所を選んで熊見山に向かいます。
春らしい日差しを浴びて快適なルンルン登高が続きます。
南側のコルは予想外にクラストしていました。
ウッソー、 誰かが叫んでいます。
日高の主稜線だから「さもありなん」。
尾根を辿らず西側の灌木帯をトラバースして危険回避です。
スタートから1時間足らずであっけなく頂上に着きました。
十勝方面が手に取るように眺望されます。

熊越山への稜線も雪庇があり、クラストしていて苦労しそうです。
薪割り~飯炊き~小屋掃除~皆で皆でやったけ~  雪解け水が冷たくて~苦労したことあったケー~
関係ないのに、脳裏をかすめます。

北西のコルまで降りてから、上部の沢状地形へ向かってトラバースすることにしました。
思った通り、風もなく快適な斜面です。
ジグを切って登っていくと、カバノアナタケもありました。
Mさんが目ざとく見つけて ギーコーギーコー 下手なバイオリン弾きのように、楽しそうにやってます。

あれが頂上か、と思ったら、その先に小高い地形が見えます。
こんどこそ、と思ったら、また小高い地形が現れます。
ウーム、砂漠のオアシスのように、まるで蜃気楼だなあ。
ブツブツ言っているうちに熊越山に着きました。

この山を 通称で 労山熊見 と呼ぶそうですが・・労山さんには失礼ですが、あまり感心しませんねえ。
山名がないなら、点名の熊越山が妥当ではないでしょうか。

さて、標高差200mのボウル状地形の斜面が・・・・待っています。
樹木のない ホント素晴らしいエリアです。

雪の山は友達~ オーヤッホー~ オーヤッホー~。
マンデーの男性陣、 嫌らしいくらいに ニターッとして・・・まるでコンビニ立ち読みのスケベオヤジのようでした。(失礼)

熊見山まで 登り50分 熊越山まで登り50分 下り50分

富良野岳 ジャイアント尾根

2013.3.3

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水墨画の世界

昨夜は堅牢な白銀荘に泊まっていても不安になるほどの凄まじい暴風雪でした。
内風呂から露天風呂に向かうのがためらわれました。
タオル片手に下半身の前を隠したまま、裸で露天風呂の横で足を滑らせて転んでいる自分を想像すると・・・ブルッ! 気持ち悪いです。

今朝は、8:30スタートするときは風も納まり、予定通りバーデンに向かいます。
ウーム、駐車スペースは除雪されていますが、やはり車はありません。
道路脇の雪の壁を登るのが一苦労です。
東京生まれのYさんは「ヒェ~ ヒェ~!」の連発です。
そのあとには沢の渡渉が2回あります。
仮橋から足を踏み外して「ズリッ! アッレ~ アッレ~!」

渡渉が終わったら膝上の新雪ラッセルが待っています。
気温はマイナス12度ですが視界は100m程でしょうか。

ベベルイ川の涸れ滝を渡るころには水墨画の中を歩く感じで、上部の視界も良くなってきました。
針葉樹の中は柔らかい雪です。
1200mでダケカンバ帯に入るとさすがにクラストしてきました。
1350mでは滑落の危険地帯です。
再び視界も悪くなり風も出てきました。
1400mに層雲の下限があり、これ以上は歩行が厳しい状況です。

滑降は雪しぶきで前が見えなくなったり、深雪でターンでひっくり返ったり散々でしたが、
いい練習になりました。
七転八起の張り子ダルマさんは、相変わらず顔面制動で、ウワーァ! ヨイショ! ヨッコラショ!
上を向いて~歩こうよ~ 天を仰いで雪の中に埋まっています。
「立てッ 立つんだッ、ジョー」 リングに倒れた明日のジョーを演じていました。
c1350mまで 登り2時間 下り50分

前十勝岳 

2013.3.2

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暴風雪警報

前線を引っ張った低気圧の通過で、午後から暴風雪警報が発令されていますが、
富良野周辺だけは曇りのち雪の予報です。
間隙を縫って前十勝を催行しました。
今日のクライアントは私をスキーに連れてってのNさん、山周りターン練習中のYさん、上条恒彦似のKさん、ガングロ講師のIさん、七転八起のSさんです。

白銀荘をスタートする頃には雪が降ってきました。
歩けない程の風ではないのですが、トレースもなくいきなりのラッセルでした。
富良野川上流を渡るころには視界が悪くなり、帰りの登り返しを嫌ってナマコ尾根に変更しました。
ところが、フリコ沢を渡る前に針葉樹の尾根に取り付いてしまいました。
途中で気づきましたが、風雪で視界の効かない沢を渡るのは危険と判断し、そのまま三段山に向かいます。
c1250mの2段目の下まで来ましたが、上部は風の音が凄まじく雪もすでにクラスト状態です。
残念ですが、今日はここまでで諦めましょう。

向かい風が真艫にカラダに当たり、スキーのスピードが出ません。
1段目からは真っ直ぐ白銀荘に向かいましたが、散々なウォーミングアップでした。
鱈鍋を囲みながら自分に悪態をつきました。


c1250mまで 登り2時間 下り30分

白井岳 1,301m

2013.2.28

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吹雪の北斜面

今日は、先月のリベンジで白井岳です。
クライアントは、現役バレリーナのMさん、メカマニアのTさん、フランス映画大好きのKさんです。
札幌は晴れていたのに、国際スキー場に着いたら、・・・やっぱり雪が強くなってきました。

娘ごころはよーォ~ 山の天気よォ~ ・・・その通り!
でも、山男にゃ惚れーるなよー には・・・異議あり!
今どき、、ワカゴケさんって何だァ・・・・・若後家さんって死語ですねえ・・・!
ストレス会社員にャ~惚れるなよー とか 喫煙者にゃあ惚れるなよ~ が時代に合致して妥当だと思います。

ゴンドラ頂上駅の風速は9mと表示されています。
朝里岳はホワイトアウトのタンペット(仏語で暴風)が想像されますので、沢からのルートに変更します。

しばらくはトレースがありますが、朝里岳からのBCスキーやボーダーのシュプールでした。
740m二股から北西尾根に取り付き、ラッセルしましたが、次第に風雪が強くなり視界も悪くなってきました。
雪質のいい白井岳の北斜面が見え隠れしています。
今季初スキーと云うKさんの体調も優れないので、残念ですがc944で登高中止としました。
天気の良い時に、アンコール・・・また来よう!
こんな日もあるさあ!とオプティミストになります。

c944まで 登り2時間 下り45分

累標山 るべしべやま 793m

2013.2.27

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雪の爆弾

二木の市街から稲穂峠に向かうと右側に広大ないい斜面が広がっています。
八内岳に向かう稜線の無名峰ですが、東に流れる沢の名前を採ってルベシベ山と呼んでいます。
道東の「留辺蘂」と間違えないように、漢字で「累標」と当てています。

今日のクライアントは、IさんとOさんです。
互いに思いやりのある、とても仲の良いお友達です。

稲穂トンネルの仁木側の除雪車回転スペースに駐車させてもらい、小沢から急斜面に取り付きました。
灌木の多い斜面にジグを切りながら登って行きますが、暖気の為、雪が重く一苦労です。
木の枝に乗った直径1メートルもある雪の塊が風に揺られて落ちてきます。
直撃を受けたら頚椎損傷になりかねません。
上を見ながら雪の塊を避けて歩きますが、まるで爆弾の雨をくぐり抜けているようです。
「ったく、ヒヤヒヤしどうしで、胃に悪い山だなあ・・・」
自分が選んだルートに悪態をついてしまいます。

急斜面を乗り切ると針広混合林の尾根がグングン標高を稼ぎます。
べた雪だった雪質は次第に良くなってきました。
c650mで峠からの尾根と合流し、やがて樹木のない真っ白な広い斜面に出ます。
ホワイトアウトの時は標識が必要です。
曇り空ですが、二木から余市の街並みがかすかに俯瞰できました。
ひと頑張りすると、やっと頂上の反射板が見えてきます。
積丹方面は雲が垂れこめ、残念ながら八内岳は見えませんが、アップダウンの多い広い稜線が遠く遠く感じました。

帰りのスキーは、湿った雪ですが、それなりに良く滑りました。
いつものように ヨッシャ、ヨイサ、ヒャッホー ヤッホー。
まるで神輿担ぎです。
灌木の尾根を避け、調子に乗って沢の急斜面に入ってしまいましたが、予定通り駐車場に飛び出しました。

登り3時間 下り1時間

大黒山  724m

2013.2.24

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二気がいんじゃない?

HAS本部企画のガイドです。

札幌を出発する時から小雪が降り、札樽道では吹雪になり、今日は厳しそうです。
まあ、行ける所まで行こう、といつものオプティミスト発言。
仁木の果樹園の奥に除雪整備されたスペースに駐車させてもらいます。
日曜日なのに悪天候の為か、一台も駐車していません。
昨日のトレースが薄っすら残っています。
スキー組の後をスノーシュー組が追います。
頂白山が見えますが、雪が降ったり止んだり天気は目まぐるしく変わります。

トレースは沢を渡り二股を恵比寿山方面に進んでいました。
進路を右にかじを切り、708mピークへ続く沢に入ります。
ガスで上部の雪崩斜面の様子が良く解りません。
傾斜がきつくなって来たのでジグを切りながら登り、スキー組(カメさんチーム)は左の尾根にゆっくりトラバースします。
スノーシュー組(うさぎさんチーム)は樹林帯の小尾根をディレティッシマでイケイケドンドン!
うさぎさんチームは急傾斜で行き詰ってしまったようです。
やはり左の尾根に逃げ込んだそうです。
708mピークで両チームが合流しました。
恵比寿山の滑りやすそうな北西斜面が美味しそうに見え隠れしています。
「今度はあそこだなあ」
密かに呟きます。

大黒山の頂上は小雪が舞い赤井川のカルデラは良く見えません。
汗が冷えてくるとカラダはガタガタ震えてきます。
コルまで降りて休憩します。

708mピークからのオープンバーンはガスで傾斜が解らなく、飛行機から雲に向かってダイブする感じ。
まるで地獄まで落ちそうな雰囲気です。
ハンドテストで弱層がないことを確認し、いざ斜面に突入!
「 標高差300m、一気に行きますよ! 」
「 エエッ? チョットー それはムリ!」
「二気(仁木)がいいんじゃないですかァ!」
サポートスタッフのKさんの「オヤジギャグ」に冷たい笑いがこぼれました。

登り2時間15分 下り1時間15分

ネオパラ山  838m

2013.2.23

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別の動物

年に一度はネオパラに行こう。
山スキーの練習に、「まるでドシロウト」のNさん、「張り子だるま」のSさん、「モンベル大好きオヤジ」のTさんを誘いました。

例年にない大雪のため、西野浄水場の駐車スペースを探すのに往ったり来たりで30分もロスしてしまいました。
ギャフン!
結局、住宅街のごみステーション前に、回収がないことを確認して、無理やり駐車させてもらいました。
粗大ゴミと間違えられたらどうしよう・・・ 生タマゴをフロンとガラスにぶつけられたらどうしよう・・・
警察にタレこまれて駐車違反の切符を切られたらどうしよう・・・・
不安がドンドン大きくなってきました。
何とかなるさ・・・いつものオプティミスト発言。

市民の森遊歩道が整備されているのだから、もう少し駐車スペースにも配慮してもらいたいですね。
市の公園課担当者さん、お願いします!
それにしても、札幌市内で標高差680mのこんな素晴らしいロケーションはホント貴重で有難いです。

一昨日降った雪がたっぷり、トレースもバッチリあって、天気も良くルンルンです。

アッレーッ! ウワァー! ヒェーッ!  ドッデン ウウッ  ヨイショ コラショ、 フーッ、ハァー。

「ターンしたらカラダの正面を谷に向けてエッジを効かせて体重移動してください」
「膝のバネを使って前傾姿勢で」と指導教官役の私。
「そんなこと、言われなくたって! 解っているけど・・・できないの!」と研修生役のNさん。
ウーン、アタマとカラダが、別の動物 になっているようです。
じっと我慢の指導教官でした。

登り2時間 下り50分



三角山  795m

2013.2.22

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三角山(久土山) と 本倶登山

漢字で表記すると別の山のようですが、アイヌ語表記だと、クトサンとポンクトサン。
倶知安方面からは双耳峰の様に見えるのでしょうか?
赤井川三角山と呼んでいますが、倶知安との町村界ですから倶知安三角山でもあるんですね。
やはりここは、地形図の表記でなく 「久土山」 のほうに軍配が上がります。

今日のクライアントは 「サア 幾三」 のカンコンさん と 2年振りにゼクラン参加のSさんです。
スノーシューとスキー、装備はバラバラですが結束は意外と固いんです。

メープル街道を走らせても両側の雪の壁で現在位置が解りません。
カーナビで確認しつつ、沢地形を判断して、登山口はそろそろこの辺りかなあ・・・
ショベルローダーが道路脇で除雪作業しています。
回転しているショベルにぶつからないように側面から近づき、作業中のオジサンに大声で頼んだら、運転席からOkのサインが帰ってきました。

道路脇の2m以上の雪壁をよじ登るだけで疲労感がヒシヒシと・・・。
四つん這いで這いあがると雪に埋もれた橋が正面に見えました。
轟滝の沢林道に間違いありません。
この先が思いやられます。
2.5Kmの林道は、一昨日の豪雪で、短足の私には、膝下までのラッセルが続きます。
雪が重くて足かせか、ボディーブローになりそうです。
思い込んだら~試練の道が~ 巨人の星のテーマが聞こえてきました。
飛雄馬がグラウンドでローラーを引っ張っています。
行けども行けども終点に達しません。
結局、2.5kmの林道に1.5時間費やしました。

c400二股から尾根に取り付いたら「もうこっちのもの」です。
生憎の吹雪になったり止んだりでしたが、もうここまで来たら「イクッキャナイ」
c600mまで来ると傾斜が増してきました。
イケイケ~飛雄馬~ どんと行け~
また聴こえてきました。
ああ、今日は頭がどうかしている。

c750m、ああッ、巨大なスノーキャップの様な雪庇が見えてきました。
オオー、あんなのが崩れてきたら木っ端微塵というか、のし餅のようにペッチャンコになりますねェ~ ブルッ!
雪庇の下を50m右にトラバースして廻り込み、かろうじて稜線に出ます。
北西の風が真艫にぶつかってきましたが、頂上までは水平距離150m、標高差で50mです。
射程圏内に入ったら「もう、こっちのもの」です。
一歩一歩、人生は~ワンツーパンチ~汗かきべそかき歩こうよ~
水前寺清子の歌が聞こえてきます。
ああ、やっぱり・・・頭が・・・オカシイ!

山頂のプレートには 「赤井川三角山」 と書かれていました。

雪の山は友達~ オーヤッホー~ オーヤッホー~ トニーザイラー! シーハイル!

登り3時間40分 下り1時間30分



雷電997m峰

2013.2.18

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山麓の地名をとって敷島内山

HASマンデーグループのガイドです。
997m峰は去年3月に好天に恵まれいい印象の山です。
鳴神山でもいいのですが、山麓の地名をとって敷島内山とも呼ばれているそうです。
今日は北日本を二つの小さな低気圧が通過するので、あまり期待できそうもありません。
岩内の予報は 「雪、最高気温+1度」 ですが、等圧線の間隔は狭くないので強風はないでしょう。

スタートのクリーンセンターは曇り空でした。
鳴神の滝へ向かう林道は最初からラッセルです。
なんで誰も登ってねえんだァ!
ウーン、しょうがないねえ!
湿雪なのでスキーは潜りませんが、「足にくる」重たい雪です。
「チィクショー! クソッタレー」 心の中で叫びます。
フランス語では 「コナー! メルド!」と言います。
あまり使わない方がいいと思いますが・・・「サロップ!」というのもあります。
これを発する時は、相手によっては殴られる覚悟が必要になります。
意味は・・・下品ですから、あえてここでは書かないことにします。

砂防ダムから尾根に取り付き、クライアント6人が交代でラッセルに加わってくれました。
c350mからc450mまでは灌木が込んでいますが、その後はダケカンバノ疎林帯です。
滑りやすそうな、いい雪質に変わってきました。

997m峰頂上や岩内岳もちらりと顔を出しましたが、直ぐガスに消えてしまいました。
c850mで急に天気が変化して風雪が強まってきました。
時間的にも肉体的にも、そろそろ限界に来ています。
アミノバイタルやツムラの漢方薬の服用者が増えてきました。
残念ですが、 「はい、これま~で~よ~」

c600mまでは顔が緩む程の滑りやすい快適なスキーでしたが、下部の灌木帯ではスキーが曲がらず木に激突しながら滑ってきました!
クライアントも大腿四頭筋が痙攣して苦しそうです。
それでも、皆さんキ○○○山スキーヤーです。
カラダは疲労困憊でボロボロでも、顔はニッコリ笑っていました!
流石はマンデーさん、バスの中ではいつもの元気な宴会が始まっていました。

c850mまで 登り2時間50分 下り1時間




登り2時間 下り1時間10分

銀山 640m

2013.2.17

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予報が外れて好天気

HASトレックグループのガイドです。
先月の銀山はモナカで苦労しました。
今度こそ・・・との思いは、昨日の降雪でいい感じです。
出足からラッセルですが、昨日のトレースはかすかに残っています。
トレースは墓地から尾根に取り付かず、沢の左に延びる林道を進んでいます。
送電線の鉄塔からはいつもの尾根を進みます。
雪が軽いのでラッセルもさほど苦になりません。
曇り空ですが、時々青空も顔をのぞかせます。
頂上は風があり、羊蹄山方面は黒い雲がかかって眺望は良くありません。
714m峰が東に高く見えます。
頂上から少し下がって記念撮影です。
皆さんいい顔しています。
頂上からのスキーも・・・ ウッシャー・・・・ いい調子でした。

登り2時間 下り1時間10分

余市・湯内岳

2013.2.15

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ブドウ畑は春の兆し

来月ガイド予定が入っている湯内岳にリサーチすることにしました。
天気が良さそうなので山仲間のNさんを誘って出かけました。
余市町の豊丘町には ブルゴーニュ COTE D’OR のようなぶどう畑が広がります。
上水道の手前に駐車して、地形図を頼りに林道を歩き始めます。
南斜面なので日差しは暖かく、春の兆しを感じます。
木々の小枝に降り積もった昨日の雪が陽光を浴びて落下してきます。
気を付けていないと頭に直撃を受けます。
使い方は違いますが、こんな時こそヘルメットが欲しくなりますね。

800mほど林道を進み、北面の沢に入りましたが、上部は意外と急傾斜なので尾根に逃げることにしました。
c204mからはまた尾根上の林道を西へ進みます。
余市の港やシリパ岬が見えて、いい眺めです。
c350mから林道を離れて緩い傾斜の疎林の中を歩くと、あちこちにカバノアナタケが手の届かないダケカンバの上の方にあります。
次回はノコギリとハシゴを用意しなきゃ!

c460mで林道を横断して最後の標高差100mの斜面にジグを切ります。
昨日の降雪でパウダー滑りを期待したこの斜面は、こともあろうに既にモナカスロープでした。
ギャフン!

登り3時間 下り1時間。

大黒山 724m

2013.2.13

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吸い込まれそうな傾斜

標高差350mのオープンバーンは仁木の市街からでも遠望できます。
最終除雪地点には3台の車が駐車していました。
トレースもスノーシューとスキーがそれぞれあります。
沢から尾根にジグを切っていると、ボーダーとスキーヤーが素晴らしいターンを繰り返して滑り去って行きました。
上部は40度もあろうかという傾斜です。
新雪が降った後なら雪崩が恐いですね。
今日は雪が締まっていますが、気温が高めなので気は抜けません。
c708mから頂上までは15分ほどでした。
遠くに余市岳がどっしりと座っていました。

さあ、イクゾー!
ターンしようと下を向くと吸い込まれそうな傾斜に思わず腰が引けます。
兼用靴でなく、登山靴で来たのが後悔されます。
下部からの写真では傾斜が解りませんが、ホント素晴らしいオープンバーンです。
標高700m程の山に標高差350mの斜面は、貴重な存在です。
雪のいい時に再訪したいスロープです。

登り1時間35分 下り35分。

手稲山 西峰 991m

2013.2.11

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古参兵はピリ辛が好き

HAS百々山グループのガイドでした。
飛び入り参加のKさんはBCスキーのマニアです。

手稲山の西峰・・・ウーン  トニーザイラーの歌声の様に渋いねえ!
さすがは、古参兵と言われる百々山グループ、ピリ辛の味をよく知っています。

ハイランドの駐車場から西へ西へと標高を落とさずに進むと、予想通りボーダーのトレースがありました。
小さな沢を4つほど越えてパチンコ尾根の東側の小尾根に取り付きました。
40度もある急斜面にジグを切ります。
だんだんクラストしてきて、最後はセラックのようにドデカい雪庇が覆いかぶる斜面をトラバース。
あれが崩壊したら・・・・内心はヒヤヒヤものです。
稜線に出ると正面に西峰の岩壁が「ガーン」と見えます。
エーあれに登るのー?
大丈夫、反対側は緩斜面だから、ダイジョウブ!
たいした根拠もない 「ダイジョウブ」 ですが、そう言うしかありません!
その緩斜面が、この写真です。
人によっては、あまり、大丈夫じゃ・・・ない、ですね。
スキーをデポしてツボ足で登りました。
ロープを出すほどではありませんが、雪庇の連続で少し緊張します。
1歩1歩キックステップで、何とか全員登頂できました。
下りの雪質は少し硬く重く、パウダーと呼べるほどではありませんでした。
ブッシュも多く、積雪は例年より少なく感じました。
まあ、札幌市内にこんなに素晴らしいエリア、贅沢は言えません。
ありがたーく、頂戴しました。

登り2時間30分 下り1時間

旭岳オフピステ トニーザイラー版

2013.2.10

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沸き上がる雲~ 雪煙りを蹴散らそう~

一晩で30cmの降雪でした。
おお、今日は風がないぞ!
もしかして、絶好の・・・・・ヨッシャー!
ロープウェイの運行前から、ほとんど全員戦闘モード。
姿見駅の気温マイナス10℃、風速3m、視界は良好、ヤッター!
滑りだして30秒、もう腰までの新雪で、トップを浮かすとスノーシャワーで・・・・前が・・・・見・え・な・い!
ウヒャー とか ウへェー とか ウヒョー とか 皆さん唸っています。
この浮揚感がたまらないんです。
空を飛んでいる、というか・・・瞬間的には無重力状態のよう・・・。
振り返ると、雪しぶきをあげて転倒しているHさん・・・・埋没しているYさん・・・・宙返りしているNさん・・・・沈没しているSさん・・・・撃沈してしまったMさん・・・・しばらく潜航したまま浮上してこないSDさん・・・・レーダーから消えてしまったKさん。
スタッフのTさんがサルベージしてくれるので生きて帰ってきました・・・ホント助かりました。
3本滑ると、もう足腰がガタガタいってます。
さあ、ノートラックを探してもう1本イクゾー!
やっぱり・・・旭岳は・・・やめられない~とまらない~!

Ich bin der glucklichste mensch auf derwelt.

雪の山は友達~ 招くよ若い夢を~  オーヤッホー オーヤッホー~ 歌声も招く~
雪の山は友達~ 走れ若い心よ~  オーヤッホー オーヤッホー~ 歌声も走る~

沸き上がる雲~ 樹氷の林~ 輝く銀のスロープ~
溢れる力~ 飛ばせスピード~ 雪煙りを蹴散らそう~

なにか~ 素晴らしいことに~ ヤーツ 今日は出会いそうだ~

歌詞はダークダックスなのに、渋いトニーザイラーの歌声が、懐かしく聞こえてきました!

ヤッホー!  シーハイル!

旭岳オフピステ

2013.2.9

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100% ゼロ人

深雪スキーを効率良く練習する目的でプランを企画したところ、たくさんのクライアントに参加いただきました。
旭岳スキー場はコース外滑走禁止となっていますが、本当に禁止するなら、こんな遠くて狭い圧雪コースにいったい誰が来るんでしょうか?
Never!
私が知る限り、40年前から禁止されていますが、コース外に出ないスキーヤーを見たことはありません。
100%、ゼロ人です。
幅が5mしかないスキー場でコース外に出るなと云うのが所詮無理なんです。
滑降の選手でもなければそれは不可能です。
コース外で事故った時は救助は有料と看板に書かれていますが、社会常識からずれているように考えるのは私だけでしょうか?

今日の姿見駅付近は吹雪で目も開けていられない程でした。
目も明けていられないからコースからはみ出してしまうんです。
ロープウェイを運行しておいて、コースから出るなと言われても、視界8mでコース外に出ない上手なスキーヤーは皆無ですよ。

Dコースではコースを飛び出して沢に落ちたボーダーがいました。
小尾根に設定されたコースは左の沢に水量があり、積雪がないのにネットも柵も設置されていなく危険を感じます。
コース自体が安全確保できていないのではないですか?スキー場運営会社さん!

ニセコの例に倣って自己責任で滑ってくださいと言うべきでしょう。
訴訟対策なのでしょうが、、、成熟していないんですねェ。

まあ、顔面凍傷にならなくて・・・良かった良かったです。
(イメージは翌日の9日です)

室蘭岳 911m

2013.2.6

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白鳥ヒュッテの○○○

HASトレックグループのガイドです。
道央道を走っていると苫小牧あたりから法面にはほとんど雪がありません。
この分だと笹の上をスキーで滑るんじゃないかと(ウッソー)ちょっと心配になってきました。

ダンパラスキー場は標高400mで、雪もほどほどにあり一安心しました。
小学生のスキー授業で大賑わいでした。
スキー場横の白樺林にはトレースがしっかり付けられています。
私たちが登る時刻には、既に降りて来る登山者がたくさんいます。
冬の平日でもこんなに人気がある山なんですね。
藻岩山は長靴に軽アイゼンが定番ですが、室蘭岳の登山者は本格的な装備です。
山スキー、スノーシュー、アルミカンジキ、 驚いたことにプラブーツに12本爪アイゼンの方もいました。
皆さん好き勝手な足まわりで、楽しそうですね。

雪の質と量はいまひとつですが、風もなく薄日も差していて気持ちいいです。

白鳥ヒュッテには管理人らしきオジサンがいました。
確かに趣のあるいい山小屋ですが、オジサンの自慢話と質問攻めにあって、ちょっと閉口しましたね。
以前は日鋼室蘭の所有だったと思いますが、今は市の委託を受けて管理しているようです。
でも、スキー場から10分で来れる山小屋に泊まることは、関係者の宴会以外にはないでしょう。
「誰も立ち寄ってくれない」と云われても「それは小うるさいシュウトがいるからだよ」とは面と向かっては言えないものです、ハイ。

冬のルートは夏道を離れて西側の緩傾斜の疎林の中を歩きます。
室蘭港が見渡せて、なかなか景色のいいところです。
噴火湾を挟んで駒ヶ岳の裾野も広がっています。
苦しい登りもなく、頂上が見えてきました。

アイスバーンにエッジを効かせて滑ってきたオバサマに「かっこいいよー」と云ったら、「ハーイ」だって。

頂上では羊蹄山が左肩を落として大きくドーンと座っていました。
篆刻の大きな看板は雪に埋まっていて、柱の頭だけが見えていました。

下りのスキーは最初の50mがパラダイスでした。
あとはアイスバーンや風成雪、湿雪など、雪質がコロコロ変わっててんてこ舞いでした。

登り1時間55分、 下り40分。

中愛別山 817m

2013.2.4

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自悶自倒

マンデーグループのガイドです。
昨年は3月、いまひとつの雪だったので今度こそ・・・の想いは・・・?

出足から10cm程の軽いラッセルでしたが、1時間程登ると膝までのラッセルでした。
いい加減に疲れた頃、後ろから 「ラッセル代わりましょうか」 と天使の囁き。
「お願いしまーす!」

「沢に沿って真っ直ぐ登ります」、と云ったハズなのにドンドン右の尾根に向かっていきます。
アー、「下を向いてラッセルすると木にぶつかりますよ。」
ボキツ、「やっぱりー、ダメかあ~」
木と木のすき間にジグを切って、三手先まで読んでください!
「やっぱり、無理かあ~」
次の方・・・どうぞ~。
膝までの雪に足が上がらなく、斜面を登ることができません。
本人は登っているつもりらしいのですが・・・、実はほとんど水平に歩いていて・・・、ドンドン進むうちに沢にはまり込んで・・・、ニッチもサッチもいかなくなっています。
まるで蟻地獄・・・・です。
「ウーム、やっぱり無理か~」
こんな調子ですが、皆さん和気あいあいです。

上部のオープンバーンは雪がたっぷり。
今日こそ、パウダーか?
ジグを切る足取りは重くても、下りは楽しめるぞ。
期待に胸がはじけそうです。
ヨシ、頂上だ!

さあ、行くぞ!
雪は深いのに・・・何故か・・・重い!
腰を入れてターンを繰り返すが・・・、無理に曲げるとぎっくり腰になりそう!
思い通りに曲がらなく、あちらこちらで七転八倒。
「私ってこんなにスキー下手だったけ?」自問自答。 
ガイド仲間「ねこやなぎ山」によれば 「自悶自倒」 とも言うそうです。

頼むから、 「スキンヘッド」でお願いしますよ。
「ケがなし」ですよ!
スキーの名手が揃ったマンデーグループですが、流石に今日の雪は手強かったようです。

登り2時間35分、 下り55分。

稲穂嶺 564m

2013.2.3

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迫力のロータリー除雪車

稲穂嶺上部のオープンバーンを滑りに行きました。

今日のクライアントは「私をスキーに連れてって!」のNYさん。
天守閣の様な3階建ての家に住み、人が住めそうな犬小屋の主でもあるSTさん。
本人は東京育ちと云っていますが、なんと長万部の住人だった、(自称)元シティーガールのYDさん。
山にハマって休みとお金をほとんど全部つぎ込んで、そのうち奥さんに見放されるんじゃないかと心配なTUさん。
転んでも転んでも立ちあがる姿に張り子の達磨を連想させる「女ダルマ」ことSDさん。
素晴らしいキャラクターのメンバーに感動する私です。

銀山駅に駐車してプラットホームを歩き、いきなり線路脇の斜面を登りますが、先日の雨で雪が硬くなっています。
トラバースに失敗して滑落すると・・・列車に轢かれてしまいそうです。
エッジを効かせてわずか5mのトラバースに神経を集中させます。
アー!もうシールのスキーで後ずさりしている危険人物がいます。
オー!無残な光景が脳裡をかすめます。
モー!見ている私が疲れてしまいそうです。
天気は吹雪と云えば吹雪、小雪と風と言えばそんなものかあ、ってな感じ。
東面の尾根だから西風が遮られて、案外登りやすいようです。
いよいよオープンバーンが近ずいてきましたが・・・・・・。
数回のジグを切り、あっけなく強風の頂上に立つことができました。
さあ、滑るぞー!
ところが、雪質はモナカでパウダーなんてどこえやら。
斜滑降でターンしようとするとバランスが崩れます。
折角のいい斜面なのに・・・・小学生のスキー授業の様なあり様でした。
2月なのに、こんなハズじゃ・・・・。

銀山駅に着くとJRのロータリー除雪車が待っていました。
「こんなとこ滑るな!」怒られるのかと思ったら・・・・
「御苦労だねえ・・・この寒さのなか・・・」と反対に労われました。
最近のJRは保線区の職員にまでサービス精神が教育されていて気持ちいいです。
今度はJRに乗ってこようかなあ、って気になりました。

きのこ王国の100円キノコ汁、仁木ファームのチェリーパイ、柿崎商店の激安鮮魚、泥沼のようなお湯の鶴亀温泉・・・
いつものパターンは今日のクライアントにも受けたようです。
登り1時間40分、 下り45分。

野牛山 525m

2013.2.1

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笑えないジョーク

まるで雪草履と呼びたくなる華奢な蔓と網のカンジキで参加するリーダー格のEさん。
山トモに声をかけていただき野牛山に登ることになりました。
いつもの最終人家に車を止めさせていただき、猫の家族に見送られて出発です。

ねえねえ聴いて! 
コナイダ(このあいだ)、息子に「クソババア」と言われたの!
憎たらしいから「クソ息子」と云い返してあげたわ。
あとで「クソババアの息子様 クソババアより」と追い打ちメールしてあげたの。
80代と50代のやり取りだそうです。
こんな世間話しながら、はつらつしています。
昭和ひと桁生まれの、カラダもアタマも元気な皆さんに感服です。

最初の林道歩きはラッセルでしたが、尾根に取り付くと雪が締まってきました。
藻岩山や硬石山が見えて来ると土場に着きます。

北アルプスやネパールの山談義もちらほら聞こえてきます。
Aさん「私はカラダが動く間は山に登りたいの!」
Bさん「あたしゃ、死ぬまで生きるぞ!」だって。
笑えないジョークです。

口も足も動きが良く、皆さん健口健脚ぞろい、遅れる方はいません。
予定よりも早く頂上に到着しました。
野牛山は遠くから眺めると牛が寝ているように見えるそうです。
「よし、あんた若いんだから牛になりなさい!」
否応なく牛にされた元スケート選手のMさんは大きなカラダで横たわりました。

山も人生も経験豊富な女性ばかりで、息子の様な私はパンツの裏まで見られているような妙な錯覚に陥りました。

登り1時間40分、 下り50分。

銀山 640m

2013.1.31

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山より団子

「天気が良さそうだから山に行きましょう」
今日はオフの予定でしたが、クライアントに言われると「ハイハイ」と二つ返事で了解してしまいました。
「口から生まれた」と冗談を飛ばすHDさんはスノーシュー。
もう一人は「山スキードシロウト」と自称するビギナーのNYさんです。

高気圧に覆われているハズなのに山は曇り空。
墓地の中を通り、林道から白く煙る樹林帯を登ります。
雪原を飛び回るユキウサギの足跡を見て「クマじゃないよねえ」
クマの足長が10cmってことはねーだろう。
まして明日から2月のこの季節にクマがウロウロ山を歩くかあ?
「ったく、ナンにも知らねーんだなあ」 まあ、いツかァ。
クライアントと話していると、最近は何故か江戸弁もどきが多くなりました。
こんな調子で登って行きました。

反射板のある頂上は雲との境で、風速5mほどでした。
景色もほとんどなく、こんなハズじゃァ・・・。

下山は スイスイ パタパタ  オリャー ウへー ドデ-ン!
いつもの擬態語の連続でした。
結構滑る斜面もあってそれなりです。

帰りには、きのこ王国の名物・100円キノコ汁で温まり、仁木ファームのアップルパイでニンマリしました。
おまけは余市かんざき商店の激安鮮魚で得した気分。
ごっこ汁セット、真鱈、宋八カレイが人気でした。
締めくくりは鶴亀温泉でゆったり・まったり。

山はイマイチでしたが、フォローの観光は「山より団子」と絶賛されました。

登り2時間10分、 下り1時間。

朝里岳 1,280m

2013.1.29

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ホワイトアウトの洗礼

札幌を出た時は朝焼けがきれいで、「オオ、イイゾー」と期待を膨らませていましたが・・・。

今日のクライアントは
久々のスノーシューで思いっきり冬山を歩きまわり、自信を取り戻したいTUさん。
新しいロッカースキーとスカルパの高級ブーツを手に入れて今風のバックカントリースキーヤーになったITさん。
厳冬期の飛行場を体験して、道迷いトラウマを克服したいMDさん。
ベテランが3名揃いました。

目標は朝里岳・飛行場から白井岳に登頂して北斜面に降りるルートです。

国際スキー場に着いた時には既に吹雪模様。
「ウーン、参ったなァ、出鼻をくじかれたかァ。」
「一月はこんなもんさ」と慰められました。
「飛行場でホワイトアウトだったら、吊り尾根に突っ込まずに引き返します」
最初にガイド宣言しました。

ゴンドラの頂上駅に着いたら、視界は100mくらいしかありません。
「まあ、行ける所まで行きましょう。」
先行者がいましたが、トレースは吹雪で消えかかっています。
赤テープを付けながら進みますが、振り返るともうテープは見えません。
嫌な予感。
視界は既に30mくらいになっています。
ダケカンバもまばらになってくると空と雪面の境が見えなくなります。
登っているのか下っているのかさえ、解らなく目をつぶって歩いているようなものです。
やっぱり来たかァ、ホワイトアウトだァ。
コンパスとマップにGPSも出動させてにらめっこが始まりました。
何とか朝里岳の頂上までは来ました。
飛行場に出ると雪面の凹凸も見えず、樹木もなく、真っ白ケのケ!
10mごとにコンパスを出して確認しなければなりません。
遅々として進みません。
最低コルまで来ましたが・・・もう限界です。
「白井岳を中止して引き返します」

復路は風上を避けて右に寄ったり、修正しようとして左を向き過ぎたり、右往左往です。
トレースは完全に消えてしまい、赤テープも20m手前まで来なければ見えません。
北西風の吹雪がまともに顔に打ち付けます。
GPSの軌跡を頼って戻ってきました。

確かにGPSは便利な道具ですが、頼りすぎると、マップ・コンパスを使ったアナログな方向感覚が失われると考えるのは私だけでしょうか?

デジタル装備で身を固めた人間をあざ笑うかのように、キツネが一匹、真っ白な雪原を国際スキー場方面からキロロに向かって、悠々と歩き去って行きました。

セブンイレブン峰 1107m

2013.1.27

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顔面制動なんのその

「今年のキロロは雪がフッカフカ!」が宣伝文句でした。

今日のクライアントは
毎週「私をスキーに連れてって」病になりかけの、狸小路のキャリアウーマンNAYさん。
まるで人が住めるほど立派な犬小屋の持ち主SATさん。
「口が動いていれば足も動く」とはばからない常連のSITさん。
インテリで社交的なご主人を持つ料理の達人NASさん。
魚料理のことなら任せておけ!小料理屋の女将もできそうなMAKさん。
モチロン皆さん体力、根性たっぷりです。

ところが・・・山は吹雪で・・・ 雪は先週の暖気と強風で締まり、モナカの上にアラレ状の降雪。
800m以上の標高ではクラストして、シールも効きません。
滑落したらダケカンバに激突しそうです。
標高が増すにつれて、吹雪も激しくなってきました。
弱音を漏らす人は誰もいません。
これ以上進むと危険地帯に入り込みそうです。
1000mの森林限界手前、枝を広げた大きなダケカンバの下で引き返すことにしました。

シールはずして滑りだしたものの、もう引っかかって、引っかかって、不自由不自在。
先週のフッカフカの雪は何処へいったのだろう。
クラストと深雪が交互にあらわれるのは、先週のトレースやシュプールが雪に隠されているからでしょうか?
スキーが雪面に突き刺さったり、顔面制動したり、ブッシュに突っ込んだり、ああ~ッ・・・アッブねーなあ~。
いくら保険に入っているからと云って・・・見ている私もヒヤヒヤ・ハラハラの連続でした。

少女のように無邪気に滑り・転び・何事もなかったかのようにワッハッハーと立ちあがるオントナ達。
私は何故か少年の様な気持ちになりました。

1000mまで 登り1時間45分 下り40分。

毒矢峰 ぶしやほう 885m

2013.1.26

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吹雪が来る前に登ってしまえ!

札幌50峰を当面の課題とするMDさんとそのファンギャルが集いました。
「MDさんが行く山ならどこでもお供します」 家来のように従順なNKさん。
毒矢峰ってどこにあるの?とおとぼけのSDさん。
「私でも登れるかなあ」尻制動が得意なISさん。
化け物高齢者と噂されるTIさんにサポートしていただきました。
今日は全員スノーシューです。

札幌の天気予報は「暴風雪」ですが、南区は15時までは「曇り時々雪」
「現地で判断するさ」と呑気なガイド。
白井二股は曇り空ですが、視界は良好、風もなし。
これは「行くっきゃないでしょう」
吹雪が来る前に登ればいいんじゃない?

誰かラッセルしたい人はいませんか?
「シーン」
「しょうがないなあ、やっぱり俺が行くかァ」

林道は25分間で二股に到着。
ここからジグを切って急登が始まります。
気温はマイナス10度くらいなのに背中から汗が噴き出ます。
668mはちょっとしたポコになっていて休憩にいい場所でした。
尾根上の木々には時々、古いテープが付けられています。
800mまでまだまだ急登が続きます。ヒーヒー フーフー。
ラッセルに疲れた頃に880m前衛峰に到達しました。

ここからは2重山稜になっていてどちらを選ぶか少し迷いました。
東側の尾根を選びましたが、西側が最短でした。
傾斜の無くなった白い尾根は風が出てきて視界も悪くなってきました。
まだか、まだかとつぶやいていると 達筆な文字の頂上標識が見えてきました。
ああ、着いたァ~。登れて良かったァ~。
吹雪になる前に早く帰ろうよ。

皆さん、お疲れさまでした。

登り2時間40分 下り1時間50分。

キロロ992峰 1107峰

2013.1.24

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恐いくらいの傾斜だね、雪崩大丈夫? ビビット常連のTAKEさん。
たいしたことないっしょ。 突っ込みのベテランITOさん。
スノーシューも負けないぞ。さあ行くぞ! 久々のKANKOおばさま。
992峰の登りは空と雪の斜面が一体となって宙に浮いている感覚です。
トレースはグングン登っていてヒイヒイいっているのるのに・・・・
子供たちが~空に向かい~両手を広げ~鳥や雲や~夢までも~掴もうとしているゥ~
懐かしいねえ!
こんな感じで登っていました。
992峰に着いたら、
このまま1107峰に登ってしまえィ!と号令が来ました。
さすがは1000mの稜線ですから風も出てきましたが、元気印のツワモノ3名はモノともしません。
いけいけドンドン。
992峰から25分で1107に到着。
だからセブンイレブンかァ・・・とKANKOさんは今頃ノタマワる。
さあ、格好よく滑降だあ!
クラスト斜面に苦労して、あとはいつもの豪快シュプール。
調子に乗って、立木に突っ込んでドテンと転び、雪だるま。
前傾姿勢にチャレンジしたITOさんは調子が乗ってきて「イエーイ!」連発。
「足に来た」TAKEさんは慎重にターン。
ワーワーしゃべりまくりのKANKOさんは「スノーシューも早くて楽しいのよ!」だって。

登り2時間 下り1時間

白樺山 950m

2013.1.22

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931北尾根

マンデーのニセコ合宿2日目です。
いつものように共和町の産廃施設まで車が入れます。
キレイに除雪されていて、今日も気持ち良くスタートが切れました。
車道にはトレースが残っていてラッキーと思いましたが、斜面に取り付いてc450mで消えてしまいました。
「根性のないワカモノのトレースだなあ」と勝手なことをつぶやきます。
「これからはオジサン・オバサンのラッセルだあ」と気合を入れます。
今日は931峰の北尾根を登ります。
傾斜が緩いので楽に登れそうです。
ジグを切ることもなく、疎林を進むと、c700mからは傾斜も増していいシュプールがイメージできます。
c850mからコルをめがけてトラバースして頂上を目指します。
広い雪原に出ると予想通りにクラストしてきます。
もう少しだから頑張って!
足が吊りそうだというクライアントにゲキを飛ばします。
さすがに頂上は風もありますが、もう絶景!絶景!
標識はエビのしっぽで覆い尽くされていました。
早く滑りたい気持ちを抑えて、記念撮影。
さあ、イクゾー!
フワッー シュッー ザザザー それツ ターンだ 転ぶなァ さあ次だァ さあ来い ヨッシャー!ウヒャー!ヤッホー!
ったく、大人の遊びは止められないねえ。
子どもと同じですねェ。

登り2時間50分 下り1時間

三国内山 969m

2013.1.21

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羊蹄山をバックにいい斜面

マンデーのニセコ合宿1日目です。
上里の最終除雪地点の農家はきっちり除雪してありました。
快く笑顔で車を置かせていただき、気持ちよくスタートできました。
風もなく1月には珍しい暖かい日です。
ラッセルの雪は少し重いですが、表面は良く滑りそうです。
林道の急斜面を避けて、東側の疎林帯を進み439標高点を目指します。
古い林道を2回横断して、緩いカーブを切って644標高点に到着します。
遠くに頂上が見えます。
登るに従い、羊蹄、尻別、アンヌプリ、昆布、目国内、雷電が見えてきます。
太陽の照り返しで、顔がジリジリします。
1月でこんなポカポカ陽気は初めてです。
汗も噴き出ますが気になりません。
c700mでは尾根の東側に小さな雪庇があります。
一昨年の4月には、頂上直下の雪庇をスコップで削って登頂しましたが、今回はできていないようです。
急斜面を東側に回り込んで登頂しました。
湿度のある雪質ですが、滑りは折り紙つきでした。
南側の雪崩斜面を避けて、思いっきり滑りまくりました。

さあ、次はニセコのログハウスM邸で新年会の始まりです。
山形のスパークリング、江丹別のブルーチーズ、絶品ガヤとタコの刺身、メヌキ鍋、手造り焼豚、野菜たっぷりラーメンサラダ、素朴な玉ねぎマリネ、ホッケの飯寿司、まだまだ沢山でてきました。

登り2時間50分 下り1時間

石倉山 500m

2013.1.20

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マイクロバスが満席だあ!

HASトレックグループのガイドです。
張碓の国道カーブから山に向かうと、日曜なので除雪作業がされていません。
Uターンして戻ろうとしたら、いきなり車がスタックしてしまいました。
まいったまいった、です。
今日は22名の大所帯。
マイクロバスが満席です。
スキー7名、スノーシュー15名です。
トレースもなく、昨日からの大雪でいきなりのラッセル。
雪が降ったり止んだり吹雪いたり、目まぐるしい天気です。
皆さんの元気をパワーに変換して歩きます。
尾根に上がるまではブッシュがうるさいところもありますが、林道に出たらもう安心。
急な傾斜も、滑降の楽しみをイメージすれば辛くありませんね。
林道を離れて疎林に入ると頂上が遠くに見えてきます。
さあ、もう少しの頑張りで、ウヒャウヒャが始まります。
スキーはシーハイル!
スノーシューは何と言えばいいのかなあ?
トンブーラネージュ!ちょっと違うけど バンザイ!

登り2時間 下り55分

御料山 621m

2013.1.19

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風を感じるいいルート

今日は「立ち入り禁止」のスキー場から登らずに北西の尾根を使ってクラシカルに登ります。
天気も上々、今日もウヒャウヒャ楽しもう!
メンバーはいつも元気印のTさん、腰痛が治って自信を取り戻したIさん、今季7回目の山スキーで上達著しいSさん、山スキーにはまりそうなNさんの4名です。
スキー場西側のスタート地点は標高170m。370mのポコまでは作業道が現れたり消えたりですが、479標高点からは立派な冬山の様相です。
登るに従って石狩川の流れ、樺戸山塊が見えてきます。
尾根が細くなってきました。小さな雪庇もあります。スキー場の山と思えない、いい雰囲気です。
このルートにして良かった。
ジグを切って、ひと汗かいて、風を感じるようになると、もう頂上です。
いよいよ、お楽しみの滑降だあ~!
ところが、スキー場の頭まではアップダウンが頻繁にあってトラバースに四苦八苦。
そのかわり、東側のオープンバーンでパウダーをたっぷりと楽しませてもらいました。
いやあ~、スキーってホントに素晴らしいですね!
チョー、気持ちイイ。
北島のセリフが自然と出てきます。

登り2時間 下り1時間15分





キロロ992m峰 と 1107m峰

2013.1.14

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気持ちイイッー!滑り


駐車場ではガイド仲間で山岳スキーチャンピオンのフジケン君に会えました。
クライアントと余市岳に登るそうです。
ポロシリのSさんもお客様と992mを2本滑るそうです。
ドルジェのIさんは989mです。
この時期はキロロが人気です。

ヨッシャー ヨッシャー ヨッシャー。
お神輿担ぎの掛け声のようなこのセリフ。
膝まで潜るパウダーでターンする度に自然と出て来るセリフです。
ヒャホー ヒャホー と叫んでいるのはNB君。
ウファー ウファー とバランスを崩して粉雪を撒き散らして転倒するSDさん。
雪質は最高です。
992m峰は標高差250m。
オープンバーンが多く雪崩の危険も少なく素晴らしい斜面でした。

次は1107m峰。
登り返しの斜面では、思わず自分のシュプールを探してしまいます。
シールが外れて黙々と格闘していたNTさんは、隠れて煙草でも吸っているのでしょうか、なかなか追いついてきません。

薄曇りですが、時々太陽の輪郭が見えます。
風もなく1月としては穏やかな日です。
羊蹄山も阿女鱒岳もくっきり見えました。
さあ標高差360mの斜面、もう1本イクゾー。

ヨッシャー ヨッシャー ヨッシャー!
ヒャホー ヒャホー ヒャホー!

992m峰 登り 1時間20分 下り 740m二股まで25分
1107m峰 二股から登り 1時間30分 下り1時間30分  弱層テスト20分間含む 

和宇尻山  856m

2013.1.13

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馬が追いかけてきた!

HAS百々山グループのガイドです。
和宇尻と書いて「わうす」と呼ぶのだそうです。
「尻」が「す」なんですね。
アイヌ語ではないようですが、どうしてでしょう?
漢字は難しいですね。

オンズスキー場の東隣の道路の終点にある「ホーストレッキング場に付近に駐車して出発しましたが・・・これがそもそもの間違いでした。
通行の邪魔にならないよう、わざわざ林道入り口に駐車して出発したのに。

林道には前日のトレースが一本着いていて「ラッキー」。
ふと気がつくとトレースがあるのにストックの跡がない。
トレースは深さ60cmもあってなにか様子がおかしい。
しばらく進むとトレースに穴ボコが空いています。
ツボ足でもなさそうだし・・・・アッ・・・馬の散歩の跡だ!
こんな山奥にまで来るんだなあ・・・馬もストレス解消にいいんだろうなあ・・・
と、ここまでは平和でした。

やがて馬がUターンしているポイント(標高350m)まで来ました。
すると、驚いたことに・・・カウボーイが馬にまたがり、のそのそ追いかけてくるではありませんか。
何やら怒鳴っていますが・・・よく聞き取れません。
責任者を出せ・・みたいなことを言っています。
スキーをターンさせて近づくと・・・馬は背が高い・・・威圧感があります。
何やらぶつぶつ言っていますが、要約すると「ホーストレッキングの入り口だから車を移動しろ」というものでした。

「駐車禁止とはとどこにも書いていなかったじゃないか」と云うと、
「あそこはうちの土地だ、12時にお客が来るから商売の邪魔になる」と強硬姿勢。
山の中でもめても仕方がないので、車のキーを渡して移動してもらうよう頼みました。
それでも、「11時30分までに戻ってほしい」、と言っています。
車を移動できたらそれで問題ないはずですが・・・戻る意味が解らない!
こちらもクライアントの前で喧嘩するのも嫌だから、仕方なくシブシブ了解します。
天気はいいのに、なんだか気持ちがモヤモヤしています。

ルートは林道を離れ浅い沢に入り、いい斜面にでました。
その後は急傾斜の支尾根にジグを切ります。
標高点659mを目指しますが、ちょっと時間が足りません。
11時に標高600mの林道に出ましたが、ここで時間切れです。

ふかふかの新雪が30cm、標高差150mに豪快にシュプールを描いてきました。
モデルはトレックの若手Yさんです。
最近メキメキスキーが上達してきました。

さあ、カウボーイとの約束どおり11時30分までに戻らなければなりません。
スタート地点まで一気に滑り降ります。
車に戻ると、入れ替えに4頭の馬がゆっくりと林道に入って行きました。
嫌味を言われずに済みました。

天気も雪質は良かったけれど、何だかしっくりこない山登りでした。
よく考えてみると、駐車場所は林道の上だから「うちの土地だ」は強弁でハッタリに違いありません。
「申し訳ないけれど移動してほしい」と云えばいいものを・・・もうあのコースはゴメンです。

登り2時間 下り20分

ban K  シールウォーク

2013.1.12

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BCスキーに初挑戦

山スキーというと何かダサく3Kを連想しますが、バックカントリースキーと云うと垢ぬけてスマートで格好良くしゃれています。
でもやっていることは・・・同じです。

トラブのスキーにディナフィットのブーツ、TLTの最新ビンディング。
お金かけているねえ。

ばんけいスキー場のフジケンくんは休日で会えませんでした。
ちょっと残念。

プレハブのスキースクールでルートの説明を受けて林の中に入ります。
雪が少なく、やっぱり硬く、このところ新雪は降っていないようです。

コースの初めは小灌木が多く、ガリガリで歩きにくくて、ちょっとねえ・・・です。
ピンクテープが10mおきに下がっていて迷う心配はありませんが、リフトに沿って歩くのは少しうんざりです。
40分も歩くと林道に出ました。
木製の標識がいくつもしっかり付けられていました。
でも、圧雪されていて歩きにくいねえ・・・。
スキーヤーもすれ違うので接触しないように気を付けます。

もう少し雪が積もると良いコースになるのでしょうが、今日の積雪は50cmしかありません。

下りは・・・・
こんなハズじゃ・・・素人さんみたい・・・といつものゲレンデとは違う感触のようでした。
次回は新雪にチャレンジしましょう。
きっと価値観が変わります。

朝日岳 598m

2013.1.11

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雪稜に苦戦

Eさん Nさん Kさん Wさん Nさんの5名で雪の朝日岳にトライアルしました。
12月に豊林壮コースを登っった時は中間付近の傾斜がきつそうだったので、今回は初心者向けの神社コースにしました。
尾根まではトレースもあってすんなり登れましたが、夏道の尾根は雪壁になっていて、雪も硬くなっています。
バランスを崩して転んだら50mくらいは止まらないでしょう。
木に激突したら骨折間違いなしです。
ああ怖い!
雪の稜線の弱点を見つけて登って行きますが、急な斜面にジグを切って登らざるえません。
ピッケル・アイゼンが欲しいくらいです。
長靴とカンジキでは太刀打ちできそうにありません。
何とか標高570mまで登ってきましたが、頂上までは細い雪稜が100mほど続いています。
もう少しですが・・・限界です。
「今日はここを頂上として下山します」
下山は厳しくなる予感がします。
ショートロープで冷や汗かきながら這うように降りてきました。
いやあ、まいったまいった!
予想外の硬い雪と急傾斜に緊張を強いられました。
怪我人を出さず、滑落せずに降りてこれてホッとしました。
598mを侮ってはいけませんね。

登り2時間40分 下り1時間30分

張碓の山

2013.1.10

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フクロウ観察

当別は今朝も雪が降りました。
庭の軒下では1.5mくらいは積もっています。
自宅と隣近所の雪かきを終えるともうお昼でした。
昼からじゃ遠くには行けそうもないので、午後は張碓の山にブラリと出かけました。

1時間ほど登って石狩湾の景色を堪能して降りて来ると、林道脇に何か不思議な物体が・・・。
あれっ・・・フクロウだ。
今年はいいことありそうな予感。
そういえば、元旦に神社で引いたおみくじは、2回目で大吉がでたしなあ。
関係ないかあ。
おお! 珍しい・・・こっち向けよ・・・ダメだ・・・日本語を理解していない・・・。
そりゃそうだ。
ホーホー。
鳴き声を真似しても通じません。
あたりまえだあ。
こっち向かない・・・しょうがないなあ・・・まあいいか・・・。
「カシャ」 
シャッターを切った音に驚いたのか大きな羽を広げて森の中に音もなく優雅に飛び立ってしまいました。
翼の広さは80cmくらいありました。
もう少しゆっくり見たかったなあ。
また来よう。

ちっぽけなデジカメですが・・・なんとか撮影に成功していました。
動物園以外では初めてのフクロウ経験でした。

石倉山 登り55分 下り20分




キロロ989m峰

2013.1.7

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腰まで埋まる深雪

HASマンデーグループのガイドでキロロに向かいます。
ピアノの横の「取ってつけたようなチャペル」からいつものようにスタートします。
小雪が舞う生憎の天気ですが、吹雪でないだけ良しとしましょう。
月曜だからトレースはばっちりだろうと思ったら、昨日の大雪ですっかり埋まっています。
わずかなトレースの窪みを辿っていかなければ腰まで埋まります。
何だか調子が悪いなあ!
膝までのラッセルが続き、背中から汗が噴き出ます。
真っ白な雪の斜面と曇天の空の境が無くなり、三半規管がマヒしてしまいます。
ジグがどこまでも永久に続くような錯覚にも陥ります。
「いったい俺はこんなところで何やってんだろう」
ボーっと眠くなりそうになった頃に909m標高点に出ました。
尾根を越えて来る強風に目が覚めます。
汗が冷えて寒くなる前に頂上に登ってしまおう。
雪庇を避けて、重い足を前へ前へ出していると、いつもの頂上がガスの中に見えました。
風が強くてモタモタできませんので、記念撮影後に往路を忠実に戻ります。
トラバースで沢に入ると雪崩そうになります。
登ってきた樹林帯の尾根をよいしょよいしょ掛け声かけてターンして下ります。
浮遊感と云うよりは、雪に潜るスキーを強引にターンさせて、滑り降りてゆきます。
転倒すると頭まで雪に埋まってしまいますので転ばないように滑ります。
マンデーの皆さんも遅れることなく楽しそうに滑っています。
35度近い急傾斜ですが、60cmの深雪なのでスピードは出ません。
苦労して登った割に、メリハリのない、何だか調子が乗らない滑りだなあ。
贅沢だけど、ちょっと残念な深雪新雪パウダーでした。

登り2時間15分 下り40分

音江山 795m

2013.1.5

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無風快晴 頂上は烈風

登山口の採石場Pに着くと10名程の青年組がスタートするところでした。
昨日の大雪にもかかわらずトレースもうっすら残っています。
「ラッセルは任せてください」と頼もしいワカモノ発言に中年組は「ラッキー!頼んだよ」
我が男性陣は皆腰痛持ちですが、雪を見るとその痛みも忘れてHIGHになっています。
男は純粋でいいですね。
一方、女性陣は経験豊富で体力も申し分なし。
山スキー命 と笑っています。

今日のメンバーは
中年女性の輝く☆やるっキーのNさん
いつも平常心でさらっと困難に立ち向かうSさん
和服に白足袋が似合いそうな大和撫子のKMさん
白髭殿下と陰で呼ばれる軽快な滑りのKGさん
いつもダンディーなガングロ兄貴のIさん
の5名です。
天気予報は曇りでしたが、空は真っ青。
アプローチの林道は30分でクリアして、沢形に入るとトレースはまるでディレティッシマ。
WAKAMONOのトレースは力に任せて急斜面を直線でグングン伸びて行きます。
中年組は今どきアザラシシールが効かず、支えるストックの力も入らず、スキーが後戻りしてヒイヒイ言ってます。
ッタク! このVAKAMONO と 自分に罵声をあびせて笑っています。

ダイヤモンドダストはキラキラ美しく、気温はマイナス15度以下でしょう。
空はいつまでも透きとおって青々としています。
雪を被った針葉樹の木々が青い空に突き刺さっています。
空気はピリピリ冷たいのですが、稜線に出ても風は感じません。
ふかふかの雪に警戒して弱層テストもしてみましたが、70cmまでは弱層は見つかりません。
年末の暖気にもかかわらず、雪崩のリスクは少ないようです。

標高750mを越えました。
いきなり烈風にさらされます。
耳が・・・・冷たい!
先行者のトレースも消えてしまい、真っ白な斜面と雪煙の向こうに頂上が見えます。
フードを被って・・・一歩一歩・・・よし、頂上だ!

シールはずしてパイプの煙 とは春山の世界。
厳冬期は シールはずして、かじかむ手で顔を覆い、背中の汗が凍る前に、早く早く下山下山!
ちょっと重いふかふかの深雪を思う存分、滑って転んで、楽しんできました。
オー シーハイル!

登り3時間 下り1時間30分

観音岩山 498m

2013.1.3

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正月恒例 八剣山

HAS旧ジャンビエ支部のEさん、SさんにMさんとプティSさんを加えて酒抜き山行です。
当別の朝は暴風雪警報が出ていて10m先も見えない地吹雪でしたが、江別まで来るとすっかり納まっていました。
札幌は予報を裏切り晴れていて、「吉幾三」と去年のギャグを独り口にする。
今年も正月から縁起がいいぞ!ここまでは。
ところが、登山口まで来ると、天気はいいのに上空はゴーゴーと風が唸っています。
積雪量は多くありませんが、雪質は年末の雨のお陰で「最中雪」。
うーん、考えていてもしょうがない!
「出発の準備してください」
「はーい!」
平均年齢80歳 とは思えない少女の様なかわいらしい返事が返ってきました。
足元を覗くと3人がゴム長靴です。
やっぱりー!
これで冬の八剣山に登る気かあ?と少し不安な気分。
「カンジキと軽アイゼンでいつも登っていますから大丈夫でーす!」
うーん、まあ・・・行ける所まで行こう!
沢の中は風も凪いでいますが、稜線に近づくと身震いするほどの風に翻弄されます。
雪も締まってきてカンジキでは苦しい登りです。
やはり出歯のアイゼンでなければ登れそうにありません。
よくぞ長靴でここまで来たものだ!
とうとう標高420mで前進を諦めました。
「滑落しないようにゆっくりゆっくり下山します」
滑落して木にぶつかったら骨折間違いなしです。
コロコロ転がりはするものの、幸いロープは使わず、なんとかかんとか登山口に到着できました。
あとはいつもの小金湯でのんびり「ホッ」です。
美味しい旨煮を御馳走になりました。
今年の初山行は皆さんの賢明さと健康に対するポジティブさに脱帽です。
こいつは正月から縁起がいいわい!
こちとら、俄か江戸っ子でーい!